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異世界で考古学者になった俺、古代文明のチート装置を発見して最強に  作者: 南蛇井
第4章

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72 ライバルと共闘

文明守護者の砲口が、再び光を集めていた。


巨大機体の胸部魔力炉が唸り、空気が震える。


アルトは守護者へ向かって歩き出していた。


背後ではミラが叫ぶ。


「アルト!戻って!」


だが彼は止まらない。


守護者の赤い目が、アルトを捕捉している。


AIの声が響く。


《未認証生命体を確認》


《排除処理を実行》


守護者の腕が動く。


巨大砲がアルトを正確に狙う。


その瞬間――


ドォン!!


横から放たれた魔力弾が守護者の腕に直撃した。


巨大機体の照準がわずかに逸れる。


砲撃はアルトの横をかすめ、塔の外壁を吹き飛ばした。


アルトは振り向いた。


そこに立っていたのは――


黒いローブの男だった。


帝国軍の隊列の後方。


だが、彼は帝国兵たちへ魔法を放っている。


帝国兵の一人が叫ぶ。


「な、なに!?」


「裏切りだ!」


ローブの男は静かに言った。


「そうだ」


フードを外す。


鋭い目。


知的な顔。


アルトのよく知る人物だった。


「君たちと戦う理由はなくなった」


ミラが驚く。


「えっ……」


アルトが呟く。


「……レオン」


帝国側の考古学者。


アルトのライバル。


これまで何度も遺跡で対立してきた男だった。


レオンは肩をすくめる。


「久しぶりだな、アルト」


ガルドが剣を構える。


「信用できるのか?」


レオンは苦笑した。


「無理もない」


「ついさっきまで敵だったからな」


帝国兵が怒鳴る。


「裏切り者!」


魔導銃が向けられる。


だがレオンは振り向きもせず、魔法陣を展開した。


光が爆発し、帝国兵たちが吹き飛ばされる。


ミラが目を丸くする。


「帝国裏切ったの!?」


レオンは淡々と答えた。


「正確には違う」


彼は守護者を見上げる。


赤い目が街を見下ろしている。


巨大機体。


文明の守護者。


レオンの表情がわずかに変わった。


「帝国が間違っている」


アルトは黙って聞いていた。


レオンは言う。


「奴らはこの文明を兵器だと思っている」


「だが違う」


彼は中央管理塔を見上げる。


「この文明は世界を守るために戦っていた」


その言葉は、先ほどAIが語った真実そのものだった。


レオンはアルトを見る。


「……私は考古学者だ」


「文明を理解する者だ」


そして静かに言った。


「文明は兵器ではない」


アルトの胸に、その言葉が強く響く。


レオンは続けた。


「帝国はこの装置を支配しようとしている」


「だがそれは世界を壊す」


ミラが小さく言う。


「だから帝国を裏切ったの?」


レオンは頷いた。


「そういうことだ」


その時、守護者が再び動いた。


巨大な足が都市の広場を踏み砕く。


ドォン!!


AIの声が響く。


《未認証生命体排除継続》


守護者の砲口が再び光を集め始めた。


ガルドが唸る。


「話してる時間はなさそうだな」


レオンはアルトの隣へ歩いてくる。


そして言った。


「アルト」


アルトは彼を見る。


レオンの目は真剣だった。


「君は文明継承候補者なんだろう?」


アルトは頷いた。


「……らしい」


レオンは薄く笑う。


「なら話は早い」


彼は守護者を指さした。


「この都市の兵器は、すべて設計思想が共通している」


「弱点は必ずある」


アルトの目が鋭くなる。


「見つけたのか?」


レオンは頷いた。


「半分はな」


そして言った。


「残り半分は君の知識が必要だ」


アルトは一瞬だけ考えた。


そして手を差し出す。


「……共闘だな」


レオンも手を握る。


「一時休戦だ」


ミラが呟く。


「ライバル同士の共闘……」


ガルドが笑う。


「悪くねえ展開だ」


守護者の砲口が、ついに最大出力まで光を集める。


アルトは守護者を見上げた。


文明最終防衛兵器。


だが今、彼らはそれに挑もうとしていた。


アルトは静かに言った。


「攻略方法を教えてくれ」


レオンが答える。


「任せろ」


そして二人の考古学者は同時に言った。


「文明守護者を止める」

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