船上ショッピングで、宝石店に行ってみた。
昼を食べて、船をブラブラする。カリオスに、気付かれないように敵を倒しながら。
さて、部屋に戻るかな。部屋に入り、服を着替えようと寝室に入り驚いてしまう。
「ハイリヒ、お疲れ様だったな。」
「しゅっ、主神様?」
すると、主神は暢気に笑ってから言う。
「要の神殿以外の、神殿の修理が終わった。」
「なるほど、だなら体調が良かったんですね。」
ユラは、ニコッと笑って服を出して机に置く。
「後は、邪神の封印か。お前の要神殿を、修理をするのも早めにしないとなぁ。」
「わざわざ、主神様が報告に来なくても。」
ユラは、苦笑してからため息をつく。
「あと、2日で終わらせる。国に着いたら、楽しむんだぞ?障害や邪魔物は、弾いてやるからさ。」
「はい、ありがとうございます。」
主神は、頷くと消えてしまった。ユラは、服を着替える。そこで、机の箱に気付いて箱を開ける。
中には、トパーズの宝石が入っていた。
箱の下には、手紙があるので開く。
『元気か、ユラよ。暫く、会わないで済まない。肝心な時に、助けられずに済まない。これは、お土産だ。ユラは、11月が誕生日であろう?何となく、主神に頼んでお前に渡す事にした。忙しかったが、2日後には自由になるので会おう。リューより。』
トパーズは、11月の誕生石だけど。石言葉は、確か『誠実・友情・潔白』だったかな。
カリオスが、4月でクルトが12月オズが10月。レオさんは、8月で………8月!確か、レオさんは8月8日が誕生日なはず。今日は、8月3日……。
よし、誕生日を祝おう!
そうなれば、買い物してこっそりカリオス達も巻き込んで。とにかく、着替えてカリオスに相談しようかな。ユラは、頷くとトパーズを魔法の異空間にしまってから部屋を出る。
「あっ、ユラ。今から、お風呂に行かない?」
「あれ、レオさんは?」
ユラは、キョトンとして暢気に言う。
「えっと、挨拶回りだよ。僕は、終わったから。オズとクルトを連れて、素早く済ませてきた。ユラ、最近は体調が良くなさそうだったし。」
すると、ユラは申し訳なさが表情に出てしまう。
「ごめん、気を使わせてしまって。」
「別に、良いよ。それより、お風呂に行こう。」
ユラは、準備してから言う事にした。
「カリオス、5日後はレオさんの誕生日だよね。船旅は、短縮ルートで1日でしょう?2日間で、誕生日プレゼントと買い物しよう。そして、当日の夜にお祝いしない?勿論、買い物しながら遊ぶけど。」
すると、カリオスは驚いてから笑う。
「それは、良いね。僕の誕生日も、皆に祝って貰ったし協力するよ。さて、オズとクルトは?」
話を2人に振り、振り向くカリオスとユラ。
「勿論、俺も協力するぜ。」
「うん、僕も協力する。」
ユラは、嬉しそうに笑いウキウキしている。ちなみに、3人は優しい目で見ているのだが気づかない。
お風呂の途中に、レオが疲れたように来る。
「レオ、お疲れ様。」
「レオさん、お疲れ様です。」
カリオスとユラは、苦笑しながら言う。
「疲れた。それと、ユラはいつ敬語をやめる?」
「え?さぁ、いつでしょうね。」
ユラは、目を逸らして言う。実は、カリオスとシアンに敬語を無くしてから良く言われる。
「はぁ……。この後は、食事をして寝るだけか。」
次の朝、ユラは船をブラブラ1人でする。そして、宝石のお店に入る。店員は、嫌そうな表情である。
ユラは、無視して歩く。目当ては、8月の誕生石であるペリドット。石言葉は、『夫婦の幸福・平和 ・安心 ・幸福』である。さて、有るかな?
異世界では、含有する鉄分のせいで緑色。 ペリドットは、夜間照明の下でも昼間と変わらない鮮やかな緑色を維持したため、ローマ人からは「夜会のエメラルド」と呼ばれていた。僕も、綺麗だと思う。
うーん、無いなぁ……。店員に、聞く方が早いかな。
でも、上客じゃないと相手にされなさそう。さっきも、挨拶はしないし嫌な顔されるしさ。店員の態度は、凄く悪いし種類は豊富だけど………。偽物が、一部は有るしなぁ………。いつか、この店は潰れるね。
さて、店員に言っても偽物を押し付けられるだろうし帰ろう。さっき、入ってきた目利きの悪い貴族に偽物を売ったの見ちゃったし。うん、そうしよう。
「君、少し相談が有るんだが?」
「ん?僕ですか、何でしょう?」
優しそうな、お爺さんが僕に声をかける。
「実は、妻に宝石を贈りたくてね。」
「つまり、悩んでると?」
お爺さんは、困ったように頷いて言う。
「私達は、愛の無い結婚でね。政略結婚で、私が徐々に引かれたのだが。思いを、1度も告げた事が無くてね。だから、意味のある贈り物をと思って宝石店に入ったんだ。しかし、私は石言葉など分からない。しかも、勘だが偽物がこの店にはある。」
「はい、さっき貴族が偽物を押し付けられてましたね。目利きの無い、貴族は良い鴨って事でしょう。僕は、あえて平民姿で入りましたが。態度は悪いしですし、偽物を押し付けるし評価は底辺です。」
ユラは、真剣な表情をしてからため息をつく。
「良ければ、どこの貴族か教えてくれるかい?」
「スケイド王国、タナール伯爵の息子ホイド様でしたよ。どうやら、彼には目利きが無かったようですね。見事に、鴨にされて3倍の金額を払っておりましたよ?止めましたが、この格好でしたので。」
すると、お爺さんは僕を見てから言う。
「なるほど。君は、貴族なのかい?」
「一応、名誉貴族ですが。」
苦笑して、優しくお爺さんに笑いかける。
「そうかい。さて、宝石の件だが。」
ユラは、少し考えてから言う。
「そうですね、いくつか良いものが有ります。」
ペリドットは、勿論だけど他にも良いものがある。
まず、7月の誕生石のルビー。石言葉は、『熱情・情熱・純愛・仁愛・勇気・仁徳』などだ。
後は、アレキサンドライトかな?6月の誕生石のひとつで、石言葉は『秘めた思い』である。
うーん、アメジストとか?2月の誕生石で、石言葉は『誠実・心の平和・高貴・覚醒・愛情』だよね。
ユラは、説明する。すると、お爺さんの表情が明るくなった。ユラは、暇なので一緒に宝石探しを手伝う。ちなみに、ペリドットは1つも無かった。お爺さんに、本物を教えてから失礼を承知でレジまで着いていく。やはり、吹っ掛けてきた。
「店員さん、ぼったくりは犯罪だよ?アレキサンドライトは、ここ最近は相場が変わってないはずだしさ。この船の店は、ぼったくりが多いのかな?多少のぼったくりなら、笑って許すけど5倍はやり過ぎじゃないかな?商人って、犯罪まがいの事も平然とするんだね。この船のお店、大丈夫かな?」
わざと大声で、外に聞こえるように言えばすぐさま警備の人が飛んでくる。ユラは、状況を大声で説明した。男は、船の店の全てを敵に回してしまった。
アレキサンドライトは、相場より低く買えてお爺さんも嬉しそうに笑っていた。少しだけ、お爺さんの為とはいえやり過ぎたかな?っと思ったが。
ユラは、そろそろお昼だと思い宝石店を出て歩きだした。お爺さんは、何か言おうとしたがカリオスが心配するので無視をした。そろそろ、港に着くのでお昼を食べる必要がある。なので、慌てていた。
レレット王国の印が入った、万年筆を落としてしまったのだ。しかし、王宮に仕える者なら誰でも持っている物だ。ユラは、探すのを諦めてカリオス達と合流する。勿論、カリオス達に万年筆の事を言う。
だが、カリオスは苦笑して言う。
「あれは、魔力を流して使うから高いんだよ?でもあれ、ユラ専用だから誰も使えないけど。もし、変な人が来ても書くように言えばバレちゃうし。まぁまぁ、今回は許そうかな。次は、気をつけてね?」
「ごめん、人混みは苦手だなぁ……。はぁ………。」
カリオスも、ユラが引きこもりがちなのは分かっていた。だから、きつくは言わなかった。
こうして、昼を食べて港に降りるのだった。




