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砲撃戦は一瞬で

戦列艦がゆっくりと向かってくる。巨大な船が迫ってくる姿は目に見えないプレッシャーを強く感じる。

「相手は素人だが、油断するな!相手は戦列艦様だからな!!」

「「「おおお!!」」」

油断できませんて、こっちは非武装船みたいなもんだし・・・

・・・・・

・・・

・・

なんか想像以上に遅いな相手。何か企んでいるのか?そう思いながら望遠鏡を眺める。よく見るとロープの一本一本、壁板一枚見てもピッカピッカに磨き上げられている。まるで新造艦・・・

「いや、新造艦だ!!あれ!」

「本当だ・・・」「こんなところにあるなんて・・」「金、余ってんだな・・・・」「こっちは万年金欠だっていうのに・・・・・」

さらによく見ると甲板上に着飾った美女と高そうなワイン、重そうな勲章を着けた憲兵隊幹部らしき人々。

「船上パーティー?!」

「本当だ・・」「余裕だな・・」「だからゆっくりしか動けないのか・・・」「美女・・・」

「「「「なめんな!!!!!」」」」

おお、なんか士気が上がった。これはいける!

「野郎ども!!金持ちのボンボンに本物の海の男ってのを見せてやろうぜ!!」

「「「おう!やってやるぜ!!」」」

「美女と戯れやがって!!」「こっちは持てないのに・・」「こっちの女性陣は壊滅なのに・・・」

なんか、船員たちのオーラが黒い。


ついに戦列艦が砲撃が可能な距離まであと少しと迫ってきた。

「砲撃準備!!」

うっすらと敵船の声が聞こえる。

「信号旗あげ!!!」「銃撃用意」

私は声を上げ、船長は静かに命令を下した。メインマスト上にカラフルな旗が多数上がり、そしてマスケット銃に弾と火薬を詰める。

信号旗にはこう書かれていた。

『バカ』『バカ』『無能』『バカばっか』

向こうの船が騒がしくなる。このくらいの挑発に乗るなんてホントに馬鹿なのか?身を乗り出して文句を言っている。馬鹿だこいつら・・・

「・・打て」

マスケット銃が火を噴く。大砲よりマスケット銃のほうが射程が長い。さすがに命中弾はなかったようだが、身を乗り出していたお偉いさんはすっかりビビったらしく船室に引っ込んでいった。2度3度と銃撃を加えるが大きな効果はなかったようだ。さらに両船の距離が近づく。

「取り舵一杯!!」

舵が切られる。すぐには曲がりださなかったが敵艦の砲撃範囲に入る直前に大きく船が曲がる。!!ぶつかる!!

「面舵一杯!!銃手!!砲門を狙え!!銃撃開始!」

船長の号令でもう一度舵がいっぱいに切られる。ぶつかる直前、再び舵が聞き始め砲門の中にいる砲手の白目まで見えるほど接近した状態で銃撃が加えられる。

数人の砲手が負傷したらしく悲鳴が聞こえる。その直後に敵艦の砲門から火が噴く。しかし、砲弾は船をかすりもせずに海面に水しぶきを上げた。


「このまま脱出するぞ!!」

「「「おお!!」」」

すれ違うように交わした攻撃は時間にして十数秒だったが、敵艦からはうっすらと焦げたにおいがしてきた。ピッカピッカの船を多少なりとも損傷させたことに私は罪悪感を持ったが、それ以上に痛快な気持ちでいっぱいになっていた。

「信号旗、上げるよ!」

私は急いで信号旗を新たに括り付けた。

『バカめ』

伝説の艦長が言ったという名セリフを掲げ、私たちの船は悠然と立ち去た。振り返ると戦列艦はそのまま港に帰るようだ。どんどんその影を小さくしていく。幸先のいい出港に今度の航海は楽そうだと何も知らない私はそう思っていた。

戦闘シーン難しいですね。もっと研究します。

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