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【完結】明日からモンスターまみれの世界〜剣道家たちが世界を救う〜神からもらった能力がチートすぎた件  作者: opocho


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ダンジョン



ダンジョンの門が開かれる。

国王、オレ、アキ、ヒョウの並びで何の躊躇もなく中へと入っていく。


中に入ると自然と門が閉じられた。


「これで進むしかなくなる。出口は10層刻みだ」

「じゃあ試してみるか。転移」


クマくんの森に戻れた。


次にダンジョンの内部へ転移。


先ほどの入り口に戻れた。


「よし、次だ」


階層を一つ降りる。

そこでも転移を試してみるが、元の階層に戻れた。


「ダンジョン内は転移で移動自由だ」

「便利であるな」

「何かあっても……このメンツで何も起きようがないが、いつでも移動できるのは大きいな」

「あ、あと一つ。強制転移を試しておきたい」


オレは強制転移でクマくんを呼んでみる。

次の瞬間、驚いた顔のクマくんが目の前にいた。


「ナツ神?! 我が師も!?」

「脅かしてごめんな。ダンジョン内の転移をテストしてたんだ」

「そうでこざいましたか。何かの折にはいつでもお呼び出しください! ナツ神!」

「ありがとうな!」


クマくんに手を振りながら元の森へクマくんを返す。


「ちょっと拍子抜けしたな」

「普通は無理だ。たしかにワシは試したことはないがダンジョン内を自在に転移できるなど聞いたことがない」

「普通の人が試してダメならナツくん特有の仕様ってことになるね」

「出たら魔導士に試させてみるか」

「そうだな。さ、攻略開始だ」


ここのダンジョンは20階層以上があることが確認されている。

つまり19階層までは攻略済だ。

20階層のボスをクリアしたものがいない。

つまり、入ったまま出てこられなかった。

かなり名のある冒険者だったこともあり、その後は誰も挑戦していないそうだ。


表向きはな。 


「ウートは何階層まで行ったんだ?」

「50階層だ」

「なんで引き返した?」

「時間が足りなかったのだ。お忍びだったからな。国王が一人で50層まで降りたなんて言えるはずがない」 

「なんで? 名誉なことなんでしょ?」

「二度と一人で出かけられなくなるわ」

「そりゃそうか」 

「家臣どもが心配性すぎるのだ」

「いや普通だよ」


ということでまずはウートに【譲渡】だ。

とりあえずマップと転移を渡してみたがすんなり譲渡できた。


「おお、これは便利なものだな!」

「マップはこっちの世界にはないものみたいだな。オレは標準装備だったぞ」 

「収納は持ってるの?」

「ああ」

「そうか。ちょっと弄っていいか?」

「好きにしてくれ」


お、なかなか広いな。

まずはオレとの共有化をかけておく。

これでいつでもオレの装備をウートも使える。

ついでに収納も広げておくか。

拡張に拡張、コツは同じだからできるんじゃなかろうか。


――できた。


「ウート、収納に共有をかけた。ここからオレの魔力が補填されるからもう魔法は使い放題だぞ」

「え?」

「アイテムボックスの右に箱が置いてあるんだけど、そこがオレのアイテムボックスに繋がってるから。荷物や食料、武器なんかもたんまりあるから自由に使っていいからな。でも使い切ると面倒だから残り少ないものがあったら教えてくれ。コピーで増やしておくから」

「へ?」

「あとウートの収納、広げておいた。無限にしてもいいけどナビィ抜きじゃモノを無くすだろうから一応有限にしておいたよ。城10個分くらいだ。足りなかったら言ってくれ」

「は?」

「時間停止も付けたから食べ物もいろいろ放り込んで大丈夫だからな」

「………おい、ナツ。それもうめちゃくちゃだぞ」

「ウチのメンバーはみんな共有してるよ」

「これは誰にも言えぬやつだな」


というわけで魔力を気にせず50階層へ転移してもらう。


突如現れたオレたちに50階層のボスが驚いていたがヒョウが瞬殺していた。


「おいおい、こりゃ便利だな」

「おかげでショートカットできたよ」

「ねえ、なんかいたよね?」

「弱かったぞ」

「ここにいるのはキングサイクロプスの亜種だぞ? ワシでも手こずったというのに」

「あれに時間をかけているようではまだまだだな。今日の稽古は覚悟せよ」

「うっ……。わかりました。師匠」


50階層からスタートしたオレたちの攻略はスムーズそのもの。


並びはヒョウが国王を鍛えるとのことで少し変更になった。

国王、ヒョウ、オレとアキだ。


最後尾で手を繋ぐオレたちをジト目でウートが見ていたがそんなもんは知らん!

ウートは修行がんばれ。


先頭では厳しい修行。

オレたちは手をつないでドロップアイテムを拾うだけだ。

ウート、なんかごめんな。


「ぐはあっ。もう動けん!」

「まあそろそろ休むか。よくやったぞ」 


70階層をクリアしたところで一度休憩を挟むことにした。

ボスを倒すとリポップするまでしばらくボス部屋はセーフゾーンとなる。


ウートはぐったり倒れ込んでいる。

後ろから見ていたがあれはエグい。

全てのモンスターと一人で戦いながら、ヒョウもウートを攻撃するという鬼畜っぷりだ。


モンスターたちはチョロい。

だがヒョウの攻撃がエグすぎた。

ウート、よく生きてたな。


「どれくらいセーフゾーンになるんだっけ」

「……ダンジョンによるみたいだが……少なくとも一日は……このままだ」

「とりあえずウートを城に返すか」

「いや鬼か! こんなクタクタな状態で執務なんぞできるか!!」

「元気じゃねえか」

「うう、しまった……。つい全力でツッコミをしてしまった。もう動けん……」


どうやらガチだな。


「ならとりあえずリゾートにいくか」

「賛成。お風呂入りたいー!」

「ドロップアイテムも確認しよう」


ボス部屋に簡易扉をつけてランクルリゾートにつなぐ。

仲間以外は通れないし、残しても無駄だからあとで消しておこう。  


すぐに寝たいというウートをまずは温泉に浸からせる。


ここの温泉はそれこそナツ神仕様。

疲れも吹き飛ぶし、効能がハンパない。

このあとのウートの反応が楽しみだな。


と、「なんじゃこれは! 疲れがみるみる取れていくぞ!」とウートが騒ぎ出した。

効くの早いな!


そのあとはみんなで楽しくいつものバーベキューを楽しむ。

アキが必ずいくつか追加料理を添えてくれるのがとっても楽しみだ。

今日は野菜たっぷりのアヒージョ!

さらに海鮮たっぷりのパエリアが出てきた。


疲れ倒していたはずのウートはこの時点で全回復だ。

アキの料理にも神気が含まれだしているのかもな。


神気っていうのは勝手な造語だ。


新天地でオレの作った果樹園やキノコにいろんな効能が付加できたのをヒントに、リゾートの温泉やサウナ、ブール、水風呂、ベッドなんかに「疲労回復」や「滋養強壮」などをイメージして再クリエイトをしてみたら見事にうまくいったのだ。


ウートは疲れが取れただけではなく、大幅にパワーアップしたようで、大はしゃぎしていた。

それを見た師匠が追加の稽古をするとウートの首根っこを咥えてどこかに連れ出していった。


ウート泣いてたぞ。

がんばれ、国王。



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