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異世界で考古学者になった俺、古代文明のチート装置を発見して最強に  作者: 南蛇井
第1章

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第12話 古代魔法の痕跡

石の部屋の中央。


奇妙な装置は、静かに光を放っていた。


円筒状の本体。

その周囲を囲むように浮かぶ金属の輪。

中心には淡く輝く結晶。


まるで生きているかのように、ゆっくりと光が脈打っている。


アルトは装置の前にしゃがみ込み、じっと観察していた。


「……すごい」


思わず呟く。


ミラが壁にもたれながら言う。


「また研究モード?」


ガルドが笑う。


「こうなると長いぞ」


エリシアは装置の周囲を歩いていた。


杖の先を結晶に近づける。


「魔力が流れてる」


「かなり強い」


アルトは表面の刻印を指でなぞる。


古代文字。

魔法陣。

複雑な幾何学模様。


「……やっぱり」


彼は小さく頷いた。


「これは研究装置です」


ミラが聞く。


「何の研究?」


アルトは結晶を指さす。


「魔力です」


エリシアが目を細める。


「魔力?」


「はい」


アルトは説明を続ける。


「この装置は――」


「魔力を蓄える装置です」


ガルドが首を傾げる。


「魔力って貯められるのか?」


エリシアが答える。


「普通は難しい」


「魔石くらいしか方法がない」


アルトは頷く。


「ですが、この装置は違う」


彼は結晶の周囲の輪を指さす。


「この構造は魔力循環装置です」


「外部から魔力を吸収し、ここに蓄積する」


ミラが驚く。


「そんなことできるの?」


アルトは興奮した声で言う。


「普通は無理です」


「でも――」


彼は結晶を見つめる。


「古代文明なら可能だった」


エリシアが静かに呟く。


「古代魔法技術……」


アルトは深く息を吸う。


胸が高鳴る。


考古学者としての本能が騒いでいた。


「この装置の技術は」


「現代の魔導技術よりずっと進んでいます」


ガルドが笑う。


「つまり昔のほうがすごかったってことか?」


「はい」


アルトははっきり答えた。


「間違いなく」


ミラが口笛を吹く。


「すごい文明だったんだね」


アルトはゆっくり周囲を見渡す。


この遺跡。


研究施設。


ゴーレム。


魔力装置。


すべてが一つの事実を示している。


「古代文明は……」


彼は静かに言う。


「今よりずっと高度な技術を持っていた」


エリシアが装置を見つめる。


「でも滅びた」


アルトは頷く。


「はい」


そして小さく呟く。


「なぜ滅びたのか……」


それが最大の謎だった。


そのとき。


リィナが装置にそっと手を近づける。


結晶の光が、わずかに強くなった。


アルトは目を見開く。


「……反応した?」


リィナは驚いたように手を引く。


光は元に戻った。


誰も言葉を発さなかった。


だがアルトの胸には、確かな予感が生まれていた。


この装置。


そしてこの遺跡。


まだ――


古代魔法の秘密が眠っている。

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