チュートリアル
まずはナビィにステータスを見せることになった。
設定って念じたらあれこれチューニングできることがわかったので、その都度の判断で見せる見せないを選べる設定にしておいた。
江之島ナツ(半神)
HP→9,999
MP→∞
攻撃 →9,999
防御 →9,999
魔法→9,999
スピード→9,999
運→9,999
固有スキル/剣神、豪運
◯【肉体強化】
◯【魔法全属性】
◯【予知】
◯【マップ】
◯【収納】
◯【語学】
●【転移/転送】
●【コピー】
●【クリエイト】
◯【神眼】
◯【時間停止】
●【タイムリープ】
●【譲渡】
●【支援】
●【飛行】
◯【認識阻害/認識変更】
「いつものぶっ壊れチートだねー♪」
「だよな。それはなんとなくわかる」
「たいていのモンスターは魔法抜きで倒せる♪」
「いやそれはさすがにないだろ」
「何言ってんの。余裕だよーー♪」
何度聞いてもどうやらマジらしい。
基礎能力がステータス上では神超えのレベルだとか。
むしろ全力で暴れたら何が起きるかわからないと脅された。
その後はナビィからスキルについての説明を受けた。
ほとんどがイメージ通りの能力だったが、慣れるまではとにかく練習あるのみとのこと。
「練習って言われてもなあ」
「魔力に慣れること。ナツくん、魔力大きすぎて何にも感じてないでしょー♪」
「それはそう」
「とりあえず時間があれば魔力コントロールよ♪」
ただし攻撃魔法は禁止された。
「なんでだよ。魔法使いたいだろ!」
「絶対ダメー♪ 前にナビィがサポートに付いた人は魔力が大きすぎて大変だったんだよ。星ごと吹き飛ばしそうになってたからね♪」
「げ。それはヤバそうだな」
「データ上は同じ数値だからね。適正によるけどまずは無理しないのが無難♪」
さすがに地球は吹き飛ばしたくない。
残念だが我慢するか。
「まずは能力解放の設定からだね。このままだとジャンプしただけでえらいことになるよー♪」
「は? なにそれ」
「あのタワマン飛び越えるのチョロいと思う♪」
「んなわけ……」
「落ちても死なないからやってみるー?」
「……止めておきます。念のため」
スピード基準でチュートリアルしてみるか。
前のオレも剣道界じゃかなりのスピードだったけど、あれが15とかだったよな。
で、いま9,999なので……よくわからんな。
1万としてだな、10%解放で1000か。
いやいやダメだな。
1%でも超人だな。
「ナビィ、できたぞー。1%でスピード100だ」
「ん。まあそれでも異次元クラスよ」
とりあえず慣れるまではこれでよしと。
あとは武器がほしいぞ。
「素手で戦うの無理なんだけど。竹刀でイケるかな」
「ナツくんの力に耐えられないと思うよ♪」
「なら……木刀かな」
鍛錬用木刀かね。
素振り用の重いやつ。
あれならかなり頑丈だしなんとかなりそうな気がする。
大会前のこだわりルーティンに遠征にも持ってきているから使ってみるか。
「大事なのは能力バレ対策だよねー♪ 認識阻害と認識変更だぞ♪」
相手が意識できなくなるのが認識阻害。
強めにかければ存在ごと希薄になるらしい。
使える能力だけど写真とかには写ってしまうので万能ではないそうだ。
「昔だったら無敵だろうな。でもいまはみんなスマホ持ってるからなあ。なんかの弾みで写り込んだらアウトだよ」
「なら普段使いだねー。バトルの時は認識変更♪」
認識変更なら思い描いた見た目に変えられるそうだ。
顔はもちろん、性別、年齢、大きさも自由自在。
もうめちゃくちゃだな。
「なあナビィ、認識変更も認識阻害も完全犯罪チョロいよな。異世界って魔法でやりたい放題じゃん」
「だからこれって禁呪なんだよ。異世界には使える人間はもういないよ♪」
「へー、レア魔法なのか。まあでも禁呪にされても仕方ないくらいのヤバい魔法だよな」
「その通り。こっちで身バレしないために限定復刻なんだろうなー♪」
とりあえず練習してみたが、認識阻害は自分には普通に映るのでよくわからない。
ナビィは「ちゃんと効いてるよー♪」と言うけれど。
これは明日テストしてみないと実感できないな。
で、すごかったのは認識変更。
誰にでもなれた。
自分のまんま、若返ったり歳をとったり。
人気タレント、女優でもアイドルでも性別も関係ない。
これはこれでかなりヤバいです。
いろいろ捗ること間違いなしです。
高校生には刺激が強いわ。
そのあとは【マップ】。
これは便利なものだった。
発動すると他人には見えないホログラムが展開される。
赤は敵、青は味方、緑は中立として表示されるそう。
サイズはいまのところ100メートルくらいだけど慣れたらどんどん広げられるらしい。
マッピングすれば一斉攻撃もできる。
まあ攻撃魔法はまだ使えないんだけどね。
【神眼】は異世界転移モノでは最強格とされる、「鑑定」とか「魔眼」などを複合したもの。
使いこなすにはかなり練習が必要そうだ。
一方で【時間停止】は思ったよりも簡単にできた。
「魔法はイメージなんだよー♪」
「なるほどな。確かに時間停止の理屈はわからないけどイメージはしやすかったな」
魔法はイメージか。
いいことを教えてもらったかも。
ネコ型ロボットの未来道具なんか参考になりそうだ。
あとはゲームだよな。
魔法の仕組みや概念はわからないが、イメージでいいなら思ったより表現しやすい気もする。
異世界転移モノももっと読んでおけば良かった。
あれこれとテストや確認をしていたらとっくに日付が変わっていた。
モンモニには何の反応もない。
「どうやら日付変わりの縛りはないみたいだな」
「そうだねー♪」
「ランダムか。落ち着かないな」
「モンモニ次第だね♪」
「試合中には時計つけられないからな。こりゃ本気でどうやって辞退するか考えないとなあ」
「時計だけならいいんじゃないのー♪」
「無理だよ。小手で隠れるって問題じゃない」
「ほら、認識阻害♪」
「あ」
モノに認識阻害か。
試してなかったな。
やってみたら……出来た。
「でも小手に打ち込まれたら壊れちゃうだろ」
「いやいや。今のナツくんに人間がどうこうできるわけないって」
「あーね」
言われてみたらもうあのギリギリな駆け引きを楽しむことはできないのか。
もともと優勝確実といわれてるとはいえ、かなりさみしいものがあるな。
そんなことを考えてたらふと思いつく。
「能力解放しなきゃよくね?」
やってみたら……これまた出来た!
これで引き続き剣道にはズル無し!
試合中はモンモニには認識阻害をかけた上で足首につけることにした。
世界を救うんだし、これくらいは許してください。




