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異世界で考古学者になった俺、古代文明のチート装置を発見して最強に  作者: 南蛇井
第4章

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62 巨大都市遺跡

アルトたちは、ついに巨大遺跡都市の内部へ足を踏み入れた。


崩れかけた外壁の裂け目を抜けると、そこには信じられない光景が広がっていた。


「……広すぎる」


ミラが思わず声を漏らす。


都市の内部は、まるで迷宮のようだった。


幅の広い石の道路がまっすぐ遠くへ続き、その両側には巨大な建物の残骸が並んでいる。

建物の高さは十階どころではない。二十階、三十階ほどの高さの構造物が崩れながらも立ち続けていた。


ガルドが首を振る。


「これ、全部都市の中なんだよな……?」


アルトはゆっくりと周囲を見渡した。


「ええ」


「しかも、ここは都市の外縁部です」


グランが思わず笑う。


「外縁部だと?」


「中心に行ったらどうなるんだよ」


アルトは答えなかった。


代わりに、地面に刻まれた古代文字を指でなぞった。


「区画表示……」


ミラが身を乗り出す。


「読めるの?」


アルトは頷いた。


「ええ」


「これは都市案内図です」


彼は遠くの巨大建造物を指さした。


「まず、あれ」


そこには塔のような建物がいくつも連結した巨大施設があった。


壁面にはびっしりと魔力回路が刻まれている。


アルトは言う。


「研究区画です」


グランが口笛を吹く。


「研究施設?」


「都市丸ごと研究所みたいな規模じゃねえか」


アルトは苦笑する。


「実際、その通りです」


さらに彼は別の方向を指した。


都市の端に、異様に広い平地が広がっていた。


そこには長い石の帯が何本も伸びている。


ガルドが眉をひそめた。


「なんだあれ」


アルトは答える。


「古代空港です」


ミラが目を丸くする。


「空港?」


アルトは頷いた。


「空中輸送船の発着場でしょう」


「古代文明は空を利用した輸送網を持っていました」


グランが呟く。


「……本当に、別の世界みたいだな」


さらに奥へ進むと、都市の様子が変わった。


巨大な倉庫のような建物。


厚い装甲壁。


崩れたゴーレムの残骸。


アルトは言った。


「軍事区画です」


ガルドが剣の柄を握る。


「兵器の倉庫ってことか」


「ええ」


アルトの声は重かった。


「この都市は防衛都市でもあった」


さらに先へ進むと、景色が変わる。


石造りの住宅。


広場。


噴水の跡。


商店街のような通路。


ミラが目を輝かせる。


「ここ……人が住んでた街だ」


アルトは頷いた。


「市民都市区画です」


グランが腕を組む。


「研究、軍事、市民生活……」


「都市の機能が全部あるな」


アルトは静かに言った。


「ええ」


「この都市は単なる研究施設ではありません」


彼は空を見上げた。


崩れた塔の向こうに、中央の巨大構造物が見える。


あまりにも巨大な塔。


都市全体を見下ろすようにそびえていた。


アルトは古代文字を読み取る。


そして、ゆっくりと言った。


「中央管理塔」


ミラが聞く。


「管理?」


アルトは頷く。


「この都市は――」


彼は息を整え、言葉を続けた。


「世界文明ネットワークの中央制御都市です」


一瞬、沈黙が落ちた。


ガルドが言う。


「つまり……」


アルトは答える。


「世界中の都市」


「研究施設」


「軍事拠点」


それらすべてを管理していた都市。


グランが低く呟く。


「……文明の司令塔か」


アルトはゆっくり頷いた。


その時だった。


都市の奥。


中央管理塔の方向から、かすかな光が瞬いた。


ミラが振り向く。


「今……光った?」


アルトの心臓が強く鼓動する。


彼は静かに言った。


「まだ……動いている」


誰もが息を呑んだ。


何千年もの時を越えて。


この都市はまだ――


眠りきってはいない。

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