第四十三話 放心状態、そしてヒロイン登場!
一時間ぶりです。皆様はこの一時間何をしていましたか?(笑)
今日二話目の投稿となります。ご注意を。
正確な伝承は残されていないが神々と争った女神様が創ったとかなんとか。本当に女神なのかも知らないが神と争うなんてそうできる事ではない。そんな人物が創ったからこんな難易度が高いのかもしれない。
「んでここはボス部屋?」
正確に言うと昔に創られた物なのでここはボス部屋ではなく“試練の間”なのだが意味は然程変わる事はない。
「入んの? これ」
扉を見る度に寒気がアオトの全身を襲う。それはこの扉の妖気とでも言うような強烈な存在感によるものだ。人間の本能とも言えよう。このダンジョンもアホな位に恐怖心を抱かさせるがこの扉の存在感からの恐怖心は段違いだ。
「まだ早いよなあ。後回し……」
「にしよう」と言葉をつなげようとしたのだがどうしても言葉をつなげる事ができない。それどころか体が硬直していてその場を離れる事ができない。
「あ、ああ。―――ああああああ!!」
『こっちにおいで』
頭痛とともに聞こえるレンのような霊体とはまた違ったものからの声。
「―――!!!」
声にならない程の叫び声を上げる。そして神経の一つ一つが音を立てながら切れていくような感覚。遂には吐血までしてしまったが意識を手放す事ができない。これは“神生命石”の効力が効いているからであろう。
あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!
腕を持っていかれた時とはまた違う精神から掻き回されるようにして身体まで傷つけられる痛み。何も考えられずに只ひたすら痛みに襲われる感じ。それはまるで人が一生でうける事のないこの世で一番残酷で卑劣な攻撃。
ズズズズズズズズ!!
そんな中で扉は勝手に開いてアオトを中へと招き入れようと試みている。
多少の抵抗は加えてみるが焼き石に水の如く体を空中に浮かばせられて無理矢理にでも中へと引き込まれていった。
扉をくぐるとそこは時空間の狭間というのが一番分かりやすいだろうか。最初は赤やら青やら黄やらと色を沢山混ぜ合わせたような空間が続き、次に黒よりも暗い深淵の空間が広がる。その深淵の空間に入る頃にはもうアオトの感情は心の奥底に葬り去られ目の色は輝きを一切なくなっていた。
(俺は……誰? 俺って誰のこと? それってなんなの?)
『助けてあげようか』
精神に直接語りかけるような声が聞こえるがそれさえもアオトは気づく事ができない。
『……何か言ったら?』
声はまたもや通じず、とはならずに声は通ったが肝心の記憶から感情まで全ては甦らない。
(俺って、なに? 君って、なに?)
『私はセリアルス・フーグリット・トルスエイス・カナディア・ルーソルド・シンスレイ・トーカイナ。ずっと昔の魔王だよ?』
精神に話しかける事が可能なように心の声を聞き取るのも可能なようだ。少なくとも今は。
(魔王?)
『うーん。感情と記憶を甦らせるからちょっと待ってね。以外と私精神攻撃とかにも耐性があるんだよ?』
独り言のように話を続けているがアオトの記憶が少しずつだが戻ってきたのは確かだ。
『なにか思い出したー?』
(……コトノ)
『え? 何か言った?』
(コトノ……コトノ、コトノ、コトノ、コトノ、コトノ)
『せ、精神状態でも狂わせちゃったかなー。ちょっと待って。初期化するから』
(……狂っとらんわ、ボケ!)
『あ、戻った』
アオトの精神状態が戻るのと同時に輝きが戻った瞳。だが、その目に映るのは完全な深淵。見た瞬間に恐怖心を超えた拒絶を起こしかけるが理性でなんとかとどめる事に成功する。
それと同時に少しずつだが見えてくる小さな光。その光は時が経つにつれ、だんだんと大きくなり、最後にはアオトの体を包む事になった。
そして最初に見たのは―――
血で汚れた外套を羽織ったその名の通りの美少女のだった。
二人目のヒロインとなるのですが実質コトノは現在進行形では出てきていないのでそういう意味では一人目の、です。
アオトを呼んでたりしていたあの声の正体は!?(笑)
これから少しの間投稿が滞る可能性があります。その辺を理解してもらえれば……。また機会でお会いしましょう。
感想、ご指摘お待ちしております。
2015/8/24改正。
旧 純白の外套を羽織った完全美少女だった。
新 血で汚れた外套を羽織ったその名の通りの美少女だった。




