我ながら凄いモノ作っちゃいました
大変遅くなりすみませんでした、はい(-_-;)
翌日、夜。
私は豚の蹄亭の前にいた。
………なんでそんなに遅くなったのかって?ふふふ、後でのお楽しみでーす。
そのまま2階に上がってルークシュポールが借りている部屋まで行く。ノックをするとルークシュポールの顔がひょいっと覗いた。
「なんだ、お前か。律儀にノックなんかしないで早く入れよ。」
部屋にはセリ姉もいて――明日出発だからか――しっかりと旅支度をしていた。私を見て少し目を丸くしている。
そんなセリ姉に悪足掻きかもしれないけど説得を試みてみる。
「ねぇ、セリ姉様。何で家に帰ろうとしなのか知らないけど、私はバーデル家にセリ姉様がいないと嫌だよ。だから、ただの私の我が儘だけど……一緒に帰ろうよ?」
最後の部分は上目遣いで♪
最後の悪足掻きって言ったけど本当にそう。ただ言ってみたってだけで、これでセリ姉が陥落するとは思ってない。動揺すればいいなとは思ってるけど。
そんなに甘くはないでしょ?そのために準備だってしてきた訳だし。
案の定、セリ姉は瞳の奥を揺らしたけど、そっと首を振った。
「ごめんね、ミアカ。ミアカがそう言ってくれるのは嬉しいんだけど、やっぱり私はバーデル家には居れないんだ。だから私のことは忘れて?」
大方そんなことを言うだろうとは思っていたけどやっぱりだ。
私は準備してきたモノを取り出した。
テッテレッテッテー
魔導具〜『チラッと君』〜!
説明しよう!『チラッと君』とは大好きなアノ子の本音をチラッと覗けるものであ〜る!ちなみに望遠鏡の形してるからガン見する気マンマンだね!
‥‥‥言い訳するとしたら、うん、ズチリンで私のネーミングセンスの無さって知ってるでしょ?
そういうことで(←何が?) 『チラッと君』を使いセリ姉の心を覗こうと思う。
ちなみにコレ、私の自作でーす。セリ姉嘘吐いてそうだったから本音見たいなー、じゃあ見ちゃえー、みたいなノリで作っちゃいました(≧∀≦)
お父様に見したら、そんなノリで裏の世界に革命起こしそうなモノを作ったのか‥‥って呆れられた。ひどい、何故に呆れた?
「ミ、ミアカ‥‥?それ、なに?」
あ、ヤバい。脳内で激しく脱線してたら、セリ姉が困惑してた。
そーですよね、義理の妹が望遠鏡覗いて固まってたら困惑もしますよね。むしろ私なら逃げるわ。
「ん、何、セリ姉?‥‥‥あ、コレのこと?ただの望遠鏡だから気にしないで〜。」
とりあえず全力で知らばっくれる。
だって本人にアナタの心を読む装置です、なんて言えないし。
セリ姉には義妹気違い疑惑を暫く(永遠?)抱えてもらうとして。こっちはこっちでセリ姉の心を覗いて見ますか。うへへへ、べ、別に私的な目的では使わないよ?セリ姉の好きな人とかいないのかな〜とか思ってないよ?‥‥‥セリ姉もお年頃なのにな〜
「ねぇセリ姉はバーデル家に居たくない?弟と離れたくないなら一緒にくればいいんだし。ダメ?」
「いくら何でもそこまで迷惑掛けらんないよ。それにルークシュポールにはアテがあるみたいだし。」
『ミアカ‥‥そこまでしてくれるの?ミアカ達と一緒にいたいけど、だからこそ、やっぱり巻き込めない。ごめんね、ミアカ、傷付けるかもしれないけど私と掛けらんない関わり続けるよりマシだと思うし。私に行き場がないわけではないし‥‥‥脂ぎったオッサンとこでも行かないよりマシでしょ。はあ。』
う、うわー‥‥すげー。
セリ姉の心の声がドドドッと雪崩のように‥‥。我ながら随分人の手に渡ったらヤバそうなモノ作ったわ。どうしましょ、スパイなんか垂涎モノなのでは?
現状ではどうしようもないから目一杯利用してやるけど。
「へぇー、行くアテが脂ぎったオッサンのとこじゃ私が心配しちゃうよ。セリ姉様かわいいからパクって食べられちゃいそうだし。それに脂ぎったオッサンってカルバン卿のことでしょ?‥‥‥‥もしかして売られた所ってカルバン卿?っていうか身の上話は嘘?」
私がセリ姉の心の裡を暴露していくと(最後の方は独り言だったけど)セリ姉は『チラッと君』を使わなくても分かるぐらい狼狽えた。
そのままパニックになりながら、自白(無自覚)していく。
‥‥‥ははん、カルバン卿の私兵でスパイだったと。だけどバーデル家に絆されたて私達を巻き込みたくないと思ったと。
‥‥‥カルバン、マジ殺すコロス絶対許さん。孤児を引き取って幼い頃から私兵として育てるなんて。偽の身の上話より酷いじゃないか。
セリ姉はまだパニック状態なので私は安心させるためにもにっこーり笑って言った。
「大丈夫、安心してセリ姉様。カルバン卿は直ぐにでもコンクリート詰めにしてカミル湾に沈めてくるから。」
そう言ったらセリ姉はふらぁっと倒れてそのまま失神してしまった。何故に?
(補足;赤髪の美幼女がものっそい笑顔で一部意味が分からなくても物騒だとは分かる事を至極真面目に言ってのけるのがすごく恐ろしかったそうな。)




