主の命
もう、考えが…………。遅くなりました!
(;・ω・)
さて、僕は問いたい。
連携?それって、美味しいの?とばかりに、暴れるクルトに苦笑して合わせるオズ。団長とパゴンは、爆笑しながら先頭を走っている。冬馬は、ゲテルと上手く庇いあう形での無双。さぁ、どう思う。
もう、カオス状態だよ。
と言うか、僕が手を出したら過剰戦力になる。
「まぁ、楽だから良いけど………。」
ユラは、小さくため息を吐き出し呟く。
「ユラ、何か済まない………。」
「オズ、クルトのストッパー任せた。」
オズは、疲れたように頭を抱える。うん、頑張れオズ。君にしか、クルトを止められないぜ☆
「どっ、努力はしてみる。」
「うん、期待してる………」
さて、冗談抜きで半日で終わるかもなぁ。
ちなみに、回復は1度もしていない。と言う訳で、僕は採取をしながら最後尾を暢気に走るだけ。
なんて、簡単なお仕事でしょう♪
いや、本当は良くないんだけどね。何せ、メンバーが化け物クラスだからね。うん、言ってて悲しい。
「ユラ、暇だよな。」
「ん?」
『せーの!』
あ、何か飛んで………
無意識に、無言で剣を抜き一振り。そして、警戒を解かず剣の血を払いおさめる。背後で、何かが落ちる鈍い音がしてユラは振り向く。
「まったく、どこで知ったの?」
「あれ、怒らないな。」
僕は、虫系の魔物が苦手だ。特に、見た目がね。でもだ、見なければ問題ないんだよ。無意識で、攻撃をしたから何を斬ったかなんて見てないし。
「ギルドで、前にギルマスが言ってた。」
うん、だろうと思った。
ユラは、疲れたようにため息を吐き出した。
そして、ボスを倒し着替えて城へ向かった。
どうしよう、ユラ様が激怒している雰囲気です。
「ハイリヒ様、本当に申し訳ございません………。」
ラメルさんは、ユラ様に深く頭を下げている。僕のせいで、ラメルさんが怒られちゃう…………。
「ああ、仕方ない事だろう。後で、主神様に話をするから気にしなくて良い。ラメル、イリニの体調とかに変化は?神の力は、毒にもなりうるしな。」
ユラ様の雰囲気が、とても変わり医療班のメンバーも黙ってしまっている。別に、何も無いんだけど。
「今は、大丈夫です。ですが………」
「………そうか。私も、気をつけておくとする。」
ユラ様は、真剣な表情で考える仕草をする。ラメルさんは、苦々しく笑うと申し訳なさそうに言う。
「はい、よろしくお願いいたします。」
「ユラは、今回の件はどうするの?」
カリオス様が、真剣な表情でユラ様を見る。ユラ様は、薄く笑みを浮かべて凍える声音で言う。
「そんなの、決まっているじゃない。
ユラ様は、冷たい瞳のまま美しい笑顔で言う。カリオス様も、その表情を見て無意識に震えている。カリオス様でも、震えているのだから周りは驚く。
神王の身内に、手を出したんだ……消えてもらう。」
一瞬だけ、ユラ様の瞳が黄金に輝く。
「あの、その………ご迷惑をおかけして…………」
ユラ様は、それを遮って言う。
「前に、君に言ったよね。何かあれば、相談にのるからって。どうして、話さなかったのかな?」
その声に、怒るような感じはない。声には、優しさと心配する雰囲気がのせらていた。
思わず、泣きそうになるが声を絞り出す。
「………こっ、怖かったんです。………また、誰かが傷つくんじゃないかって………怖くて………怖くて!」
すると、ユラ様は困ったように優しく笑う。
「残念だけど、僕は何があっても傷つかないよ。例え、暴力や権力を武器にしようがどうにでも出来るしね。だから、こうなる前に頼って欲しかったな。そしたら、穏便に事を終わらせられたんだけど。」
「ユラ様、主神様より伝言を承りました。」
ヴァイスは、天使の姿で現れて言う。
「………何?」
「では、『神王ハイリヒに、主が命じる。偽りの聖女に、神聖なる神の裁きを与え称号を剥奪せよ。運命を、本来の軌道に導き不幸を覆すのだ。』だそうです。ハイリヒ様、どうなさりますか?」
ユラは、深いため息を吐き出し呟く。
「やはり、穏便に事を終わらすのは無理か………。」
「はい、そのようですね………。」
ヴァイスは、執事の姿になると困った笑みである。
「主の命、確かに承った……。主の命により、下界の神々に召集をかける。私が、動くからには独断は許されないしな。ああ………、面倒だな………。」
「召集は、ハイリヒ様の神殿でよろしいですか?」
ラメルは、真剣な表情でユラを見ている。ユラは、無言で頷いて疲れた表情でヴァイスを見る。
「では、私も部下達を召喚して待機します。」
「助かる。」
2人は、慌てたように部屋から姿を消した。
「ユラ、大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ。」
すると、カリオス達は心配そうにユラを見る。
「何か、すみません………。」
「大丈夫、早かれ遅かれどのみちこうなってた。」
ユラは、真剣な表情になりフッと優しく笑う。
「今日、僕が休みの日で良かった。じゃあ、僕は本職の仕事に言ってくるね。夜会、イリニは気を付けてね。全ては、そこで終わると思うけど。」
そう言うと、ユラも空気に溶けるように姿を消す。
その場に、暫くの沈黙が起きた。




