追い出され、散策
お偉いさん同士の会談に突込みをいれる。あれ、私は突っ込み役だっけ?
恥ずかしさでシヌ~~~~と思うと同時に、そりゃあ、突込みの一つもするという自己弁護が葛藤する。
だって非常識でしょう!自分の国を占拠してていうのも!!
突っ込んだ状態で固まったまま、あたりを見回すと、リリアーヌ様、大爆笑。ジュドーさん、生暖かい目。ジェイドは苦笑しています。
「突っ込みたくなるもの分かりますが、私にも考えがありますので大丈夫ですよ」
ジェイドさん、そういうフォローはやめて!!悶死する~~~~!!
「・・・・・・・・・さて、どういう思惑があるのは説明していただけますか?あと、母さんちょっとお気に入りの子に島を案内してはどうですか?そこの船長さんもご一緒に・・・」
「ん、もう。しょうがないわね・・・レイちゃん、一緒に行きましょうか」
「・・・・・レイ、ちょっと出かけよう」
く、世紀の突込みが私の首を絞めるとは!
ジェイドは相変らずへらへらした表情で
「ここは任せてください」
私に逃げ道はなかった。
港に戻ると改めて技術の差というか、財力の差というか、圧倒される。大きくて立派な桟橋や巨大な倉庫群、その間を走り回るなんかよくわからない馬のいない荷馬車。はっきりいってわけがわかりません。
「あれはトラックとフォークリフト。本国だともっと大型のものがつかわれるんだけどね。ここにあるのは中小型のものだけよ」
なんですと!!これが中小型!?どんだけ物資扱ってんの?!あっちではエルフ族の男が杖を掲げて何やらつぶやいている。まさか!
「ああ、あれは魔術師が 固定化 の呪文をかけているね。中身は美術品のようね」
魔法使い!!子供心にあこがれています。
「リリアーヌ様!!」
土下座!!
「ええ!!ど、どうしたの?」
「魔法教えてください!!憧れています!!」
やはり年頃の女の子!魔法使いとか大好きです。箒に乗ってみたいし!
「ええ~とごめんね。魔法はエルフ族以外使えないの・・・」
ガーンという効果音が聞こえてきそうなほどのショックが私を襲う。
「「「・・・・・」」」
気まずい沈黙があたりに満ちる。しかし、次の瞬間、私が
「さあ、次行ってみよ!!」
持ち前の素早い切り替えをすると
「「おい!!」」
なぜか二人から突っ込まれた。
巨大な倉庫、いや、これは格納庫というべきか・・・・
中には巨大な人型の像が大量に並べられていた。少し気持ち悪い。
船長はこれが何か分かったらしく
「ゴーレム・・・」
これがあのゴーレム!?2,30年前にあのヴェール帝国と森林国が争い、森林国のあまりに一方的な勝利に終わった『ゴーレム戦争』で大量に使用されたあのゴーレム?デカイ!こんなもんが500体も走ってきたらそりゃ逃げるしかないな。噂ではヴェール帝国では人より大きな像の制作は禁止だとか・・トラウマってやつか・・・なるなトラウマ・・・
されに2,3時間かけて一通りぐるっと港を回った。中には喫茶店や定食屋、だれが使うのか土産屋まであった。ほんと、何でもある。私の中で一番受けたのは化粧品店。リリアーヌ様推薦って引き延ばした大きな絵が所狭しと飾ってあったところだろうか。リリアーヌ様はやりすぎって店員さんに文句言っていたりした。どうやらジュドーさんが許可したらしい。あとで絞めるっていったリリアーヌ様の顔は怖かった。
日がやや傾いてきたころ、やっと会談が終わったらしく、ジェイド、ジュドーさんが合流した。
結果が気になって、気になって仕方がない私は食事をかねて入ったレストランでつるし上げようとひそかに心の中で爪を研いだ。
あと、ジュドーさんはリリアーヌ様にきっちり締められていました。物陰に連れてかれると
『売上アップに効果が・・・・うぎゃああああ~~~~~』
その場にいた全員が合掌。こ、殺していないよね?リリアーヌ様~~!
拙文すぎて悶死しそうです。直したほうがいいところはお教えください。