動物たちとの触れ合い
二人は野生の動物との出会いを求めて、名所の山を登った。
そこでは珍しい動物が見られることで有名で、観光地にもなっている。
山には自然豊かな緑が茂っており、人が丁寧に自然を保護していることが伺えた。
山を登る間、鳥の囀りを聞き、長閑な自然を満喫した。
昼になり、二人はこの旅のために前日準備していたおにぎりをいただく。
動物たちが二人の様子を伺うように、木陰から現れてこちらを見つめる。
中には警戒を解き、二人に近づいていく動物もいた。
「見てください、ウタカタさん。リスですよー、可愛いです。それに向こうにはキツネが!本当にキツネに会えるんですね」
「キツネは結構警戒心が強いからなかなか人前には現れないけど、ここの動物たちは人間への警戒心があまりないんだねぇ」
すると、食べ物の匂いに釣られて動物たちが集まってくる。
小鳥たちが木々に集まり、旋律を奏でる。
「鳥たちも俺たちを歓迎してくれているねぇ」
二人は、自然に暮らす野生の山の動物たちと食事を共にした。
近くに流れる川の水を飲み水としていただく。
「綺麗な水だ……うん、うまいねぇ」
食事を終えて、二人はまた歩きだした。
目指すべき目的地はない。
ただひたすら自然を楽しみ、動物たちと触れ合う。
今までの旅とはまるで違った。
山の頂上まで登り、黒太刀を一望する。
自然豊かで緑の多い街。
暗闇の中では見えなかった自然の景色が、二人の眼前に広がる。
思う存分自然を満喫した二人は山を降り、近くのお土産屋に立ち寄る。
狐と狸のストラップ。
紅葉模様の入った饅頭などが店頭に並んでいた。
「名所なだけあって、すごく景色が綺麗な山でしたね。動物たちもたくさんいました。それに、お土産屋さんってこんなにいろんなものを売ってるんですね」
「そうだねぇ。まだ少し、余韻を楽しみたいねぇ。ここでゆっくりしていこうか」
二人は茶屋でお茶を啜りながら、饅頭をいただく。
ついでにセツナは餡蜜を、ウタカタは団子を食べた。
「今までは空腹を満たすためだけにお店に立ち寄ってましたけど、こうしてのんびり景色を眺めながら食事をして過ごすのはいいですねぇ」
今日の旅は、観光地を巡りお店に立ち寄り、動物たちと触れ合う。
黒太刀観光の一日だった。
「セツナ。触れ合うことはできないけど、動物園にでも行くかい?」
「行きたいです!」
二人は茶屋を後にして、馬車に乗りゆっくり揺られながら進む。
今までほとんどが徒歩の旅。
それが今は、整備された道をなんの災害もなく馬車でゆっくりしながら進むことができる。
二人は当たり前の平和を享受する。
どんな動物がいるか、予想して楽しむセツナ。
「ウタカタさん、あれお城ですよ!すごーい、かっこいいですねー」
道中の建物や景色を眺めて、子供のようにはしゃぐ。
そして動物園に着く。
すると、動物たち特有の野生味あふれる匂いがした。
「これが、動物園なんですね!」
セツナは無邪気な子供のように園内を駆けた。
ライオンやトラ、ゾウやキリンなどの定番の動物たちを見て周った。
「すごいですよ、この爪と牙!存在感がありますね!それにゾウなんてこんなにおっきくて、一体どれだけ食べたらあんなに大きくなるんですかね」
「相当食べるんだろうねぇ。餌代が馬鹿にならないねぇ」
小動物に癒されたり、普段見かけない鳥たちを見て、こんな動物がいるのかと驚き、動物園を楽しんでいた。
「鳥さんってオスの方が色鮮やかで綺麗なんですねー、知らなかったです。綺麗な色してるのはみんなメスかと勝手に思ってました」
「むしろ、メスの方が地味な色してるんだよねぇ」
そして日も暮れて、二人は帰路に着く。
「今日は今までにない旅をしたねぇ。どうだった?セツナ」
「すごく楽しかったです。いろんな動物がたくさんいましたね。それに、本当に災害が治ったんだと、実感できました」
「そうだねぇ。だいぶはしゃいでたねぇ。それに、今まで真っ暗で見れなかった景色が見れて何よりだよ。」
「こんなに綺麗な景色だったなんて、驚きました!明日は釣りをしましょう!川もすごく綺麗でしたし、きっといい魚が釣れそうです」
「おっ、いいねぇ。今度は川釣りか、難しいよぉ、川は」
「じゃあ、ウタカタさん、教えてください」
「承知!がははははっ」
二人は宿を取り、釣り竿を借りられる店を調べた。




