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23話 森の奥の家

森を歩くことしばらく。


鎧の男が不思議そうに周囲を見ていた。


「……本当に家なんてあるのか?」


ローブの女性も言う。


「この辺り、何度も探索してるけど……」


アリアが笑った。


「最近できたのよ」


「最近?」


三人の冒険者は顔を見合わせた。


そのとき。


ミーナが指さした。


「……あそこ」


木々の向こう。


柵が見えた。


「えっ」


鎧の男が思わず声を出す。


森の中。


ぽっかりと開けた場所。


そこには――


木の柵。


小さな畑。


そして一軒の家。


「本当に家だ……」


門を開けて中に入る。


家の扉が開いた。


「おかえりなさい」


ティアナだった。


そしてベッドに寝ていた男が、少し体を起こしている。


「おお!」


鎧の男が声を上げた。


「リック!」


どうやら仲間らしい。


三人が駆け寄る。


「無事だったか!」


「死ぬかと思った……」


リックと呼ばれた男が苦笑した。


「この人たちに助けられた」


三人が一斉にこちらを見る。


「ありがとう」


「助かった」


俺は少し照れた。


「いや、たまたま通りかかっただけ」


そのとき。


ローブの女性が周囲を見回す。


「それにしても……」


「ここすごいわね」


畑。


井戸。


柵。


森の中とは思えない。


ティアナが言う。


「温泉もあるわよ」


三人が同時に言った。


「温泉!?」


アリアが笑った。


「森の奥なのに贅沢でしょ」


鎧の男が頭をかく。


「いや、贅沢どころじゃないだろ……」


「ここ普通に住めるぞ」


ミーナが言う。


「……もう住んでます」


エリシアが少し笑った。


ローブの女性が聞く。


「あなたたち、ここで何してるの?」


俺は少し考えてから答えた。


「……開拓かな」


「開拓?」


俺は畑を見る。


まだ小さい。


でも。


「そのうち村になると思う」


少しの沈黙。


それから――


鎧の男が笑った。


「面白そうだな」


ローブの女性もうなずく。


「確かに」


そのとき。


ティアナが言った。


「とりあえず」


「怪我人もいるし」


にっこり笑う。


「温泉入ってきたら?」


三人の冒険者が顔を見合わせる。


そして同時に言った。


「入る!」


アリアが吹き出した。


「決断早いわね」


森の奥の小さな拠点。


だが今――


少しずつ。


人が集まり始めていた。


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― 新着の感想 ―
アスハネさん、コメントを失礼します。 謎めいた森に入ってからウルフと戦い、さらに家へ。 どんな世界が待っているのだろうとワクワクしながら読んでました。 すると・・・温泉ですか! これは楽しい^^ さら…
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