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もう春先なんですが・・

ロベルガの港で医薬品の積み込みを終えるとすぐさまデン王国に向かって出港した。

「さむ~い!!まだこんなに寒いなんて・・・・」

「今年はまだ春が来ないようだ。だが出発時期は伸ばせないぞ」

船長はそういうと足早に去って行った。あるいは自分の運のなさを嘆いているのかもしれない。

「叔父さんの運ないからな・・・」

そうつぶやくと空の上から少し季節外れの雪が降ってきた。


出港してしばらくたつと雪がますます強くなってきた。

「総員、何一つ見逃すな!!」

「「「「おおう!!」」」」

手が空いた人間はすぐに海上を監視している。でも雪が邪魔でよく見えない。

「右舷から流木接近中」

意外なことに、ここで大活躍したのはアガサお姉ちゃん。長い戦場生活で相当視力を鍛えたらしい。

「だけど寒い、気持ち悪い~~!」

しかし、船上生活には全く対応できておらず、癒しにと私を抱っこしている。どうやら暖と船酔い防止効果があるらしい。ホントかどうかは不明だが・・・・

「う~~ん?あれは・・軍艦?」

「え?どこ?」

「あの辺」

アガサお姉ちゃんが指差した辺りを望遠鏡で覗く。どこだどこだどこだ!いた!!確かに軍艦っぽい厳つい船が一隻、水平線の上に止まっている。旗は・・・デン王国なんでこんなところに?まさか監視?いやでも気付いてないっぽい!動いていないし、今のうちに、

「船長、正面、水平線上にデン王国監視船!こっちには気づいていないようです!」「面舵一杯!!雪に紛れて逃げるぞ!後方の海賊船に信号旗を揚げろ!信号『我に続け!!』」

「「「了解!!」」」

何と雪とアガサお姉ちゃんのおかげで無駄な戦闘を避けられた。まさか!そう思うと自分の腕輪とネックレスを交互に眺めた。これがお守りズ効果か!


・・・・んなことない。ちょっとテンションが上がりすぎたようだ。海の上ではクールに判断できなくなればその船は沈むと言われている。注意しなければ・・・・



さらに船は進む。雪はさらに強くなってゆき、手すりの上にも雪が積もる。とうとうアガサお姉ちゃんはとうとう四六時中私を離さなくなり、聞いたところすっぽりと収まるフィット感がたまらないそうだ。さすがにベットに連れ込まれそうになったときには逃げ出したが、見張り役として非常に優秀であったためできるだけ要望に沿えるように配慮されたのだ。そして雪がふぶくこと半日、雪のカーテンの向こうに黒い影が見えた。


大陸北東部西岸、現在、戦争をしているデン王国そのものである。


雪がふぶく中でも西岸沿って南下していると人気のない狭い砂浜から一本の白い煙が上がった。

「野郎ども!!上陸だ!!」

「「「おおおおおおお・・・・・」」」」

季節外れに大雪に震えていたすべての船員と一名の乗客が震えながら精いっぱいの声を上げた。あたりまえですが、船の上では気軽に焚火に当たることもできない。私たちは急いで酒樽と炭を積んで上陸用のボートに飛び乗った。


やっと暖まれる!!寒さに震える私はそんな目先のことしか考えられなくなっていた。

最近、もうちょっとストーリー決めてから書けばよかったと反省しっぱなしです。

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