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5年後の約束

「大丈夫!?レイちゃん!何かされてない?」

扉を開けるなりそう叫んだ、アガサお姉ちゃん。まあ、頭を撫でられていますが・・・

「この変態王が!!いたいげない少女を監禁するとは・・・天が許しても私が許しません!!」

目が座ってます・・・アガサお姉ちゃん・・・

「・・・・何か勘違いしていませんか?」

さすがにあきれた様子で言い返すジェイドさん

「じゃあ、何をしようとしたの?」

「それはまあ、私のものになりなさいっと!!!」

すごい!真剣白刃どりなんて初めて見た!!そのままの状態で二人の力の押し合い

「ぐぐぐぐぐ!!」

「あきらめて!!斬られなさい!!」

「ぐぐ、いやです!」

「大丈夫、よ!痛い、のは、一瞬、よ」

さらに押し合うこと十数秒!ふと我に返った私が止めるまで神業といえる状態が続いた。


「落ち着いて、アガサお姉ちゃん!」

くらえ、上目使い、少し涙目のコンボを!!

「うん!落ち着くからそんな顔しないで!!」

ふ、あっさり落ちたな。

「で、いったいどうしたの?アガサお姉ちゃんが怒るなんてよっぽどの・・・そうでもないか?」

「酷いわ。こんなに心配してるのに・・・」

「わかってる。ありがとう、お姉ちゃん」

上目づかいのままがよくなかったらしい

「萌え~~~!!」

久しぶりにメーターが振り切れた。


やっとのこと落ち着かせるとまともな話し合いが始まった。

「私はレイちゃんを拉致したって聞いたから救出に来ただけよ。そしたら」

ものすごい眼光でジェイドをにらむ!

「この変態王が手籠めにするっていうから」

「ちょ、ちょっと、何言ってるんですか!私はただ・・」

チラッと私を見て

「その腕輪の意味を考えていただきたく思っただけです」

「腕輪の意味?」

一応、知ってはいますが、ジェイドの口から改めてききたかった。

「・・・・まあ、今すぐに、というわけではないですけど、どうですヴィーナ王家に嫁ぎませんか?」

・・・わお!直球!そして案の定

「うちの子は貴方に渡しませんよ!!」

再び刀を抜くアガサお姉ちゃん。しかし、2度も3度も流されるわけにはいきません

「お姉ちゃん、少し黙ってて!」

その言葉が耳に入るなり完璧に固まってしまうお姉ちゃん。あと少しで泣きそうな表情だ。

辺りを重苦しい沈黙が走る。

「・・・・・・私では不満ですか?」

沈黙に先に負けたのはジェイドだった。

「・・・そんなことはないよ・・・・でも・・・」

私はやっとそれだけ答える。が、その後に言葉が続かない。

再び沈黙が降りる。


「5年・・・5年だけ待ってくれない?」

どれだけ時間がたったのだろうか、やっと出た言葉がそれだった。

「・・・5年ですか・・どうして、と聞いていいですか?」

ジェイドも真剣に答えた。その言葉はとても重く響いた。

「・・・分からないの!好きがどの好きなのか!」

何も思いつかなかった。ただ、そのことだけ口に出た。

「・・・・・明日、出発でしたね?」「え、うん。そうだけど・・・」

「・・・返事は5年後に伺いましょう。たた、あきらめる気はないですが・・」

「ありがとう・・・ジェイド」

「いえいえ、もしかしたら私がチキンなだけかもしれないですし・・」

苦笑しながらジェイドは答えた。

「絶対やらないわ!!レイちゃんはもう私の妹なの!!」

いつの間にか復活したアガサお姉ちゃんを巻き込んで5年後に、私は答えを、ジェイドは返事を、お姉ちゃんは破談を望んで部屋を後にした。


そしてやってきた出港の日

「・・・・なんでいんの?」

「え、返事は5年後でいいですけどアプローチはやめませんよ」

ちょっと反則くさいな、と思いながら

「「はははははっ!!」」

二人で笑った。


その光景を見たアガサお姉ちゃんは草葉の陰で血涙を流していたという。

次回、最終回(予定)。ノープランでスイマセン(汗)

あと新作載せました。そちらもよろしくお願いします。

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