諜報機関は弱かった
エレゲ王国から出港準備が進む中、港はその噂でもちきりであった。私がその噂を耳にするのは難しくなかった。常識破りの雪中行軍、しかも北東部最大の山脈地帯を横断、わずか2千の兵で総勢1万の軍勢が集まる拠点を攻略したらしい。どういうことか、ジェイドは無事なのか詳細が知りたくて情報源を探し回ったが不思議なことに誰が情報源なのかたどることができなかった。
「ん・・・どこを探したら・・・」
定番の酒場、商人ギルド、果てはおばちゃんの井戸端会議まで首を突っ込んだが成果は芳しくなかった。
おかしい、ここまで探しても情報のソースが出てこないなんて、こう言ってはなんだが私はまだ子供、好奇心いっぱいな目で訴えればたいていはコロッと落ちてくれるのになかなか落ちて来ない。さすがに歩き疲れた私は一軒の古びた軽食店に入った。
「いらっしゃい、何にします」
マスターらしき人がカウンターの向こうから声をかけてきた。見ると私以外誰もお客がいない。
「とりあえず水とジャガバタをお願い」
こういった軽食店は港一軒はある定番スポット、どこもそんなに味もメニューも変わらないので安心して入れる。
「お待ち、銅貨3枚ね」
しかも早くて安い。あっという間にほっかほっかのジャガバタと陶器に入った水が一杯出される。
「ありがとう」
「で、何が知りたい?」
急に声のトーンが変わるマスター。ん?どういうこと?お互いの顔を見つめあうこと十数秒
「・・・・・・・・・・藪蛇?」
さっきまでのシリアスな雰囲気が一瞬で台無しになる。
「ちょっとお前。そんなブレスレッドして入ってくるなよ。王室関係者だろう。そこんところ注意してくれよ。連絡員とかかとおもっちゃったよ」
いきなり砕けた表情になるマスター。でも言っている意味が分かりません。
「どういうこと?」
「え?」
「だからどういうこと」
「・・・・・はあ?!そんなんつけてるくせに何も分かってないのかお前?!」「これはジェイドからもらっただけ。どういう思惑でくれたかは知らないけどジェイドが言うには幸運のお守りだって」
「ははっ、あの王子が?ははははっ、まさか・・・・・・マジで!?」
「じゃないと持っているわけないでしょ。!ま、まさかおじさん、スパ・・・」
「ストップ、それ以上言うな」
慌てた様子で口をふさがれる。
「確認するがお前さん、何にも知らずに入って来たのか?」
「何にも。ちょっと情報収集で疲れて休憩に入っただけ、で、ここなに?ヴィーナ王国の関係者?」
「ああ、まあいいか、関係者っぽいしな。わかった。一から教えてやるからよく聞きな。ヴィーナ王国諜報機関の職員、つまりは公務員だ。よろしく。ええっと・・・未来の王妃様?」
「ちゃうわ!!」
反射的に腕がでる。きれいに彼のジョー(顎)を打ち抜いた。う~ん、最近、威力が上がったのか一撃で彼を昏倒させた。
数分後
「信じられん。俺が一撃でやられるとは・・・あんたなにもんだ?」
「ただの船員さんだ。文句あるか!」
「ありません」
さらに数分後
「そういえばお前、情報収集がどうのって言ってたな」
少し冷めたジャガバタをスプーンで突っついている私は気だるげに
「うん、なんか北東部で動きがあったって噂で聞いてね。詳しい話を聞こうと思ったんだけど・・・探しても見つかんなくて・・・」
そう答えると
「ああ、俺が流した奴だな」
!!発見!!確保!!
「!!なぜ抱きつく!!?」
「詳しく話を聞こうか」
その時の私は後で彼に聞いてみると蛇ににらまれたカエルの気持ちがよくわかったといった。
こんな美少女を前に失礼な!!
そう言い返したら
「え、お前、おんn・・」
黙らせました。テヘペロ
次は戦闘シーンです。うまく書けるでしょうか?




