第四十七話 ピス
アオトやセリアのステータスを載せるので内容は少なめになります。それでは、続きをどうぞ。
「どうしたのですか?」
この状況で呑気に話しかけてくる幼女になんと返せば良いのだろうか。若しくはこのまま問答無用に斬りかかるべきなのだろうか。
(ここでむやみに敵を作るのは得策じゃない。しかも相当な魔力を所持している筈だ。少なくともレンよりは……)
思考を巡らせると同時に先日初めて知り合った友の顔を思い浮かべる。レンは今はどうなっているのだろうかと疑問を持つが確かめるすべが無いので頭の中を一度元に戻す。
「敵か味方か、どっちだ」
これが一番妥当な返答では無いだろうか。確かに初対面の相手に対して酷い言葉遣いかもしれないが第一印象でなめられるのは良くない。それにレンは友好な関係だったがこの幼女が自分たちを友好な関係になってくれるかはまだ決まっていないのだ。
「敵か味方か……ですか。敢えて言うならどちらでもない、ですね」
「どちらでもない?」
「ええ、私は貴方達を殺そうと思っていませんが生かそうとも思っていません。ようは貴方達次第ですよ」
生かそうと思っていないと言われるとやはり肩に力が入ってしまうが攻撃を仕掛けるにはまだ速過ぎる。いや、遅過ぎたのかもしれないが如何せんこの幼女は威厳と力を持っていると思わせる。だから不用意に打って出る事ができない。
「俺等次第というのは?」
「……簡潔に言うと二つに分けられます。一つ目はこのダンジョンでのステータス上昇。二つ目は私の力を受け継ぎ、他の六柱の力を集める事です」
「…………お前になんの得がある」
「私の力を受け継いで地上にいるだけで女神に対抗できます。用は戦力の増幅です。勿論その力で女神に力を貸すと言うならばこの場で殺しますが」
殺しますの部分で軽く笑みをみせる幼女は顔は笑っているが不気味にしか思えない。普通の人から言われれば笑い事で済ますことができたであろう。だが目の前の幼女の言葉は妙にそれが本当のことだと直に精神へと語りかけられているようだった。
「どうする、セリア」
「ここで私に話を振る? 私は……良いと思う。死んだら全て終わり」
「そっか。同感だ」
「そう。ならまずは力をあげる。貴方達だけだとこのダンジョンを生き残れない」
笑みをこぼす幼女だがその笑みにもう不気味さは残っていない。
「力ってなんの力だ?」
「まずは基本ステータス補正とスキルは《隠蔽》と《偽装》、《神耐性》、《手加減》、《磁力魔法》、称号は《神への挑戦者》と《神に対抗出来る者》、《神人の加護》ぐらいです」
「………………ぶっ飛んでね?」
「うん」
まさかのスキルの量や更には《神耐性》や《神に対抗出来る者》なんていう物騒なスキルだ。非常識にも程があるだろうと思うのも無理は無いだろう。
(鑑定っ)
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ピスセータ グスドル
?歳
種族 神人
職業
レベル 10
体力 10
魔力 20
破壊力 10
耐久力 10
魔耐久 10
俊敏力 10
知能 20
運 10
魔法適性
スキル
称号 複数
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「嘗めてんの?」
「……」
くすくすと微かに笑い声が幼女から聞こえる。それに対してアオトは引き攣った表情だった。
「どうしたの?」
「このステータス……《隠蔽》か《偽装》をかけてるだろ」
「はい」
「それに神人って何?」
「神の存在に近い人です」
「……本当に嘗めてんの?」
「……」
結局弄ばれたアオトはセリア共々ステータスを強化してもらった。
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カイジョウ アオト
17歳
種族 生き物
職業 生きる
レベル 91
体力 922107
魔力 922099
破壊力 821560
耐久力 913246
魔耐久 912004
俊敏力 930001
知能 999999
運 645
魔法適性 炎 水 雷 土 風 光 闇
スキル 経験値9倍 成長力9倍 鑑定 アイテムボックス 言語理解 複製魔法 霊召喚魔法 吸収魔法 隠蔽 潜在能力解放魔法 剣術lv8 擬態 魔力変換(+土 +水) 感電 魔力圧縮 魔力吸収(+大気) 聴覚補助 黒風 威力増加(+炎) 鋭爪 黒炎 暗視 気配察知 風域 隠蔽 偽装 神耐性 手加減 磁力魔法
異世界人 勇者? 最弱だった男 奈落の淵に落とされし者 スライムキルマスター 霊王 真の力に目覚めし者 八代目勇者ナンバーワン レベル置き去り ステータス1000オーバー ステータス10000オーバー 極めし者(仮) ステータス100000オーバー 人ならざるもの 群れ狩り 覇者 強者 狩人フロアボス踏破者 天才 人類最強戦力
new ダンジョンボス踏破者
new 伝説踏破
new 不幸王
new 乗り越えし者
new 神への挑戦者
new 神に対抗出来る者
new 神人の加護
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セリア
21歳
種族 魔族
職業 元魔王
レベル 189
体力 417482
魔力 620467
破壊力 400341
耐久力 410390
魔耐久 585167
俊敏力 410024
知能 772193
運 100
魔法適性 炎 水 雷 土 風 光 闇
スキル 必要経験値半減 威力増加(+全属性) 魔法火力上昇 必要魔力半減 全属性適性アップ 精神魔法 察知能力倍加 隠蔽 偽装 神耐性 手加減 磁力魔法
称号 魔王 ステータス1000オーバー ステータス10000オーバー ステータス100000オーバー 覇者 強者 統べる者 心王 レベル置き去り 悲しい人 人ならざるもの 狩人 天才 フロアボス踏破者 ダンジョンボス踏破者 不幸王 乗り越えし者 神への挑戦者 神に対抗出来る者 神人の加護
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「これまたぶっ飛んだステータスになったもんだな」
「アオトさんの場合は手加減で力を抑えないと殆ど全ての触ったものが破壊されます」
「マジでっ!?」
「本当です。セリアさんも手加減をしないと触るだけで地面が陥没します」
無表情でそう言ってのける幼女。
「…………セリア、こういうのは無視するのが一番だ」
「……」
アオトは今まで何度もいきなり上がるステータスを経験しているので咄嗟にも話すことができたがセリアは自分のステータスを開いたまま硬直してしまった。
「後はですね……。セリアさんとアオトさんには《超鑑定》を授けましょう」
「「《超鑑定》?」」
「ええ、アオトさんは《鑑定》を持っていますが《超鑑定》にグレードアップすることで普通の《隠蔽》や《偽装》を見抜けるようになります」
「これまた物騒な……」
「追加の効果で簡単な弱点などを表示させることができます」
「追加どころの話じゃないだろっ!?」
「いえ、単なるおまけですよ」
おまけと言いながら性能良過ぎの代物をくれた幼女にド肝を抜かれた二人だった。
「……そう言やあ、なんて呼べば良いんだ?」
頭がいたくなる思いで幼女を見ると―――
「ピスで良いですよ」
遅過ぎる名前の確認。そして六柱の創造者たる一人との友情を深めた最初の言葉だった。
これから10日程、アオトとセリアは厳しい訓練を受けることになる。
ピスの名前を書くのが気づいたときには遅過ぎた自分。←結構おっちょこちょいです。
アオトのステータスを見た後でセリアのステータスを見ると弱く見えますがセリアって結構強いんですよ? それとステータスはある程度で作っているのでそこまで参考にする必要はありません。手加減を出しとかないと世界が早くも崩壊する所だった……(冷や汗)。
それとピスの本当のステータスと六柱の正体は分かりませんでした。書くことだけ書けって言われるかもしれませんがあまり責めないでください。落ち込みます(汗だくだく)。
※ピスの偽装及び、隠蔽は「超」が付くので今のままでは確認ができません。
ピスのステータスは今のアオトよりは強いですが、
今のアオトには、
です。
感想、ご指摘お待ちしております。




