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城塞攻略の現場にて 3

少し残酷表現?あります。

城塞を出発した傭兵部隊は日が傾き始めるまで南に向かって爆走していた。

「聞いた話だとここ辺のはずだが・・・」

「見えたぞ!!」

街道脇にいくつか荷馬車が転がっている場所がある。

「モンスターはいないようだな・・」「もう食われてしまったんじゃ」「報酬はどうなるんだ?」

口々に傭兵部隊が吠えるが

「なあに、目撃者がいないだけだ。せっかくここまで来たんだ。手間賃くらいもらったっていいだろうよ」

「それもそうだな」「ここまで来たのに手ぶらじゃなあ」

この傭兵たちの質はかなり悪いようだ。荷馬車を一重二重に囲むと物色を始めた。


「まず、馬を狙え」

周辺の物陰から聞こえる声と弓矢を引き絞る音に気づけていたら傭兵たち運命はわずかながらも変わっていただろう。が、しかし・・・・・


ほぼ同時刻、城塞にかくまわれた商隊員の男は部屋から消えていた。それと前後して音もなく馬車の荷台の床がごとりと横にずれた。


深夜の田舎は寒くて静かで暗い。それが冬の時期ならなおさらだ。

「寒いな・・・」

「だから焚火にあたってんだろう・・」

門衛の二人は相変らずだが、さすがに寒さのせいかキレがない。

「おい、傭兵団の連中だぞ」

「やれやれ、やっと帰って来たか・・・」

「全く、あんなに大勢で行ってここまで時間がかかるなんてな・・・」

「だから、騎士団じゃなくて傭兵なんだろう」

「それもそうか・・・」

お互い顔を見合わせながら苦笑する。

「・・・・・・・なんでこんなに静かなんだ?」

「陽気さだけが取り柄の連中なのにな・・・」

「なにかあったのか」「さあ」

近づく無言の傭兵たち、静かになっていく門衛たち。ついに傭兵団が城塞正面ゲート正面に到着した。

「おい、どうした」「なんとかいえ!!」

あまりに静かすぎて恐ろしくなった門衛たちが食ってかかる。

「・・・・・・・・・・・」

「な!!」「こんなことをして・・・」

瞬く間に門衛の二人の腹部から何本もの槍が生えた。そして黙れと言わんばかりに剣で喉を横一線に切り裂かれる。何も言えなくなった二人は静かに地面に落ちた。


深夜の城塞は後方の安全地帯にいる安心感もあって門衛以外の見張りはほとんどいない。数名の歩哨が歩いていたがすぐに弓矢でハリネズミへと姿を変えた。

「いけ」

その合図で数名の集団となって城塞の各所に向かう。あるものは士官の居住区に、あるものは食料庫や機密書類の保管庫、あるものは通信用ののろし台に・・・


商隊員と名乗った青年は騎士団長の部屋に向かった。とちゅうで何人もの平騎士にあったが丸腰でお礼を直接、言いたいというと誰もが道を譲った。

騎士団長の部屋の扉を2,3度叩くと奥から「入れ」と声が聞こえた。青年は頭を下げた状態で扉を開けると

「助けていただいた者です。直接お礼をと思いまして」

そして懐からお金の詰まった袋を差し出すように取り出した。

「これは、これは」

騎士団長は喜色をあらわにして不用心に青年に近づく。わずか一歩7の距離まで近づくと青年は喜びに満ちた笑顔で顔を上げた。騎士団長はまず、驚き、硬直し、疑問が浮かんだ表情で胴体と首が永遠の別れを告げていた。青年は騎士団長の腰にぶら下がっている剣を奪い、切りつけていたのだった。

「油断大敵ですよ」

そこには確かに驚くべき人物がいた。騎士団長が反応に困る高い身分の者がいた。男の名をジェイド、現在、戦争をしている国の王太子であった。


団長の唇が冷たい床にキスをしていると、その冷たさを紛らわすかのように城塞の各地から火の手が上がった。


そしてヴィーナ王国軍兵士たちは口々に叫ぶ。この城塞を地獄の窯に帰るために声の出る限り叫んだ。そして地獄の窯は口を開ける。

次で戦闘ラストです。こっちのほうの文才全くないことが判明。すいませんでした。

もう少しお付き合いください。

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