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幻覚教育  作者: 月海みやび


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11/14

Case11

目には目を、歯には歯を⋯

暴言には暴言を、暴力には暴力を⋯


犯した罪の重さは、痛みを体感しなければ理解出来ない。


ならば、痛みを知ればいい。

そして、自らの過ちを悔い改めよ⋯


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『っ⋯!』


抵抗する間もなく、眠らされる。


目が覚めると、何もない部屋に拘束されていた。


『っ⋯!何!?ここ、どこ!?っていうか、動けない⋯!』


手足を動かそうとしても、ビクともしない。


『っ⋯誰か⋯!』

『美琴ちゃん、目が覚めたんだね⋯』

『誰!?っていうか⋯これ、外して⋯!』

『ダメだよ⋯外したら逃げるでしょ?美琴ちゃんは、僕とここで暮らすんだから⋯』

『は!?そんなの嫌っ⋯!』

『大丈夫だよ⋯僕は、美琴ちゃんを愛してるんだ⋯』


⋯愛してる?

意味がわからない⋯

知らない人に、愛してるなんて言われても⋯

気持ち悪いだけだ⋯


『私、あなたの事なんて知らないんだけど⋯』

『僕は知ってるよ⋯』

『っ⋯一方的に⋯知らない人から愛されても⋯気持ち悪いだけだから⋯!』

『これから知ってくれればいいよ⋯』


⋯ダメだ、会話にならない⋯


ふと、同じような会話をしたのを思い出す。

立場は逆だけど⋯


っ⋯そうか、私⋯

愛する彼女に、こんな嫌な気持ちをさせてるんだ⋯


「っ⋯!私、帰らなきゃ⋯!」


叫んだ瞬間、目の前に居る人物が変わる。


「誘拐される気持ち、理解出来ましたか?」

「っ⋯凄く、嫌でした⋯」


思い出しただけで、嫌悪感がこみ上げる。


私は、自分の事しか考えてなかった⋯

愛してるんだから、一緒に居れば愛してもらえると⋯

⋯そんな事、あるわけないのに⋯


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「報告します。誘拐の罪で幻覚教育対象者となった、倉田美琴ですが⋯。その後、すぐに監禁を解き⋯。警察に出頭したようです。⋯それと、倉田美琴から被害者のケアを頼まれました。」

「そうか⋯。本来、被害者のケアは行っていないが⋯。こちらで引き受けよう。」

「お願いします。これにて、幻覚教育を終了致します。」

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