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銀のブレスレットと驚愕の知らせ

豪華な応接室らしき部屋に通されてしばらくたつと伯爵夫妻と思われる品のよさそうな老夫妻が入ってきた。

「お待たせしました。私がアヌシー・ガルマ、こちらは妻のマリアンヌです。ブレスレットをお持ちの方は・・・・」

「私です。伯爵閣下」

「・・・・・え?」

アヌシー伯爵は怪訝そうな顔で「ロリ・・・」と小声でつぶやいた。

どういうこと?

「まあまあまあ。あなたがそうなの。でも、もうちょっと大きくなってからにあるわね。あと、2,3年は待ってもらわないと、式はどこで?ドレスの支度はこっちでおこなってほしいわね。こっちには優秀なデザイナーが多いのよ」

この間息継ぎなし。スゲーよ伯爵夫人。でも

「いったい、なんの話を?」

「え、ジェイドとの結婚式よ。あらやだ、私ったらお名前もお伺いせず、あ、でもあの坊やがどうやって口説いたかは是非教えてほしいわね」

結婚式?

「レイ・エヴァンと申します。失礼ですが、どなたとどなたの結婚式のことを?」

「?だから、ジェイドとあなたとのよ」

「・・・・えええええ!!」

なんで・・・・だ!!


「・・・・ごめんなさい。早とちりみたいで・・・」

「いや、よかったわい。身内にロリコンがおらんと分かっただけで」

身振り手振りの説明でやっと分かってもらった。なぜか隣のおじさんもヒートアップしてたけどなんでだろう。聞くところによるとこの銀のブレスレットはヴィーナ王国所有というか最上級の待遇を求める物で私のブレスレットのように王太子の紋章が入っている物は特に婚約者、つまり俺が唾つけてんぞ、という意味になるらしかった。


あ、あの王子はなんてもんをくれっちゃってますか!!


まあ、伯爵夫妻の誤解が解けたからいいもののそんな風に見られたらたまったもんじゃない。取り外そうとすると伯爵夫人から

「それはダメよ、レイちゃん。相手の王国の面子っていうものがあるの。気軽に外していいものではないわ」

く、めんどいことに・・・しぶしぶ外すのをやめると、アヌシー伯爵が

「ん!んん!!で、手紙を預かっているとか。見せていただけますかな?」

おっといけない仕事仕事。私は手紙を取り出すと封蝋が見やすいように上にして渡した。

「たしかにジェイドからのようだ」

中から手紙を取り出すと2,3度読み返し、眉間のしわを深くした。

「あなた・・」

手紙は伯爵夫人の手にも渡り、やはり2,3度読み返されてテーブルの上に置かれた。

「私の甥っ子は大変な状況にあるようね・・」

「しかし、ヴェール帝国が北東部にまで影響力を増やしていたとは、ぬかったな」

話を聞いたところ伯爵夫人はヴィーナ王国国王の姉に当たる人物で若いころは何度も王宮に帰っていたようだ。ジェイドのことをすごく心配されていた。ヴィーナ王国は古い歴史を持つだけあって、各国に血縁者が多くいる。さすがに大国の王族には少ないが貴族階層にはそれなりのパイプがあるらしかった。アヌシー伯爵家も5代前にも夫人をもらったことがあるそうだ。

「さっそく王宮と近隣領主とも協議を重ねて対処しよう」

アヌシー伯爵は執事をよんですぐに各地に伝令を送り、王宮に事の次第を確認に向かった。お偉いさんで仕事もできるひとらしく動作に迷いがない。私の中でファランク王国の評価がグッと上がった。


ちなみにこの後エレゲ王国にも向かったが、だいたいアヌシー伯爵と似た様な感じになったことも付け加えておく。


それからしばらく経ったのち、冬の峠をやっと超えた頃、大陸北東部から驚くべき知らせが届いたのはちょうどエレゲの港を出発するその日であった。


デン王国侵略拠点だったランカス城塞がわずかなヴィーナ王国軍によって炎上、放棄されたと。双方の戦力差は5:1であったという。

最近、ぐったりしてます。勢いよ。もて!!

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