↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
前世で裏切られたので王族との結婚は望みません  作者: gacchi(がっち)


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
9/38

9.騎士

「騎士爵をですか?俺に?

 俺、騎士やめてますけど?」


次の日になって学校長室に私とユリアスが呼ばれ、

ユリアスに騎士爵が受け渡されることになったと聞かされた。


一番驚いているのはユリアス自身だった。


「あぁ、陛下から昨日の迷惑の詫びと、これからの護衛のためだそうだ」


「護衛ですか?」


「フレッドの王位継承権ははく奪された」


思わず、息が止まるかと思った。

昨日の件はただでは済まない気がしていた。


それでも、王妃の子であるフレッド様から、

王位継承権をはく奪するほどとは思わなかった。まさか、の出来事だった。


「それでも、王族にいることには変わらない。

 今後は臣下に下るだろうがな。それでも身分はまだ高い。

 昨日の証言をしたロージー君が危ないんだ」


覚悟はしていたけれど、やはり危険な立場になってしまった。

王子の王位継承権を奪ったのだから、当然ではある。


「逆恨みしたフレッドや、側近を降ろされた二人、それにフレッドを推していた貴族たち。

 王妃やその生家という線もある。

 護衛をつけておいた方が良いだろうとのことだ。

 そのためには平民のままのユリアスでは守り切れないだろうと。

 陛下の命を受けて護衛をしている、ということであれば王妃でも手が出せない」


「私を守るためにユリアスを騎士にするのですか?

 あんなに騎士を嫌って魔術師になろうとしているんですよ?」


「何も、騎士が魔術師になっちゃいけないわけじゃないぞ?

 両方なればいいじゃないか。

 それに、ハンドウイル家に戻る必要もない。ダメか?ユリアス」


「……いえ、ロージー先生が危ないのであれば、護衛します。

 それが騎士であった方が守りやすいのであれば、問題ありません。

 俺はあの家と縁が切れて魔術師学校にいられるのであれば、特に何も」


「……そんな」


本当にそれでいいのだろうか。

騎士になりたくないと言っていたのは、よほどのことがあったからでは。


「あ、あと、二人とも俺の後見下に正式に入ってくれるか?

 婚約を無理やり持ち掛けるような嫌がらせがくることがありうる。

 嫌だろう?そんなの?」


「「嫌です」」


反射的なのか、声がそろった。

ユリアスも政略結婚を嫌がっているんだ。

あんな婚約破棄されたら、それもそうかな。


「だから、俺の後見下に名前を入れておくよ。

 それでもうるさいようだったら、最終的には養子になることも考えておいてくれ。

 養子になったから子爵家と縁を切れとは言わないから」


「わかりました。何かあればよろしくお願いします」


「俺も問題ありません。よろしくお願いします」


話が終わって、廊下に出た瞬間、ひざから崩れ落ちそうになった。


ユリアスが腕をつかんでくれたおかげで崩れ落ちなくてすんだが、

足に力がうまく入らなかった。


ひょいって感じでユリアスに片手抱きされ、肩に頭を乗せられる。


恥ずかしくて逃げ出したくなるが、

暴れようにも暴れるだけの力は残っていなかった。


「ごめんね、ユリアス。力が抜けちゃって……」


「いい、わかってる。こっちこそ、俺が巻き込んじゃったせいだ。ごめん」


「ユリアスのせいじゃないから」


「うん、だけど、ごめん」


これ以上何を言ってもユリアスの負担にしかならないと思い、口を閉じた。


本当に王族に関わると良いことが何もない。

これ以上は何もなく済むように祈った。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。