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その温かさが、大きさが。
私に安心感と安らぎと、さらなるドキドキをもたらせて。
そして、こみ上げてきた想いがとめられなくなって―――
それが涙になって流れた。
「反則っ! そんなの、ヒック、反則でしょ!?」
「そーか?」
「反則じゃない!! だ、大体、ヒクッ、なんで、今日……来たのよっ!!」
叫びながら、ボロボロ泣きながら私は顔を上げて、彼を睨んだ。
「お前が、泣くと思ったから」
「ふざけないでっ!」
そう言うと彼は、私の後頭部に手を回してグイッと私を引き寄せて、唇が触れそうな距離で怒鳴った。
「ふざけるかよ!! 俺は、ずっとお前を見てきて、お前を想ってきたんだから。ふざけるわけねぇだろ今さら!」
突然引き寄せられた体も、近づいた距離も。
叫ぶように伝えられたその言葉も。
その全てに驚きが隠せなくて―――
何よりも、今まで見たこともないほどに雄々しい彼に戸惑って。
私の涙は最後の一筋を流して止まった。
だって
「お前に逢いたいだけに決まってんだろ?
―――呼ばれてもない、他のクラスの同窓会に行くなんて」
と、彼が続けたから。
私は言葉を失った。
切なく、呟くように彼が漏らした言葉が私の胸を貫いて、ゆっくりと口から言葉を紡いだ。
「だって、アンタずっと、彼女……いたでしょ?」
「居たから何?」
「私なんて、友達の一人じゃなかったの?」
「お前が! いつまでたっても俺を見ないからだろ? ……妬いてくれないかって、馬鹿なことした。でもお前には伝わんなかったけど、な」
自嘲気味にそう呟きながらも、私からは目を逸らさない。
眼鏡越しの、彼の強い瞳から逃げられなくて、戸惑う気持ちが私の瞳を揺らす。
ふっと息を漏らして、彼は続けた。
「聞いたんだろ? あいつのこと」
「ど、して……」
「今日の幹事、俺のダチ。知ってたよ、アイツのことも」
「じゃあ、教えてくれたら……っ!!」
「言えるかよ! お前が、お前が3年想ってたやつが。大好きだった奴が、結婚したなんて、俺がお前に言えるわけないだろ!?」
はっきりと、さっき聞いたばかりの事実を、他人の口から告げられて、私は『あぁ、本当なんだ……』って、また胸が苦しくなった。




