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第五十三話 自己紹介

 投稿遅れてすみません。


 続きをどうぞ。

 ギルドマスター、そう聞いてアオトとセリアは硬直してしまった。


「ほっほっほ。そう固まるでない」


 陽気な表情でそれほど驚く事でないと言うかのようにアオト達を見るソドイック。アオトにはこのじいさんがギルドマスターだと告げられてどう思ったのだろうか。


 きっとこう思ったに違いない。


(周りの冒険者弱過ぎだろっ!?)


「アオト君。この冒険者達は弱いわけではないのじゃぞ?」


 内心考えている事を読まれた事に驚いたが表情に出さないように心がける。


「この冒険者はドドー。これでもA級の冒険者じゃ」

「どうも。遠距離からの弓で援護をしています。先程はありがとうございました」


 イケメン君が礼をいう。髪はオレンジで目は青。顔が十分過ぎる程に整っている事に苛立ちを覚えたアオトの気持ちは男子ならば誰もがわかって頂けるだろう。


 そうは言ってもアオトが自覚がないだけで本当は結構なイケメン野郎なのだ。単なる裏切り者とも言える。


「でこっちがザングル。A級の冒険者じゃ」

「サンキューな。俺はこの大剣を使った近距離が主流だな」


 今度は全身ムキムキマッチョの年をそこそことったおじさんが軽いのりで礼を言う。そのときに隣に置いてあった大剣を持ち上げるとそれだけで馬車が揺れてしまった。


 大剣。正しく(まさしく)大きな剣と書いて大剣を読む剣のようなものだった。刀身が真っ黒で全長で3mを超えると思われる程の剣だ。それを軽々とはいかないものの慣れた手つきで持ち上げるのだから恐怖を感じてしまう。


「次はこやつじゃな。こやつはハース、B級の冒険者じゃ」

「僕がハースっす。基本はこの両手剣での遊撃を担当しているっす」


 独特な喋り方をするハースは包丁より幾分か大きい程の大きさの剣を二つ見せた。ヒョロく見えるが考えている事が読めない顔でもあってアオトとしては戦闘をしたくないタイプの人だ。


 一応戦闘になったら負ける気は一切しないのだが。


「最後はこっちのカミーネじゃ。獣人じゃが仲良くしてくれると嬉しいのう」

「えっと……。助けてくださりありがとね」


 一瞬アオトの顔を見たときに言葉を詰まらせたが丁寧なあいさつをしてくれた。対してソドイックからは殺気混じれの視線を注がれた。差別的な行動をしたときには思いっきり殺す気だろうとアオトは納得した。


「大丈夫だ。獣人だろうと人だろうと俺は気にしない」

「私もー。と言うか差別もなにも……」


 勿論、アオトとセリアにカミーネを差別する気は一切ない。アオトは犬耳が珍しくてカミーネを見ていただけだし、セリアは自分が魔族なのだから人だろうと獣人だろうと殆ど変わりはない。


 だが見た目で魔族だとバレなかったのはセリアが翼があるわけでもなく、角があるわけでもない魔族だからだろう。普通の人間と同じ肌を持っているから人と魔族の違いがつかないが目が淡い紫色で魔力量が多いから一応魔族に属される。


「ほっほっほ。それは良かった。普通の人は別に関係ないような態度で接してくれるのじゃが貴族共は獣人を嫌っている者も多いからのう」


 ここに来て言い情報が入ったとアオトは内心感謝を述べる。いくら人外な力を持っていようが一般的な知識を覚えておくのはとても重要なことだからだ。


 だがこのとき、アオトにはまた違う感情が生まれていた。


(犬耳を汚す輩がいるとかとはどういう事だよっ!)


 元々王宮の本で人と獣人の仲が良くない事は知っていたが獣人というだけで差別する人間が居ると言うだけでアオトの心は怒りで満たされた。


「ほれ、これが仮の身分証明書じゃ」


 先程関所を通ったときに渡されたであろう紙のような物を二人に渡した。


「「ありがとうございます」」

「礼は要らん。その紙をうちのギルドで登録の際に見せてくれれば良い。関所の方までそれを持っていけば金も返してもらえるでな」

「いえ、そこまで助けて頂くのは……」

「これが報酬としてもらってほしいのじゃ。若き冒険者よ」

「……」


 そう言われると反論するにも反論する事ができずに黙り込んでしまうアオト。


「……おじいさん」

「なんじゃ?」


 と、ここで比較的静かにしていたセリアが口を開いた。その目に脅しの色を含みながら見つめるセリアに恐怖を覚えてしまうのも無理はない。


「もしもアオトを利用しようとなんてしたら……殺すからね」


 怒気と言おうか。それとも殺気と言おうか。どちらにしろそんな物騒な気配を全身から放つプレッシャーにこの場に居る全員は凍り付いてしまった。小柄な体型なだけにそのプレッシャーを当てられれば驚愕と焦りに全ての人を変えるのは容易だろう。


「セリア?」


 いや、ここにいるアオト以外は、だろう。現にアオトはセリアが何故そんな事を言いだしたのかわからないだけで別に怖がっていたわけじゃないんだから。


「ほっほっほ。面白い子等が来るようじゃの」

「そうですね。面白くは……面白くはないかもしれないけどね」

「右に同じです」

「左に同じだな」

「後ろに同じっす」


 口を揃えるように同感の意を示す冒険者達。


「さてそろそろ着いたようじゃの」


 そう言って馬車のカーテンのような物を開くソドイック。


「ようこそ結界都市カーノルンへ。そしてようこそ我がギルド“妖精の風”へ」

 試験も終わったかと思えば文化祭。それが終わったかと思えば来週はまた試験です。


 俺を殺したいのか……。そんなに殺したいなら殺せっ!


 と馬鹿はやめておきます。投稿の方は落ち着くまでペースが下がると思います。


 感想、ご指摘お待ちしております。

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