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【完結】明日からモンスターまみれの世界〜剣道家たちが世界を救う〜神からもらった能力がチートすぎた件  作者: opocho


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25/87

重大事件



中国政府の産業スパイ、マフィア、日本の裏企業。


とんでもないキーワードがズラリと並んでしまった。


(ちょっとヤバいヤツだわ)

(そうなの!?)

(アキ、避難してもらえないか?)

(するはずないよね)

(だよな)


時間もない。

このままなんとかするしかない。  


「頼むぜ神眼!」


神眼で周囲の気配を探る。


……反応が一つ! いや三つだ!


(時間止めるぞ)

(はい!)


周囲がモノクロに変わる。

一つ目はこいつの秘書らしき人が持たされているスーツケースに爆弾が仕込まれている。


二つ目はすぐそばの売店、目立たないとところに置かれたカバンにも同じく爆弾。  


最後に近くにいるアジア人。  

身体中に爆弾をつけている。

 

「映画かよ!」


まずは三つの爆弾全てを起爆できないようにクリエイトをセットして予約状態にする。 


同時にアジア人の両手足を拘束して転がしておく。 

拳銃も持っていたので弾の入ったマガジンを抜いて胸ポケットに移動。

手の届かないところに銃を見えるように差し込んでおく。

売店の爆弾も、中身を見えるようにしてこの人のそばに置いておこうか。


近くに鉄道警察の人たちがいたのでアジア人の目の前に移動させてと。


えーとあとは?

あ、こいつは懲らしめないとだよな。

ガチヤバいやつすぎるからな。


さらに神眼を使ってみると、爆弾の仕掛けられたスーツケースの中に今回の事件の動かぬ証拠が全て入っているのがわかった。


ラッキー! 使わせてもらうね!


証拠の入ったスーツケースを秘書から取り上げて、中の爆弾をチラ見せさせつつ、さも大事そうに政治家が抱えた状態にしてから足元を拘束して、アジア人の隣に転がしておく。


時間停止を一瞬だけ解除して再停止。

クリエイトが発動し、爆弾が全て起爆できなくなったのを確認してから再び時間をリリースする。


「なんだ!?」  


そこに認識変更したオレがわざとらしく声をあげる。


「あ! この人、拳銃をもっているみたいだよー。あれ? こっちの人は爆弾みたいな物を大事そうに抱えてるなー。なんか中には変な書類もたくさん見えるぞー!」  


オレの指摘に、アジア人が銃を持っているのを鉄道警察が発見し、そのまま確保。 

身体中に爆弾を巻いているのがわかり大騒ぎになる。


同時に政治家も駆けつけた警察官に捕まった。


なお、ホームの防犯カメラは時間停止の10分前から一時停止にしておいたが、この逮捕劇はしっかり映しておいた。


そそくさと現場を後にしてひっそり自宅に転移する。


魔法はイメージ。

なんでもアリで助かりました。


はー、疲れた!


―――――― 


その日から京都の爆破テロで世間は大騒ぎ。

同時に事件に渦中の政治家も絡んでいたことがわかり次々とその悪事が表沙汰になっていく。

爆弾は物的証拠ではあるものの、実際は関与していないから立件はできないだろうが、あくまであれは別の巨悪な事件を暴くためのきっかけに過ぎない。

本命の悪事については言い逃れのできない証拠が揃っていたのでヤツはもうアウトだ。

極悪人だからきっちり責任を取ってもらおう。


モンスターとは関係ないところで世直しができたのだった。


「こんなことがあるんだね」

「なんなんだろうな。巻き込まれ体質ってやつだろこれ」

「違いないー♪」

「師匠への手土産を買いに行っただけなのにね」

「でも防げて良かったよ。あれが爆発してたらとんでもない大惨事になるところだった」


アキとナビィとそんな話をしつつ。


疲れたので今日は外食でもしようということになり、転移で沖縄に移動した。


どういうわけかなんとしてもソーキそばが食べたい気分になったのだ。


転移したのは宮古島。

合宿で行った時にめちゃくちゃ美味しかった沖縄そば屋さんにどうしても行きたくなった。


収納からランクル(黒の魔改造)を出して乗り込み、お店に向かう。


やっているか微妙な時間だったのだが、到着してみるとやはりもう閉店だった。   


「うわー、間に合わなかった!」 

「残念〜」

「しょんぼり♪」


古民家の庭先でがっかりしていると、お店の人がちょうど外に出てきた。


「あれっ? 剣道の???」

「あ!」

「やっぱりー! テレビみたよー! おめでとうねー!」

「ありがとうございます!」


あまりに美味しくて大騒ぎしながら3杯おかわりをしたインパクトと、ちょうどインターハイの騒ぎもあったので思い出してくれていたみたいだ。


「ようきたねー。どうしたのー」

「どうしても食べたくなって。やっぱり終わってましたね。残念です」

「わざわざきてくれたのに申し訳ないさー。『あんたー! ナツ選手さー! なんとかなるねー!』」


すると奥から店主が顔を出してくれた。


「おお、ナツ選手やっさー。まあ入りーね」


あれよあれよとお店に通され、特別に食事を食べさせてくれることになった!


沖縄の武道といえば琉球空手のイメージだが、実は剣道もなかなかの人気だ。おかげでソーキも超大盛りだし、ほかにもたくさんごちそうになった!!


サインと写真を頼まれてもちろん快諾。

光栄です!!


「ごちそうさまでした!」


ご主人と奥様に御礼を言って失礼する。


「美味しかったねーーー!」

「だろ! 地元の人も並ぶ隠れた名店だよ」


やっぱり沖縄、特に宮古島は大好きだ。


「ねえ、ところでなんでわざわざクルマ?」

「沖縄はクルマ無しで移動できないからね。こんなホテルもないような田舎に観光客がクルマなしで来たらヘンなんだよ」

「「へー(♪)」」

「せっかくだからこのまま車中泊で朝めしも琉球料理にするか!」

「最高すぎーーー!」

「むきゃー♪」


まあ、車中泊といいつつ、拡張で繋がってる先はお部屋リゾートだけど。

いや!

今日は旅気分を味わいたいからキャンピングカー仕様で泊まるか!


ナビィと三人でたのしくおしゃべりをしてからアキをハグしながら就寝する。


夜中――。


突如、脳内にデカい予知のアラートが鳴り響いた!! 


「アラートだ! 何か来るぞ!!」


ほどなくして携帯の緊急速報が響く。


「地震だ!」

「きゃー!」


クルマが跳ねるように揺れる。

すぐに外に出る。


デカい! まだ揺れてるぞ!


続いてさらに強烈なアラートが鳴る。


ランクルを収納して認識阻害をかけてアキを抱いて空へ。


海の方を見ると遥か遠くに違和感を感じた。

これは――津波だ!


「ナビィ、津波だ! これなんとかなるか?!」

「えー! わかんないよ♪」

「どうしよう!」

「波を消すには…………波か!」


津波の来る方向へ超高速で飛ぶ。

やがて津波に飲み込まれそうになっている島が見えた。


「あれは――波照間島!」

  

まずは最大魔力でできる限り広域の時間を停止する。

ごっそり魔力を取られていくが、すぐにまた魔力が満ちていくのがわかる。


「確か波照間島は有人島の最南端だよな?」

「そうだったはずだよ」

「ここで止めれば全て防げるよな!」


水魔法をイメージする。

魔法がデカすぎると違う影響が出る。 

ぶつかり合うことなく、届く波と混じってほんの少し強く押し返すイメージだ。


優しくて強い波を起こしてくれ!


「シンクロウエーブ!」


再び時間を解放する。


柔らかく、だけど力強い波動が津波へ広がっていく――――押し寄せていた津波は水魔法と混じり合い、打ち消すことが出来た!!


「よっしゃあぁぁっ!」

「「すごい!(♪)」」


震源地は――波照間島のさらに南か。

海底地震は津波が起きやすいんだよな。


マップを広げながら震源地へ向かって低空を飛ぶ。  


船も見当たらないし、マップにも人を示す灯はない。


あとは地震の影響だな。

また時間を止めながら、波照間島、西表島、石垣島、宮古島、沖縄本島へと広域マップを広げながら高速飛行で島々の上空を飛ぶ。


黄色を見つけるとヒールを飛ばして治していく。


家の倒壊に巻き込まれた人はヒールを飛ばしつつ、強制転移で庭に移す。


それを繰り返してケガ人を助けていった。


時間を止めたり動かしたりを繰り返していたので正確な時間はわからないが、どうにかすべての黄色い点を緑に変えることが出来た。


救えなかった命もあるのかもしれない。

でも救えた命も多いはずだ。

出来ることをしたと思うしかない。


この力は偉大だよ。

神様、ありがとう。




翌日。


被害の全貌が明らかになる。

沖縄諸島、全域で震度6強。

死傷者、ケガ人は―――ゼロ。


比較的地震の少ない沖縄でこの巨大地震だ。

メディアは悲観的な予測をしていたが、届いたのはまさかの数字だった。


「大怪我をしたはずなのに治ってた」

「倒壊した建物に巻き込まれたのに気づいたから庭にいた」


そんな証言が何百、何千と溢れかえるが、証明する手立てが何もない。


確かに倒壊した建物もたくさんあった。

なのにケガ人すらいない。


この出来事は沖縄の奇跡と呼ばれるのだった。



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