密談です
※お父様Sideでミアカが帰ったその後です。別に番外編なわけではありません(--;)
パタン、と扉がしまった。
これでミアカもメイドさんと一緒に帰るだろう。メイドと云ってもうちのメイドさんは強いからな。下手な暗殺者だと返り討ちにされてそのまま血祭り上げられる。あれは味方だからこそ心強いが敵になったらと思うと‥‥‥‥考えたくもない。
ミアカが出ていった扉を見ながら物思いに耽っているとアイツが話しかけてきた。
「そんなにぼーっとしちゃって何を考えてるのかな?宰相サマー。ミアカちゃんのこと?いくらなんでもそれは近親そ‥‥」
「黙れ。お前の妄想でミアカを穢すんじゃない。」
「おーおー、ミアカちゃんがいなくなってから見事に化けの皮が剥がれたねぇ。二重人格を疑うよ?」
「お前に言われたくないな。第一、お前こそ猫被ってただろうが。中身はそんな可愛いモンじゃないくせに。それにな、俺は猫被ってたんじゃない、子供の見本になるよう振る舞ってただけだ。」
「ふ〜ん、じゃあそういうことにしといてあげましょうか。」
「それより、本題は何だ?まさか、こんなことを言い合うために態々アイコンタクトでしといて指示してきたわけじゃないよな?」
「ああ、あのとんでもなく下手くそな演技のこと?ミアカちゃんに勘づかれなかったのは奇跡だと思うけど。女の勘は鋭いしね。」
「‥‥‥女王陛下?」
尚も下らないことをダラダラと喋り続けそうなヤツを宰相の時の顔の笑顔で急かした。
「わかった、わかった、もぅせっかちだな。ハゲるぞ。‥‥‥‥‥今日、私さミアカちゃんと対面するのに当たって魔抗石、外してきちゃったんだよね。」
「‥‥っ!?」
メルルイはこの国―――いや、世界でも一二を争うぐらいの魔力量を保持している人間だ。で、そこまでの魔力量を保持していると周囲の人間に威圧を与えてしまう。細かい理由は分かってないが多分本能的にどちらが強者か分かり過ぎる程に分かってしまうんだろう。 なのでメルルイは執政にも関わるしで(周囲が威圧されて近づけない)普段は魔力を抑える魔抗石をつけている。まぁ、それでも周囲は怯えてるがな。違う意味で(主に性格の面)。
‥‥‥‥話がずれた。
ともかくメルルイが魔抗石を外すと大変なことになる。ミアカもいくら規格外なところがあっても威圧ぐらい感じるはずだが。
「‥‥ミアカは平気だったのか?」
「ええ。普通にケロッとしてたね。もしかしたらミアカちゃん、私と同等以上に潜在的魔力があるかも。‥‥‥もしくは膨大な魔力を完璧に制御しているか。」
「まさか」
魔力というのは量が多ければ多いほど扱いが難しい。考えてみれば当たり前だ、魔力量が10ある人間が1単位で操るのと100ある人間が同じことをするのが簡単なはずがないんだから。仮にミアカが膨大な魔力量を保持しているとして、その半端ない魔力を完璧に制御できるとなると‥‥‥‥
「‥‥‥戦乱の世、になるのか」
まぁ、ミアカにそんなバカみたいな魔力量があればの話だが。‥‥‥でも何かありそうなんだよな、あの子には。
「ご名答。ミアカちゃんを取り合ってか、脅威に思って潰しにくるか、ぐらいでしょうかね。周りのは反応の違いは。」
「それで、お前はどうするつもりなんだ?」
ミアカを。
父親としてはミアカに戦略兵器的な扱いを受けてほしくないが、宰相としての立場はそうもいかない。
「そりゃあ、うちとしてもミアカちゃんが欲しいわよ?だから、そうだなぁ‥‥‥私の(外見)年齢と同じくらいになったらかなぁ、うちで働いてもらおうかと。」
「諸刃の剣かも知れんぞ?それに‥‥‥お前の外見ぐらいって若すぎないか?」
「外見年齢じゃないかもよ?」
「ミアカが生きてないな。」
「ひどっ。分からないよ?ミアカちゃん、私より魔力量あるし、私なんかより長生きしそうだけど。」
「人間じゃないお前と比べて長生きは流石にないだろう。それより、ミアカを抱え込むといってもどうするんだ?」
「どうしようねー?ま、魔導師長か防衛大臣か‥‥‥いっそのこと宰相でもいいんじゃない?」
魔導師長というのは陸軍・海軍・魔導軍の中の魔導軍の長のことだ。陸・海軍の将軍にあたる。防衛大臣はそれらを纏めて釣り合いをとる役目になる。
メルルイはやっぱりミアカを軍需方面に置くつもりか。それはいいとしても―――いや、よくないが、俺はまだ宰相を降りるつもりはないんだが。やり残しがありまくるからな、子供に尻拭いされるんじゃ余りにも不甲斐ない。
「俺はまだ宰相を辞めるつもりはない。」
「こっちだって居なきゃ困るわよ。いいじゃない、別に宰相が何人いたって。一人も二人もそう変わんないから。」
かなり違うとおもうが、まあいいか。
「話は終わったな。俺はもう行くぞ。」
早くミアカの顔を見てコイツの上書きをしたい。
「冷たいわね。話はおわったけど、私はもっとお話ししたかったのにぃ〜」
わざとらしい科をつくるメルルイがやたらムカつくのでさっさと帰ることにした。
後ろで手をブンブン振って「ばいばーい」とか言うのがさらに腹立たしくなるのがわかっててやってるんだろうか?アイツは。まぁ、絶対に確信犯だよな、はあ。
‥‥‥ちなみに補足しておくと、あの女王陛下、今は亡きエルフの末裔であり(まぁ、王族は皆そうだが。)、御歳300歳の超ご長寿である。
何気にお父様Sideが描いてて楽しかったです。
読んで分かるかもしれませんが、実はこの小説で一二を争うぐらいキャラが定まってない人なんですけどね(;¬_¬)




