第七話 ~初依頼~
第7話を読んでいただきありがとうございます!
今回はレインが冒険者として初めて依頼に挑戦します。
戦いだけではない、《鑑定士》ならではの活躍をお楽しみください。
受付嬢から依頼書を受け取ったレインは、内容を確認した。
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【Fランク依頼】
依頼内容:ヒール草の採取
報酬:銀貨2枚
納期:本日中
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「ヒール草は王都の西にある《リーフの森》で採れます。」
「道も整備されているので、初めての方でも安心ですよ。」
「ありがとうございます。」
レインは深く頭を下げると、ギルドを後にした。
王都を出て三十分ほど歩くと、目的の森へたどり着く。
「ここか……。」
森の中には、同じ依頼を受けた冒険者たちの姿もあった。
レインは受付嬢から渡された見本を見比べながら、薬草を探し始める。
「確か、この葉っぱの形だったよな……。」
似た植物はいくつもある。
初心者では見分けるのが難しい。
その時だった。
(そうだ……鑑定。)
レインは近くの草へ意識を向けた。
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【雑草】
使用価値:なし
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「違うか。」
次の草を見る。
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【ヒール草】
品質:上
回復効果:高
買取価格:通常の2倍
改変可能:YES
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「これだ!」
しかも品質まで分かる。
レインは質の高いヒール草だけを選んで採取していく。
周囲の冒険者たちは、一本見つけるたびに喜んでいる。
しかしレインは、次々と薬草を見つけていた。
「なんであいつ、あんなに見つけられるんだ?」
「運がいいのか……?」
他の冒険者が不思議そうに眺めている。
その時。
レインは一株だけ、枯れかけたヒール草を見つけた。
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【ヒール草】
品質:下
状態:枯れかけ
改変可能:YES
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(これも……。)
試しに《状態》へ意識を向ける。
《枯れかけ → 健康》
淡い光が薬草を包み込む。
数秒後。
しおれていた葉がゆっくりと起き上がり、鮮やかな緑色を取り戻した。
「成功した……!」
レインは思わず笑みを浮かべる。
植物まで改変できる。
《世界改変》の可能性は、想像以上だった。
「おい!」
突然、森の奥から叫び声が聞こえた。
「助けてくれ!」
レインは反射的に走り出す。
そこでは若い冒険者が尻もちをついていた。
目の前には、大きな牙を持つ魔物。
ブラッドボアだ。
「しまった……!」
若い冒険者は腰が抜けて動けない。
ブラッドボアは一直線に突進してくる。
「危ない!」
レインは短剣を抜き、間へ飛び込んだ。
鋭い牙が迫る。
レインは《鑑定》を発動した。
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【ブラッドボア】
危険度:F
弱点:首
状態:突進中
改変可能:YES
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(状態……。)
レインは迷わず念じる。
《突進中 → 転倒》
その瞬間。
ブラッドボアの前足がもつれ、大きく体勢を崩した。
「ブギィ!?」
地面を転がる魔物。
「今だ!」
レインは首元へ短剣を振り下ろす。
ザシュッ!
ブラッドボアは短く鳴くと、そのまま動かなくなった。
「た、助かった……。」
若い冒険者は何度も頭を下げる。
「ありがとうございます!」
「いえ、無事でよかったです。」
そのやり取りを、少し離れた場所から見ている人物がいた。
黒いローブをまとい、フードを深くかぶった男。
「ほう……。」
男は小さく笑う。
「面白い能力を持った少年だ。」
そう呟くと、音もなく森の奥へ姿を消した。
レインはまだ気づいていない。
自分が何者かに目を付けられたことを。
第7話を読んでいただきありがとうございました!
今回は《鑑定士》らしい能力を活かした薬草採取と、初依頼での救出劇を描きました。
そして最後には、レインを見つめる謎の人物も登場しました。
次回、第8話では依頼達成後、ギルドで思わぬ出来事がレインを待っています。
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