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第63回
通気口から、涼しい風が吹く。室内に充満した奇妙がガスが取り払われていく。
「僕たち、なんとか生き残ってるね……」
「シュンくんのおかげだよ。あたしね、シュンくんがいなかったら、今日はダメだったと思う」
そしてアキちゃんは、僕のとなりで「今力尽きた」という風に、倒れた。
「アキちゃん!!!」
完全に部屋のガスがなくなったことを確認し、白衣の男がガスマスクをしながら僕たちがいた密室へ入ってくる。
「よく頑張ったね、あっちにお菓子を用意してるから、好きに食べなさい」
「あ、ありがとうございます……」
アキちゃんはとてもじゃないけど喋れる状態じゃなかったので、すぐにお医者さんのところに運ばれた。
遠く、ガラスの外からは、白い服を着た大人たちが真剣に僕らを覗き込んでいる。生き残った僕にたくさんの質問を浴びせる。僕はそれに逆らうこともなく、淡々と答えていた。
当時の僕には何の違和感もなかった。だが、その夢を見ている俺には正気の沙汰ではない。これは記憶の中にもない、ただの夢なのだろうか?こんな状況になってから、眠るたびに謎の夢をよく見る。過去の自分自身と関係があるのか?




