表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
5/44

海中からの脅威

けたたましくなる警鐘のなる中、船員たちの怒鳴り声が負けないくらいの音量で叫んでいる。

「右舷、距離4000!こっちに向かってる!!デカいぞ!!」

「ありゃいったいなんだ?」

「知るか!!このままじゃ、ぶつかるぞ!!」

「帆を上げろ!!最大船速!!ずらかるぞ!!」

船員が駆け回る中、船長とおっさんと私と抱きつき男の4人は大急ぎで右舷甲板に向かう。


「あれはいったい?予備の帆も出せ!!手の空いている者は銃を構えろ!」

船長の号令ですぐさまラファール号最大の火砲、フリントロック式銃8丁が用意される。私もそのうちの一丁を受け取り狙いを定める。

「やめてください。そんな銃では効果がありません」

振り返ると抱きつき男が落ち着きはらって制していた。

「こういう事態のために我らがいる。皆の者下がれ!」

おっさんが訳の分からんことを口走っている。たった二人で、いや例え二十人いても役には立たないだろうに・・・おっさん、軍人のくせにテンパってるな~。

「あれは海洋国の可潜艦です。大型の戦列艦以上の戦闘力を有する海の怪物です」

「可潜艦?」

「短時間ですが海に潜ることが出来る船です。まあ、いろいろ端折ると現在確認されている戦闘艦のなかで最強の船の一つですね」

「そんなのどうしろっていうんだ!!」

「おい、積み荷を捨てるぞ!!少しでも軽くするんだ」


「黙らんか!!!」

船長の一喝!!耳元でやらないでほしい。くらくらする。そして船員たちの浮足立った動きが止まる。

「・・よし!すません。話を続けてください」

「ええ」

男は場違いなほどさわやかに微笑むと

「まずは信号旗(シンゴウキ)を上げてください。文面にはヴィーナ王国 輸送船 医薬品 運搬中 これで大丈夫でしょう。あ、銃なんかは絶対向けないでください。敵対行動ととられかねませんので・・」

「驚いたな。貴国は海洋国と交遊があるのですか?」

船長は心底驚いた顔をして聞いていた。私もびっくり!海洋国と言ったら亜人の国、5大亜国の一つで人間の国々とは仲が悪いことで有名だ。辺境とはいえ人間の国と交遊があるとは驚くしかない。

「ええ、まあ細かいことは言えませんが、良好な関係を維持しています」

おおお!船員たちの間から感嘆の声が上がる。長年、船上生活をしている者からしたらこれほど頼もしいことはない。世界最強の海洋国家といえば海洋国と私が生まれるはるか前から変わらない事実であるのだから、信用度は恐ろしく高い。信号旗を上げると海洋国の船はすぐに見えなくなった。潜ったようだ。


「おおお!ほんとにいなくなった!!あんたすごいな!!いままでただの変態と思っていてすいません!!」

彼は微苦笑して

「いえいえ、お役にたてたのなら幸いです」


船上にはほっとした空気が満ちていた。誰もがすぐ隣の船員と喜びを分かち合った。私は気が付くと私の右手はぶるぶると震えていた。そのとき、私は初めて自分が怖がっていたことを知った。震える右手を見ながら

「私はまだまだ子供・・・だな」

明るい船上では場違いなほど沈んだ声でつぶやいた。今ならだれにも気づかれないはずだ。

「いえいえ、それが普通の反応ですよ。ほら・・」

彼にはばっちり聞こえたらしい。彼は自分の右手をそっと差し出した。彼の右手もぶるぶると震えていた。

「内緒ですよ?」

彼はちょっと冗談めかして左手の人差し指を唇にあてた。

「うん!」

その瞬間だけは私はただの12歳の少女だった。


『スザバーン!!』

大音響を上げて船のすぐ右側の海が爆発した。

「「「な!!!」」」

みると信じられないくらい大きく、メタリックな質感の、黒色に塗装された流線型の人工物が海中から姿を現した。これがさっき言っていた可潜艦だと直感的に分かった。しかし、その外観を見たとき私は、思わず口に出してしまった。

「え、マグロ?」

山場に突入かと思ったんですが・・・失敗しました。次の更新では見せ場があると思います。感想を書いてくださるとうれしいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ