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異世界で考古学者になった俺、古代文明のチート装置を発見して最強に  作者: 南蛇井
第2章

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23 遺跡調査開始

北の山脈に入って三日目。


アルトたちは険しい山道を登り続けていた。


空気は薄く、冷たい風が岩肌をなでている。

道と呼べるものはほとんどなく、岩と崖の間を縫うように進んでいた。


先頭を歩いていたガルドが振り返る。


「例の老人が言ってた場所は、この辺りのはずだ」


アルトは地図を広げる。


あの老人学者から見せてもらった古い地図。

山脈の奥、崖に囲まれた谷。


アルトは周囲を見渡した。


「地形は一致しています」


ミラが岩の上に登り、周囲を見回す。


「でもさ」


「遺跡なんて見えないよ?」


確かに、見えるのは岩山と森だけだった。


そのときだった。


リィナが小さく呟いた。


「……あそこ」


彼女が指差す。


崖の影。


岩壁の奥に、何かが見える。


アルトたちは近づいた。


そして――


全員が言葉を失った。


岩壁の間に、巨大な構造物が埋まっていた。


高さ二十メートルはある石造の門。


長い年月に埋もれているが、その形ははっきり残っている。


ミラがぽつりと言った。


「……でか」


ガルドも目を細める。


「これは……」


アルトはゆっくり門に近づく。


石の表面を触る。


滑らかな加工。


ただの岩ではない。


人工建造物だ。


エリシアが言う。


「完全に遺跡ね」


門の両側には巨大な柱が立っていた。


その柱には、複雑な紋様が刻まれている。


アルトは目を見開く。


「これは……」


彼は柱の文字をなぞる。


古代文字。


間違いない。


アルトは静かに読み始めた。


「都市入口……」


「管理区画……」


「研究区画……」


彼は息を飲む。


「都市防衛機構……」


ミラが驚く。


「都市?」


アルトは振り向いた。


目が輝いている。


「間違いありません」


彼は門を見上げる。


巨大な石門は、山の中へと続いている。


奥は闇だ。


だが、その奥には――


都市がある。


アルトは震える声で言った。


「これは」


「古代文明の都市入口です」


ガルドが低く笑う。


「とんでもない場所を見つけたな」


エリシアは門の構造を観察している。


「これ……」


「山に埋もれてるだけで、かなり大きい」


ミラが言う。


「つまりさ」


「この山の下に街があるってこと?」


アルトはゆっくり頷いた。


「恐らく」


「巨大な地下都市です」


風が吹き抜ける。


石門の奥から、冷たい空気が流れてくる。


長い年月、誰も入らなかった場所。


アルトは門の前に立つ。


心臓が激しく鼓動していた。


考古学者として――


これ以上の発見はない。


彼は振り向いた。


「準備をしましょう」


「これから」


アルトは静かに言う。


「古代都市の調査を開始します」


ガルドは剣を握る。


ミラは短剣を確かめる。


エリシアは魔導杖を持ち上げた。


そしてアルトは――


ゆっくりと石門の闇を見つめた。


その奥には。


失われた文明の都市が眠っている。

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