作戦実行します2
いやー、seriousになりましたねー(-_-;)
もう頭の先から爪先に至るまで全く面白味の無いという‥‥‥どうしてこうなった?
という訳でseriousが苦手な方はUターンしたほうがいいですよ〜!
「どうぞ」
「‥‥‥どうも。」
戸惑いながらも差し出されたコーヒーを受けとる。
……って、なに普通にコーヒー受け取ってんのさ私!?一応敵(仮)だよ!?
豚の蹄亭で変な形でルークしぇ…ルークシュポールに会った後、身構える私をよそに意外にあっさりと通された部屋でコーヒーを出された。
なんで客人のように振る舞われたのをツッコミたいのはやまやまだけど聞きたいことは山ほどあるし、セリ姉のことが心配だから話を切り出してみた。家族や自分が好きな人のためなら武力を行使するのもいとわないけど話し合いで済むならそれが一番だしね。
「あのさ、あなたがセリ姉様を誘拐したの?してないとしてもセリ姉様はここにいるよね?」
「確かに俺が攫ったのはセリアって奴だ。でもって、そいつは今この建物にいるのは確かだろうな。」
やっぱりセリ姉はここにいるんだ。なら何が何でも連れ帰るだけ。本人が帰りたくないって言うならまた話は別だけど。
「じゃあ、セリ姉様を返してくれないかな?もし返してくれないんだとしたら、家族として無理矢理でも連れて帰るけど。お母様もお父様も待ってるし、約束したしね。」
セリ姉を連れて帰るって。
帰させるわけがないだろう、とか否定的な返事が来るかと思ったけど返ってきたのは意外なものだった。
「――――家族として、ねぇ。あいつも偉くなったもんだな。」
「――――は?」
「いや、何でもない。だけど多分俺が攫ってきた奴はお前と一緒に帰らないと思うぞ?」
「セリ姉が‥‥‥?ありえない。そんなこと、あるわけないに決まってる!」
「そうか?なら本人に聞いてみればいい。」
そう言われて通された隣の部屋には本当にセリ姉がいた。縛られたり、監禁されたりすらないようだ。普通に本を読んでいる、まるで家にいるみたいに。
ふと顔をあげたセリ姉と目があった。セリ姉の目がパチパチ言いそうなぐらいに瞬く。
「‥‥‥ミアカ?何でここに?」
「アンタを迎えにきたらしいぞ。家族として、な。」
セリ姉の疑問に応えたのは何故かルークシュポールで、やたらと『家族』を強調していた。
ルークシュポールの言葉を聞くとサッと強張った顔をして、そのまま私の方に振り返った。
なんか猛烈に嫌な予感がする。何でだろう?やっとセリ姉に会えて、後は一緒に帰るだけなのに。
「ミアカ、私は戻らないよ。ここにいる。」
一瞬、言われたことが理解できなかった。もど、らない?ココニイル?
「なんでっ?セリ姉様は拐われたんじゃないの!?」
「ぅ〜ん、拐われたというよりは強引に迎えにこられたって感じかな。」 要領を得ているようで得ていないセリ姉の言葉にもう一度問い質そうとしたら先にルークシュポールが決定的な言葉を吐いた。
「つまり俺とコイツは仲間なんだよ。もっと言えば姉弟。バーデル家に保護されたのも全部シナリオ通り。ま、それでコイツがこんなに腑抜けたのは予想外だけど。な、オネーチャン?」
「アンタにオネーチャンとか言われると虫酸がはしるけどね。その通りだよ、ミアカ。」
不快そうに顔を顰めながらもルークシュポールの言葉を肯定するセリ姉の返答に私の頭は真っ白になった。
セリアSide
アイツと私の言葉を聞いて茫然としているミアカを見て私の胸がチクリと痛む。
でも嘘だよ、とは言ってあげられない。全部本当のことだから。私とアイツが(不本意ながら)姉弟なことも、私がスパイだったことも。
私と弟のルークシュポールは孤児だった。私達の新しいお父さんとなったのがアブラギ・シュナ・カルバンっていう奴。
アイツにとっては孤児っていうモノは体の良い奴隷と変わらないんだろう。私達はカルバン卿のスパイ『影』になるよう訓練された。私はまだ8歳、ルークシュポールに至っては2歳ぐらいだった。 私には本当のお父さんとお母さんの記憶があったし訓練で教えられることがおかしいのは分かっていたけど、逆らえるわけもないし黙って従ってていた。だけど弟は違ったらしい、もともとの才能もあったらしくどんどん伸びて私でも勝てない化け物になってしまった(何せ6歳だよ?)。まあでも、ルークシュポールが孤児になったのは物心付くか付かないかぐらいの2歳で常識は疎か両親の記憶が無いのも責められないのだから、何の葛藤もなく訓練を出来るのは不思議じゃないのかもしれない。それが彼の当たり前なんだから。誰だって肉屋のおじさんを犯罪者だと思わないのと一緒だ。たぶん。
とにかく心の奥底でも抵抗のある私と、大した抵抗もなく才能もあった弟では実力に開きがでるのも当然のことだろう。だんだん私達の役割は諜報と戦闘に別れていった。 で、今回与えられた命令はバーデル家に紛れ込めというもの。正直、弟と違ってそこそこしか使えない私は捨て駒扱いだったんだろう。そう思うほどバーデル家というモノは強大で異様だった。
まず家主であるエルドイルは領主としては人気があるが、宰相としては敵に容赦なく冷酷なので有名だ。妻であるシェイルも嫁に行く前は何があっても無表情で冷たいので『氷の女王』と呼ばれたり、影で今も不老不死という噂がまことしやかに流れている。そんな両親を持った子供なのか?っていうのが今の貴族間のHOTな話題だ。
つまりそれを探ってきて、上手くすれば取り入ってこい、というものなのだろうが、それは無理に等しい。
何故なら今までバーデル家に入り込めたスパイは居らず、皆首だけで帰ってきた。でなければ、バーデル家も畏怖の目では見られない。
私は半ば自分の命を諦めて仕事に臨んだ。
だけど意外なことに私は殺されたりはせず、むしろ家族として迎え入れられた。
皆、恐ろしい噂とは裏腹に優しく暖かくて、私の冷たいナニカを溶かしてくれた。
―――だから、つい自分の立場を忘れてしまったんだ。
ミアカの3歳の誕生日にアイツを久しぶりに見て血の気が引いた。弟が心配して様子を見に来るようなタマじゃないのは嫌というほど分かっている。アイツはきっと私を殺しにきたか、連れ戻しに来たのだ。
ルークシュポールは目的のためには全く手段を選ばない。だから私が変に抵抗したら周りにも被害が及ぶに決まってる。私の第二の両親や妹にも。
―――そんなのは絶対にイヤだ。
私は大人しくされるがままになることにした。
なのに、その結果ミアカにこんな顔をさせてる。迷惑になりたくないから、危ない目にあって欲しくないから、こうしたのに。
でも、やっぱりこの方がいいんだ。こうすればこれ以上の被害はミアカ達に無い。もう迷惑はかけない。
だから、
お願いだから、
「そんな顔で泣かないで?」
Σ(゜□゜;)‥‥‥‥ルークシュポールとセリアって姉弟だったんですね。
初めて知りました(←え?)
私の頭の中では違ったんですけどねぇ‥‥‥書いてるうちに姉弟になりましたね。
何でですかね?(←知るか)




