プロローグ
皆様覚えていらっしゃいますでしょうか?久しぶり(ていうかほとんど初登場)の斗黄&白里ですww
※ほとんど斗黄Sideです
―――美朱、死んじゃったって。
白里が自分こそ死にそうな顔して言った。
手はショックで震え、息を切らしている。俺の所に駆けつけたせいだろう。
ただ、ただ、白里が何て言ったかだけは分からなかった。聞こえなかったし、聞きたくなかった。
死んだ、死んだ、シンダッテナンダ?
美朱が、死ぬ?バカな、そんなのあり得る訳がない。
あいつは家庭環境が最悪でも必死に胸張って生きていたし、笑っていた。
俺と白里は、俺達がそんな美朱の少しでも休める場所になれたらいいと思って傍にいたんだ。友人として出来ることだろうと思って。
確か今日は美朱んとこのクソババアがおっ死んだ葬式だったはずだ。美朱は清々したと言ってたが顔が曇っていたし‥‥‥お人好しなあいつのことだ、酷い仕打ちをされても情があったんだろう。
だけど後を追おうと思うはずもないし、族が美朱を狙っているという情報もなかった(白里がそういう情報を何処からともなく仕入れてくるからな。情報源は怖くて聞けない。)。
だったら―――
「何で美朱が死ぬ?」
「‥‥‥‥交通、事故だって。」
白里が力のない声で答えた。
そうか‥‥交通事故か。なら、俺は―――
「―――白里、美朱を轢いたヤツは誰だ?そいつを殺しに行く。」
白里ならそいつの名前や顔写真だけじゃなく、住所・家族構成、趣味や血液型まで分かるだろう。
「私はいいけどさ、別に。ただ美朱は?」
「?美朱が何だ?」
「美朱の気持ちは無視するわけ?美朱はねぇ、きっと私達がこういうことするの望まないよ。私も自分がされたら嫌だし。―――美朱を轢いた野郎は殺しても殺し足りないけどさ。」
そう言った白里の拳は震えるほど強く握られていた。俺自身が自分のことで精一杯で気付かなかったが白里も美朱を轢いた野郎を殺したくてたまらないんだろう。
なのに白里はそいつを殺さない。美朱が望まないから。自分がされたら哀しくなるから。
俺には思い付かなかった。ただ美朱が死んだのが哀しくて、悔しくて、苦しくて、思い遣ることを考え付きさえしなかった。情けない。こんなしょぼ暮れた俺を見たら美朱は大爆笑するだろう。
「‥‥‥お前は、大人だな。」
「そう?そうでもないと思うけど。だって私、美朱を轢いた野郎を殺しはしないけどさ‥‥‥ほら、生き地獄、死んだほうがマシ、って言うじゃない?そういう目には遭わせてやろうかなって。ふふっ」
「‥‥‥‥‥。」
少し前の、白里は大人だなと思った自分を殴ってやりたい。やっぱり、あいつは大人じゃない。断じて大人じゃない。強いて言うなら汚い大人だ。
ていうか、あいつ、めっちゃ怖い。普通に殺すって言うよりも何故か3割増しで怖い。何故だ。
まあ、言ってることには賛成だが。
確かに簡単に殺すんじゃ苦しみが足りないだろう。もっと、じわりじわりと苦しみ抜いてもらわないと。
「白里、お前のその案いいな。俺もやるから」
「え〜?真似っこぉ?いいけど。じゃあ手始めにそいつの浮気現場の写真、家族に見しちゃお♪」
「‥‥‥相変わらず、情報収集が半端ねぇな。スパイで食ってけんじゃねぇの?」
「え?私、進路希望にスパイって書いたけど?」
「‥‥‥。」
もう俺は何も言うまい。
◎ ◎ ◎ ◎
―――▲月○●日の朝刊より
今朝未明、××留置場にて1人の男性吉川誠二容疑者(37)が自殺しているのが発見された。そばには遺書もあり、中には『殺してくれと言ったのに殺してくれないから、自分で死ぬことにする。』とだけ書かれており警察はこの男が起こした事件ても関係性があるかを調べている。
重いっ、重いぃぃ!
何故か地球の方の話を書くとやたら空気が重くなります(*_*;




