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~追放された最弱鑑定士、実は世界を書き換えるスキルでした~  作者: ニルム
「世界を書き換える鑑定士」

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7/10

第七話 ~初依頼~

第7話を読んでいただきありがとうございます!

今回はレインが冒険者として初めて依頼に挑戦します。

戦いだけではない、《鑑定士》ならではの活躍をお楽しみください。

受付嬢から依頼書を受け取ったレインは、内容を確認した。

__________

【Fランク依頼】

依頼内容:ヒール草の採取

報酬:銀貨2枚

納期:本日中

__________

「ヒール草は王都の西にある《リーフの森》で採れます。」

「道も整備されているので、初めての方でも安心ですよ。」

「ありがとうございます。」

 レインは深く頭を下げると、ギルドを後にした。

 王都を出て三十分ほど歩くと、目的の森へたどり着く。

「ここか……。」

 森の中には、同じ依頼を受けた冒険者たちの姿もあった。

 レインは受付嬢から渡された見本を見比べながら、薬草を探し始める。

「確か、この葉っぱの形だったよな……。」

 似た植物はいくつもある。

 初心者では見分けるのが難しい。

 その時だった。

(そうだ……鑑定。)

 レインは近くの草へ意識を向けた。

__________

【雑草】

使用価値:なし

__________

「違うか。」

 次の草を見る。

__________

【ヒール草】

品質:上

回復効果:高

買取価格:通常の2倍

改変可能:YES

__________

「これだ!」

 しかも品質まで分かる。

 レインは質の高いヒール草だけを選んで採取していく。

 周囲の冒険者たちは、一本見つけるたびに喜んでいる。

 しかしレインは、次々と薬草を見つけていた。

「なんであいつ、あんなに見つけられるんだ?」

「運がいいのか……?」

 他の冒険者が不思議そうに眺めている。

 その時。

 レインは一株だけ、枯れかけたヒール草を見つけた。

__________

【ヒール草】

品質:下

状態:枯れかけ

改変可能:YES

__________

(これも……。)

 試しに《状態》へ意識を向ける。

《枯れかけ → 健康》

 淡い光が薬草を包み込む。

 数秒後。

 しおれていた葉がゆっくりと起き上がり、鮮やかな緑色を取り戻した。

「成功した……!」

 レインは思わず笑みを浮かべる。

 植物まで改変できる。

 《世界改変》の可能性は、想像以上だった。

「おい!」

 突然、森の奥から叫び声が聞こえた。

「助けてくれ!」

 レインは反射的に走り出す。

 そこでは若い冒険者が尻もちをついていた。

 目の前には、大きな牙を持つ魔物。

 ブラッドボアだ。

「しまった……!」

 若い冒険者は腰が抜けて動けない。

 ブラッドボアは一直線に突進してくる。

「危ない!」

 レインは短剣を抜き、間へ飛び込んだ。

 鋭い牙が迫る。

 レインは《鑑定》を発動した。

__________

【ブラッドボア】

危険度:F

弱点:首

状態:突進中

改変可能:YES

__________

(状態……。)

 レインは迷わず念じる。

《突進中 → 転倒》

 その瞬間。

 ブラッドボアの前足がもつれ、大きく体勢を崩した。

「ブギィ!?」

 地面を転がる魔物。

「今だ!」

 レインは首元へ短剣を振り下ろす。

 ザシュッ!

 ブラッドボアは短く鳴くと、そのまま動かなくなった。

「た、助かった……。」

 若い冒険者は何度も頭を下げる。

「ありがとうございます!」

「いえ、無事でよかったです。」

 そのやり取りを、少し離れた場所から見ている人物がいた。

 黒いローブをまとい、フードを深くかぶった男。

「ほう……。」

 男は小さく笑う。

「面白い能力を持った少年だ。」

 そう呟くと、音もなく森の奥へ姿を消した。

 レインはまだ気づいていない。

 自分が何者かに目を付けられたことを。

第7話を読んでいただきありがとうございました!

今回は《鑑定士》らしい能力を活かした薬草採取と、初依頼での救出劇を描きました。

そして最後には、レインを見つめる謎の人物も登場しました。

次回、第8話では依頼達成後、ギルドで思わぬ出来事がレインを待っています。

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