壊された光神殿
本日、2回目の投稿!
馬車を降りて、真っ直ぐ駅に入り、チケット売り場に進む。ユラは、汽車に乗るのは始めてだ。
そして、汽車の切符を買い乗る。ちなみに、ここで朝食タイム。風景を見ながら、ゆったりする。
「美味しい。」
ユラは、無意識に笑顔を浮かべる。
「………ユラは、悩み事が解決したみたいだね。」
「多分、違うと思うよ。少し、軽くなったかな?」
クルトが、ホッと呟けばカリオスが訂正する。
「二人とも、内緒話は他人に聞かれてたら意味がないよ?壁に耳あり、障子に目ありって知らない?」
「あー、隠し事をしようとしても、どこでだれが見たり聞いたりしているかわからないということ。」
冬馬は、暢気に言う。冬馬は、見学すると言う建前でついて来ている。本当は、周りの牽制担当。
「そっか、冬馬さんは異世界人でしたね。」
「そのさ、他人行儀は止めてくれ!」
「うん、わかった。僕も、ユラって呼んでね。」
ユラは、暢気に笑うと言う。
「おう、よろしく冬馬だ。」
「それにしても、暇だねぇー。」
ユラは、暢気にサラダをムシャムシャ食べながら言う。それは、冬馬も思ったらしく頷く。
「この世界、娯楽がカジノとチェスしかないよな。いっそう、異世界の娯楽を売り出すか?」
「うーん、良いけどやり過ぎないでね?」
ユラは、暢気に頷いてから苦笑する。
「わかってる。文明が、大きく変われば不幸が増える。賭け事しかり、遊びもしかりだな。例えるならば、カジノにはまって借金地獄的なあれ。」
ユラは、真剣に頷く。そうなれば、ユラが動かないと行けなくなる。出来れば、身内とはぶつかりたくないのだ。大切だから、尚更に…………。
「それと、僕の仕事が増えるから止めてね?」
ユラが、冗談っぽく笑いながら言うが冬馬は真剣。
「そっか、ユラは神様だからな。うん、気を付けるよ。だよな、計画書を書いてユラに後で提出して、太鼓判を貰えば大丈夫か?うん、そうしよう。」
「さすが、日本人。冗談だから、真に受けないで。真面目なのは、良いけど結局は僕の仕事が増えてるじゃん。まぁ、合間で良いなら読むけどさ。」
ユラは、苦笑しながら言う。
「おう、よろしく!」
ユラは、眠たくて小さくあくびをする。
「ユラ、眠たいの?」
「ちゃんと、眠ったのに…………何でだろう…………。」
カリオスは、心配そうにユラを見ている。
「やぁ、お久しぶり。少し、ユラと話したいのだけど。出来れば、二人でさ。良いかな?」
「うん、良いよ。」
カリオス達は、動こうとして動けない。
「かっ、身体が動けない…………。」
ユラは、内心は申し訳ないと思いながら行く。
「ハイリヒ様に、ご報告申し上げます。」
「うん、何かな?ラメル。」
ユラは、苦笑しながら言う。
「光の神殿が、邪神によって破壊され残り7つになりました。なので、気になって参りました。」
「なるほど、この眠気はバランスが崩れた反動なのか。まぁ、抵抗してみるよ。」
すると、ラメルは真剣に言う。
「それと、花が届いてたよ。倒したけど。」
「そう、どんな花だった?」
「…………リンドウだった。」
すると、ユラは目を丸くする。
「待って、もう歪んでいるの?」
「光の神殿を、破壊した事で邪悪の力が強まったのかも。もう、既に歪んでて醜かったよ。」
リンドウ、花言葉【悲しんでいる貴方が好き】
ユラは、辛そうに壁に寄りかかる。
ユラは、深呼吸してラメルに言う。
「ごぼうの花を、ベーゼに送ってくれるかな?」
「ちなみに、花言葉は?」
ラメルは、心配そうにユラを見ながら言う。
「花言葉は、【私をいじめないで】だよ。」
ユラは、苦笑すると戻って行った。ラメルは、驚い
てから追いかけるのだった。
「ただいま、あれ?みんな、そんな怖い顔してどうしたの?と言うか、カリオス?どうしたの?」
「……………。」
困った、黙られると反応に困る。そして、汽車を降りて今晩の宿に向かった。ちなみに、最初は僕とクルトとオズで1つの部屋だったのだが。何で?
「えっと、何でこうなった?」
「君が、僕らに隠し事をするから。」
「だから、言えない内容だって…………っ!?」
痛みに、お腹を押さえ顔をしかめてしまう。
「ユラ!」
「あー、大丈夫。」
ユラは、タイミングの悪さに苦笑する。
「ユラ、隠さないで!」
「とにかく、僕は寝るから。」
「まったく、強情だね。なら、主として命じる。」
ユラは、命令に逆らい罰を受ける。
「うぐっ!」
カリオスは、何かを感じて命令を解除する。そう、どこか必死さが感じられたのだ。
「ユラ、大丈夫なの?」
「ごめん、少し出てくる。」
それだけ言うと、ユラは全力で部屋を去った。
「ユラ…………。」
ユラは、草原で深呼吸する。すると、ラメルが現れる。その様子は、焦りを隠せずに走って来る。
「ユラ!ごめん、守れなかった………。」
ラメルは、思わず泣き出していた。
「うん、みたいだね。」
残り6神殿、それが破壊されたらハイリヒの生命線にも関わる。カリオス達を、守らなくては。
ユラは、躊躇わず神力を使おうと決める。
「ユラは、カリオスさんを巻き込みたくない?」
「今回は、相手が相手だよ。躊躇なく、カリオス達を殺しに行くさ。僕を、堕ちさせる為にね。」
ラメルは、納得してしまった。
「わかった。カリオスさん達に、専用で神々を配置させるから安心して。それと、6神殿の守りも全て天使から神々にチェンジしたから。」
「うん、ありがとう。」
ラメルは、素早く何処かに消える。
「ユラ、無理をするな。要の神殿を、1つ潰されたんだ。辛いはずだろ?ここには、カリオス達は来ないから気を張る必要は無いんだ。休め………。」
「ですが、主神様………。」
神々の神殿は、多ければ多いほど力が強い。この中でも、要の神殿を持つ神は、余程の事がなければ死ぬ事はない。しかし、今のハイリヒもといユラは、要神殿いがいの全てを破壊されている。そして、今夜に要神殿の1つが破壊された………。
もし、要神殿が全て壊れれば、ハイリヒは神聖の力を失う。そして、深い眠りについて、目覚める事は2度と無いだろう。後手に回ったとは、要神殿いがいの神殿が、殆ど壊されたという事だったのだ。
「ユラ、力を押さえろ。守るときだけ、力は使うようにするんだ。無駄な放出は、今のお前には危険だしな。それと、眼鏡はずっとつけておけ。」
ユラは、力を無駄にしないために子供の姿になる。そして、頷いて眼鏡をかける。
そして、眠ってしまった。
次の日、起きれば宿のベッドの中であった。ユラは、もとの姿に戻って起きる。どうやら、一番に起きたらしい。枕元の眼鏡をかけ、ベッドから降りようとして、カリオスから声がかけられる。
「あれ、いつの間に帰っていたの?」
「夜中に………。顔を、洗ってくるね。」
そう言うと、逃げるように部屋を出ていく。
「おはよー、昨日は大丈夫だったか?」
「……平気、大した事はないよ。」
タオルで、顔を拭いて部屋に戻る。
「今日は、船旅になりそうだ。豪華客船だから、遊ぶ場所やお店がたくさんあるし、暇にはならないだろう。少なくとも、3日は乗りっぱなしだ。」
レオは、頑張って優しい口調で言う。
「それは、楽しそうですね。」
ユラは、伸びた髪を結ぶと暢気に答える。
「ユラ、一緒に回ろう。全員で、行動した方が安全だろうし。他の国の、代表も居るだろうから。」
カリオスは、いつも通りに言うが、ユラは無言で頷いただけだった。きっ、気まずい…………。
宿を出て、馬車で移動する。そして、豪華客船の招待状を見せて、部屋に案内された。一人部屋だ。
ユラは、お腹を押さえる。痛みを、表情に出さないように、必死だったがやはり痛い。
「………っ!」
声を殺し、痛みを堪える。残り、5神殿………。
ユラは、気を失いその場に倒れた。
「えっと、ユラ?」
その声で、ハッとしてユラは声を返す。
「カリオス、どうかした?」
立ち上がり、鏡をみて頷いてドアを開ける。
「良かった。もしかして、寝てた?」
「うん、馬車に長く揺られてたから眠くて。」
ユラは、適当に嘘をついて笑う。
「まぁ、朝も早かったしね。それより、昼食を食べに行かない?美味しい、お店が有るんだって。」
「うん、わかった。でも、着替えてくるね。」
今のカリオスは、魔法騎士団の団長服だ。後ろで、クルトやオズも各部門の副団長服を着ている。
ユラは、バトルドクターの正装に、副団長の白衣を纏う。勿論、バトルドクターなのは、武器の所有が認められるからだ。それと、露払いや牽制。
ちなみに、バトルドクターにも資格があって、資格がある者のみに正装は渡される。ちなみに、その難易度は医療の階級試験より、かなり厳しく難しい。その為、お偉いさんでも絡んでこない。
「ユラ、ありがとう。」
「まぁ、僕は護衛兼担当医だからね。」
眼鏡をかけて、優しく笑う。
「牽制は、俺の仕事なんだけど。まぁ、助かる。」
安心して、嬉しそうに言う冬馬。
「見学者クルトです!」
「見学者、オズです。」
ふざける二人に、カリオス達は笑っている。
「お前らは、副団長クラスだろうが。」
こうして、お店に向かうのだった。




