冒険者ギルド
今日は、知り合いの挨拶周りも終わったぁー。後は1つ、冒険者ギルドのみ。久しぶりに、依頼でも受けるかな。暢気に、歩き出す。
カラン カラン
「おや、これはお久しぶりですね。」
「コリアさん、5年振りに帰ってきました。」
すると、コリアは優しい笑顔を浮かべる。
「はい、お帰りなさい。カードの、更新ですか?」
「そうですけど、受け付けに並ぶので……」
すると、男達が絡んでくる。
「おい、お前のような若いのが来るんじゃねぇ!」
ユラの胸ぐらを、掴むのをコリアは見て青ざめる。何せ、ユラは数少ないSランク冒険者だ。
ユラは、胸ぐらを掴んだ手に右手を添えて手首を捻った。男は、思わず悲鳴をあげる。
ユラは、いつの間にか更新された冒険者カードを男に見せる。男が、別の意味で悲鳴をあげる。
「えっ、Sランク冒険者!?」
「鬼神のユラ、5年前までレレット王国で活躍した天才冒険者。そして、公爵と同等の権力を持つ貴族………フリーデン家当主様です。ちなみに、冒険者ギルドにも、多額の寄付をくれる相手です。」
コリアは、ため息をついて言う。
「なっ、俺は………その………」
ユラは、石ころを見るかのように男を見る。
カラン カラン
「あれ、師匠?」
ユラは、少しだけ驚いてから花のように笑う。
「おや、今から登録なの?」
「はい、友達が出来たんですよ。」
ユラは、嬉しげに話すノアを優しい眼差しで見る。
「初めまして、フリーデン家当主ユラ・フリーデンだよ。息子を、よろしくね。」
すると、全員が驚いている。
「師匠!あの、フリーデン家の養子なんだ。」
すると、ざわめきだす。欲望も、感じられる。
「コリアさん、資料室をお借りしても?」
「えぇ、良いですよ。」
ユラは、挨拶すると鍵を借りて階段を上がって行ってしまった。勿論、わざとなのだけど。
上に上がって、気配を消して様子を見守る。
「おい、さっきはよくも!」
男は、ノアに攻撃をする。ユラは、それを見て鼻で笑った。何故なら、ノアは別に戦闘が出来ない訳では無いから。それこそ、緊張感はなかった。
「なるほど。師匠に、勝てないから僕を狙うですかぁ。ですが、忘れてません?僕は、鬼神ユラの弟子でも有るんですよ。おじさん♪」
そう言うと、いつの間にか男の首にナイフを突きつける。そして、無関心な瞳で言う。
「邪魔です、失せてください。」
「ひっ!?ゆっ、許してぇくれ!」
ユラは、階段を降りてくる。
「馬鹿だねぇ………。ノア、放してやりな。それと、動きを見てたけど随分と躊躇ったね。」
「うわぁーん、師匠の鬼ぃ~!」
ユラは、悪戯っぽく笑うと泣き真似するノア。
「ん?何か、言ったかねノア君や。えっ、もっと修行をハードにしたい?勿論、喜んで鍛えるよ。」
「言ってません!」
ユラは、笑うと鍵を返してから言う。
「ノアは、偉いなぁー。じゃあ、鍛え方を………」
「うわぁあああんっ!」
ユラは、笑うと冗談だとノアに告げた。
「ユラ君、この依頼を受けてくれるかい?」
「ん?どれどれ、サラマンダー討伐。」
ユラは、うーんと考える仕草をする。
「駄目かな?一応、詳細をあっちで話そう。」
「ねぇ、サラマンダーってトカゲ?竜?」
すると、コリアほ驚いてから言う。
「竜は、駄目なのかい?」
「……私は、竜神だからね。」
ポツリっと、コリアを見てから言う。
「なるほど、わかりました。」
「やっぱり、竜の方だったか。でも一応、説得をしてみますね。出来れば、穏便に終わらせたいし。」
「良いんですか?よろしく、お願いします。」
「明日にでも、カムラの森へ行ってみます。」
すると、カリオスが入ってくる。
「ユラ、少しお願いが有るんだけど。今日中に、終わるから王宮に医療の先導者として来て。」
ユラは、真剣になると白衣を出して羽織り眼鏡を外す。そして、ノアをみると優しく笑って言う。
「じゃあ、行くね。帰りは、遅くなるかも。」
「いってらっしゃい、師匠!」
ノアは、励ますように笑顔で送り出した。




