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異世界で考古学者になった俺、古代文明のチート装置を発見して最強に  作者: 南蛇井
第3章

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41 帝国軍侵攻

北方の山脈を越える街道は、いつもより騒がしかった。


商人の荷車、冒険者の一団、そして噂話を求めて集まる旅人たち。

誰もが同じ話題を口にしている。


「聞いたか? 地下都市だってよ」


「古代文明の街が丸ごと見つかったらしい」


「宝の山らしいぞ」


アルトは宿屋の窓際に座り、その会話を静かに聞いていた。


テーブルの上には、地下都市から持ち帰った古代石板の写し。

そこには見慣れた古代文字が刻まれている。


ミラがため息をついた。


「完全に広まってるね」


ガルドがパンをかじりながら言う。


「そりゃそうだ。あんな都市を見つけたんだ」


グランが低い声で続ける。


「問題は、その次だ」


アルトは顔を上げた。


「……帝国ですか」


グランはうなずく。


「帝国は昔から古代兵器を探している」


ミラが眉をひそめる。


「兵器?」


アルトは静かに言った。


「地下都市の格納庫を覚えていますか」


巨大な魔導兵器。

破壊されたゴーレム。

戦争の痕跡。


「あれが完全な状態で残っていたら……」


アルトは言葉を止めた。


その時だった。


外から突然、怒号が聞こえた。


「見ろ!」


「軍だ!」


宿屋の客たちが一斉に窓へ走る。


アルトたちも外へ出た。


街道の向こうから、土煙が上がっている。


やがて姿を現したのは――


黒い旗を掲げた軍隊だった。


整然と並ぶ歩兵。

重装備の騎士。

魔導兵器を運ぶ大型荷車。


旗には帝国の紋章が描かれている。


ミラが小さく言った。


「……帝国軍」


ガルドが低くうなる。


「早すぎるだろ」


アルトは軍隊の数を見て、顔をしかめた。


「これは調査隊ではありません」


「完全な軍隊です」


隊列の中央では、将校が周囲を見渡していた。


その視線は、まっすぐ北の山脈へ向けられている。


地下都市の方向だ。


グランが言う。


「狙いは間違いなく遺跡だな」


アルトは静かに拳を握った。


「古代兵器……」


帝国がそれを手に入れたらどうなるか。


想像するのは難しくなかった。


ミラが聞く。


「どうする?」


アルトはしばらく考えた。


そしてゆっくり言う。


「急ぎましょう」


「帝国が本格的に遺跡へ入る前に」


ガルドが笑う。


「また潜るのか?」


アルトはうなずいた。


「ええ」


彼は山の方向を見た。


「遺跡は本来、研究の場所です」


少しだけ悔しそうに言う。


「戦場にするわけにはいきません」


帝国軍の行軍は続く。


黒い旗が風にはためいていた。


古代文明の遺跡を巡る争いは――


ついに、国家規模の戦いへと変わり始めていた。

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