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【完結】明日からモンスターまみれの世界〜剣道家たちが世界を救う〜神からもらった能力がチートすぎた件  作者: opocho


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事実共有



SPなのかな? 屈強な男たちに担がれて小城は退出されられた。


ガチ罷免だ。

ヤバいやつだ。


我に返ったアキが頭を下げる。


「す、すみません。熱くなりすぎました。ごめんなさい」


総理が立ち上がり拍手をする。

残りの大臣もそれに続いた。

アキはキョトンとしている。


「素晴らしい言葉です。胸に刺さりました」

家町総理が称賛する。


「人を惹きつける言葉をお持ちですね。あやかりたいものです」

吉野内閣官房長官だ。


「国難ではなく世界の危機か。その視点は私にも欠けていたのかもしれません」

黒澤外務大臣。


最後にまとめたのは風間防衛大臣だ。

「素晴らしい演説でした。勇気と誇りを貰った気がします。ありがとう」


すごいなアキ。

キミが日本をまとめたぞ。


「さあ時間が惜しい。話を聞かせてくれてくれ」


家町総理に促されて話を再開する。


7月からの歪みの経緯。

歪みのポイントが1カ所ずつ増えていくこと。

歪みの頻度は徐々にペースアップすること。

遅くとも一日前には歪みのエリアがわかること。


「なんて貴重な!」

「まず予想が欲しいのは歪みのサイクルだ。一気に論点が絞れたぞ」


そして大事なことを告げる。


「僕がこの騒動の中心にいる理由は啓示を受けたからと言いましたが、それを受けた相手は……神です」


全員がしばらく言葉を失った。

おそらくは途中から薄々気づいていたのかもしれないが、それを言葉にすることはできなかった。


「……このことは伏せるしかないな」

「世界に神の存在はあまりにナーバスだ」

「宗教戦争が起こる」


一旦そのことは置いておくこととなり、その後は家町総理に見せた収納の能力を再現する。

師匠とアキは剣に炎や風をまとって見せた。


その流れで私たちが授かった能力について簡単な説明をした。 


神界のナビゲーターであるナビィの存在や、モンスターモニターという神界からのプレゼントについてもだ。


但し、【譲渡】など一部のスキルについては……コピーやクリエイト、認識変更についてはまだあえて説明をしなかった。 


全員唖然としたまま、それでも現実を理解しようとメモを取る手を止めなかった。


「ここから先は体験した話ではなく、神と、神界のナビゲーターから聞いた話です」


ゾンビは魔素を拡散する目的で選ばれている初動のモンスターでいずれは別種が送り込まれること。 


だがこれは異世界からの侵略ではなく、自然に起きるお互いにとって事故であること。


Xデーは年末、新年を迎える瞬間。


Xデーの後に、この事象は世界規模に発展すること。


質疑を受けながら、おおよそを説明し終わったのは夕方だった。


「貴重な話に感謝します」


家町総理の言葉に全員が立ち上がり礼をしてくれた。

我々も返礼で返す。


「今日のところはここまでにしましょう。こちらも情報を整理したい。申し訳ないが明日もここにご参集を願えますか?」


「わかりました」


「明日は朝7時にお願いします。午後には自衛隊の特別ユニットの主要メンバーも紹介したい」


「はい」


「あと、内閣府特命担当大臣の後任についても相談しておきたい。風間防衛大臣の管轄している自衛隊と、特命担当大臣の管轄する警察、この二つの組織とナツくんたち、つまりは三つのユニットがどう共闘できるかが今後のポイントだからな」


「わかりました。モンモニは明日持ってきます」

「ありがとう」


こうして激動の一日が終わった。


もう隠さなくていいので主要メンバーの前から転移してその場を辞したのだった。


その日はみんな疲れていたので官邸でお土産にもらった食べ損ねたお弁当で食事を済ませて早々に休んだのだった。


――――――


翌朝、再び官邸へ。

連絡をして人払いをしてもらい、転移で閣議室へ入った。


「転移は便利すぎるな」

「同時多発ですからこれがないと詰みです」

「特殊班にもその機動力があればキミたちの負担も減らせるのにな」


風間さんの発言はいつも的確だ。

やはりこの人はいいところ突いてくるな。

切れ者すぎるだろ。


「信じていなかったわけじゃなく、きちんと理解して飲み込んで対応を決めるべきだと思った」

これが風間防衛大臣が全面賛成に至らなかった理由の説明だった。


確かに、聞けば理由は理解できる。

だが、実際に自衛隊に特殊部隊を作ったのは風間さんからの提案とのことだ。

それまでは各方面隊に「未確認の危険生物」だとして対処させていたらしい。


原因、目的、効果。


「原因」はわからなかったが、それでも「目的」を理解した上で、「効果」を狙い今の組織を作った人だ。

今回、ようやくそれらが噛み合ったんだからきっとさらに合理的な改革をしてくれるに違いない。


黒澤外務大臣はこの件についてまずはアメリカにこのあとすぐに開示することを提案してきた。 

まずはロシアを助けなければならない。

その後に、それ以外の国へ情報開示をしていく段取りだ。


「いいと思うぞ。一つだけ聞いておきたい。アメリカはこのまま我々を日本の管理に任せると思ってるか?」


師匠からの質問だ。  

これは聞いておくべきことだ。


「アメリカ大統領のジェームズとは腹を割って付き合える同志だと思っている」


家町総理の意見とは別に、黒澤外務大臣の意見は少し慎重なものだった。


「アメリカすべての閣僚が同じ意見だとは思っていない。ある程度はナツくんたちの尋常ではない力を抑止的に見せておく必要はあるだろう。ともかく、カーター大統領のリーダーシップなら必ずまとめてくれると信じているのは総理と同じだ」


ジェームズ・カーター。

切れ者で「強い」大統領だと聞く。


まずは良縁であることを願うばかりだ。


家町総理はすぐにホットラインでアポを取り付けた。

リモートでの日米会議が始まるのだった。




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