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【完結】明日からモンスターまみれの世界〜剣道家たちが世界を救う〜神からもらった能力がチートすぎた件  作者: opocho


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陥没



突如として札幌の公園にできた大穴に世間は大騒ぎとなった。


原因不明の出来事に二次被害を防ぐためにすぐに公園は封鎖された。


「よし、あとは明日の夜にここにゾンビを放り込んで殲滅させればOKだな」


自宅に転移してアキに連絡を入れることにした。


「アキ、電話が遅くなってごめん」

「心配したよ。明日モンスターが出るんだね」

「モンスター自体は簡単に倒せるんだ。でもあの時は言えなかったんだけどさ。札幌と熊本、2カ所で同時に出現することが分かったんだ」

「え!?」

「もしかしたらゾンビ騒動が世間パレするかもしれない」

「……ナツくんの能力バレじゃないんだね?」

「それは大丈夫だ」


しばらくの沈黙のあと、アキははっきりと言い切った。


「それならいい。世界に異世界のことがバレてしまうのはいずれ避けられないことだと思う。私はナツくんが無事ならそれでいい」


すごいことを言い切った。

でも核心を突いてるよな。


確かにいつまでも隠せるとは思えないしだったらそういう割り切り方もアリだ。


「吹っ切れたよ。アキ、ありがとう」


素直に感謝を伝える。

頼りになる後輩だよ。


「とにかく無事でいてくれたら私はそれでいいよ。それは大丈夫なんだよね?」

「それは約束する。あと、今起きてる札幌の陥没事故はゾンビを一撃で損滅するためのトラップ作りなんだ」

「えええ! あれナツくんなの!? そのほうがビックリだよ」


そして、明日は奈良までは一緒に行くけれど夕方からは札幌と熊本への対応で姿を隠すことを伝えておいたのだった。


翌朝、アキのお父さんのクルマで東京駅に向かう。

ちょうど昨日から報道されている札幌の陥没事故についてのニュースがラジオで流れている。

原因もわからず、出来た穴が深すぎるので対処は難航しているとのことだった。

明日から詳しい調査が開始されることになっており、少なくともそれまでは公園全体が規制されることが報道されていた。


これで今晩はゾンビ穴として問題なく使えそうだ。

やがて東京駅に到着。

お父さんにお礼を伝えて集合場所へいき、部員たちと新幹線で移動をする。


車中はまだスポットを作れていないエリアに差し掛かると、窓から見える景色を転移先にできないかを試していた。

しっかり登録できだぞ。


それ以外は隣に座ってくれたアキに、まだ話していなかったことをラインを使っていろいろ話して過ごした。

聞かれちゃうといけないからな。


(……ってことはいつでも日本全国に旅行にいけるってこと!?)

(そう)

(それ私の部屋にいつでも遊びに来れるじゃん!!)

(そんなことしないよ)

(来てよ!)

(毎日!)

(約束ね!)


ねえ、連投がかわいいんだけど。

そして嬉しいんだけど。

思わず頭を撫でてしまった。


時間停止のことを話すと「私には使わないで」と懇願された。

もちろんと伝えつつ、認識変更については話せないなと確信した。

あれやこれやできちゃうからなあ。

時々してるけど。

するよね。高校生だし。大好きだし。


(熊本城は大丈夫だと思うんだけど、すすきのがね。どうしたってバレると思うんだ)

(時間停止するんでしょ?)

(一瞬でも隣にゾンビが出現するんだぜ? それを何人も見たと言い出したら気のせいだということにはならないと思う)

(あー、それにたまたま動画や写真を撮ってたらゾンビが写るのか)

(そうそう)


なんとかならないものかな。

こっちにはクリエイトがある。

映り込みを阻害するような魔法が作れればいいのだけど。


(クリエイトってスキルがあるからさ、なんかいいイメージを思いついたら魔法を創造しちゃえばいいんだけどね)


アキはしばらく考えてから何かを思いついたように手を叩いた。


(とばりは?)

(あー呪術のやつ?)

(そう)

(中にいる人には見えちゃうよね)

(あ、そっか)


携帯の電波をジャミングすることは出来ても、撮影機能は活きてるしなあ。


あれこれ考えているうちに京都に到着してしまった。

ここからは私鉄に乗り換えて奈良へ向かう。


インターハイ期間中の宿は会場に徒歩で行ける距離のビジネスホテルだった。


男子は5階、女子は3階だ。


一応、そういうところはちゃんとしているんだけど、まあオレたちには関係ないな。

三年生の主将特権で幸い一人部屋だし、いつでも転移でアキを連れてくることができる。

とはいってもアキは二人部屋なのでそんなに長い間部屋を空けるわけにはいかないので何事も起きようがないのだけど。


このホテルも低層で屋上を自主練の素振り用に解放してもらえるそうなので、誰もいないタイミングで連絡をくれたら迎えに行くと伝えておいた。


土曜は開会式だけ、日曜から三日間で試合を進めて、火曜が決勝だ。

団体は三チームの総当たり戦からスタート、あとはトーナメントで勝ち抜きを狙う。

男子の個人戦は日曜で、月曜に準決勝、決勝が行われる。


さてまずは今晩である。


次第によっては日本中、いや世界中が大混乱に陥ってインターハイどころではなくなるかもしれない。


今年こそ団体で優勝をしたい。

そのためにもゾンビ騒動を誰にも知られることなく終わらせないといけない。


なんとかするしかない。





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