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獣神ネヒト

ユラは、寝込んで暫くたった。ユラは、本を閉じてからベッドから抜け出す。そして、着替える。


「ユラ様、お出掛けですか?」


「うん。体調も良いし、たまには街を散歩しようかなって。ヴァイスは、どうする?」


すると、ヴァイスは考えてから頷く。


「私も、お供致します。」


「そう、森も見に行きたいし良かった。」


ユラは、街を歩きのんびりしながらも森を目指す。そして、とある村に着いた。誰か、殴られている。ユラは、走り少年を助け出した。


「それで、彼は何か悪いことでも?」


「子供は、食料を食べ過ぎる。だから、数を減らすしかないのじゃ。しかも、その子供は化け物だ。いくら殴っても、剣で刺しても死なない。」


ユラは、少年の傷口を見てから鑑定する。そして、悲しい表情をして優しく頭を撫でてあげる。


「もう、自由になって良いよ。彼らは、君を求めていない。そこまでして、この村を守る義務は君にはないし。それに、もう疲れているでしょ?」


少年は、驚いて目を丸くしてユラを見ている。ユラは、優しく笑みを浮かべてから言う。


「我が名は、竜神ハイリヒ。獣神ネヒト、汝は良くこの村を守った。褒美に、汝を縛る鎖を断ち切り自由を与えよう。それと、汝の望みを1つだけ叶えよう。ただし、この村を救うのは無理だよ。何故ならば、神を冒涜し背徳の罪として大地に刻まれた。」


ネヒトは、頷いてから痛みに顔を強張らせる。ユラは、魔法で傷を治してから立ち上がる。


「さぁ、君の願いは何かな?」


「一人に、………一人に、しないで。…………寒い、寂しい…………怖い。……痛いの……もう、やめて………孤独、もう嫌だ………。お願い、お願いします………。」


ユラは、驚いてから優しく少年を抱きしめた。ネヒトは、堪えられなくなったのか、思わず泣き出してしまった。ネヒトは、泣き疲れて眠ってしまった。


「この子、殺そうとしてたんだよね。どうせ、捨てられる運命なら僕が拾っても問題ない訳だ。」


「なら、金を食料をよこせ!」


しかし、ユラは恵みを与えるつもりはない。


「何で?この子は、捨てられてて奴隷契約とかしている訳じゃない。つまり、誰の所有物でもない。ましてや、捨てられた物を拾うのは人の自由。この場合は、神の自由と言えば良いかな?」


「それは、俺達の村の人間だ!」


すると、ユラは冷ややかな声で言う。


「それは、違うよ………。彼は、天界の神様だ。その昔に、勇者との契約で村の守り神となった。しかしながら、村の民は言い伝えを受け継がなかった。そのため、神々はネヒトに戻るように言った。しかしね、ネヒトは優しく真面目に守った。君達は、ネヒトを蔑ろにし過ぎた。だから、神々は罰した。」


ユラは、魔法でネヒトを綺麗にして小人に服を作らせると魔法で着替えさせた。


「ヴァイス、今日は帰ろうか。この子の願い、しっかり叶えてあげないとね。まずは、主神様に報告しないとか。先に、帰ってベッドに寝かせといて。」


「はい、畏まりました。」


ヴァイスは、ネヒトを受け取り帰ってしまう。ユラは、村人に最後の予言を与える事にした。


「守り神が、村から去った今………お前達には、不幸と災いとして絶望の三重苦が訪れるだろう。その先に、光は無く有るのは死のみ………足掻くが良い。」


ユラの神聖眼には、ハッキリとこの村の未来が見えていた。不幸は、瘴気がこの村で発生する。災いとは、瘴気で現れた魔物に村は襲われる。絶望は、助けが来ないと嫌でも理解する。


そして、逃げようとしても沢山の魔物に追いかけられ、村から出る前に死んでしまうのだ。


ちなみに、足掻いても無意味である。


これは、神々を敵に回した故の運命だから。




ユラは、神殿に向かい祈りを捧げる。すると、主神が現れて人払いがされる。ユラは、祈りをやめる。


「ユラ、保護をご苦労様だった。」


「えっと、散歩のついでだからね?」


すると、主神は分かってると頷く。


「それで、ネヒトの願いはどうする?」


「一人に、しないでだよね。」


ユラは、少しだけ迷ってから言う。


「取り敢えず、暫く面倒を見て天界に戻らせます。下界は、彼にとって良い思い出は無いし。」


「………恐らく、断ると思うぞ。」


「え?」


ユラは、キョトンとして主神を見る。


「まぁ、帰れば分かるが…………」


「主神様?」


「うーん、忠犬ならぬ忠獣になると思うし。」


「…………………………………は?」


ユラは、言っている意味を理解できない。いいや、現実逃避をしている感じなのだが。主神は、苦笑してから諦めろと言う………。つまり、懐かれた。


いやいや、まだ確定では無いし大丈夫だ。


「ユラ、知ってるか?獣や竜など、生き物の神は1度気に入ると…………かなり、忠誠心と執着心を持つようになる。つまり、あの子もそうなる。ちなみにさ、契約した勇者にネヒトはベッタリだったし。」


「と言う事は、僕もカリオスに執着心を持つの?」


ユラは、ぐったりしながら思考を変える。うーん、確かに執着とまではいかないけど。それに、忠誠心は我ながら有るから否定は出来ないよね。うん。


「そろそろ、眷族も増やす必要もあるだろ?」


「待って、僕に拒否権は無い感じですかっ!?」


思わず、敬語で叫んでしまう。


「大丈夫、すぐになれるからな。」


「えっ、そう言う問題じゃ………」


「でも、願いを叶えてやるんだろ?」


「うっ………。」


ユラは、困ったように呻く。


「まず、養子は無理だしな。そうだ、ヴァイスと同じ立場に置けば良いんじゃないか?それと、そろそろヴァイスを眷族にしてやれ。これは、命令だ。」


「うーん、命令は受けますけど。ネヒトは、子供の姿だし獣は大変だし………。それに、うーん………。」


ユラは、困ったように悩む。すると、主神は苦笑してからどこか真面目な様子で言う。


「ユラ、俺のお願いでも駄目か?」


「…………訳を、話してくれる?」


主神は、頷いてから言う。


「ネヒトは、天界から離れすぎていた。もう、誰も彼を受け入れない。つまり、お前が手放すイコールネヒトの死だ。けど、獣神を失うのは困る。まぁ、こう言えば卑怯だが………お前の存在はありがたいんだよ。お前と、一緒に行動すれば必然的に、周りの神々は獣神を見る事になる。そうすれば、神々も徐々に受け入れてくれるだろう。どうする?」


「はぁー………、放っておけないでしょ!良いよ、こうなったら腹を括って身内に受け入れるよ!」


ユラは、少しだけヤケクソになりながら言う。


「ごめんな、ユラ。」


「もう、疲れた……。」


主神は、笑ってから姿を消した。ユラは、歩き出すと人払いが解除される。ユラは、帰路を目指した。

すみません、話の流れを考えていたら間があきました。。・゜・(ノ∀`)・゜・。

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