教会
「神、様…」
鉛のように重い体を引きずって教会にたどり着く。
この村の中で一番頑丈だからか、まだ火が回りきっていない。
「私、は…人を、殺めて…しまい、ました…私はッ、汚れ、た人間、です…」
私を見下ろす聖母マリア様。
神様は汚れたものや、嘘が嫌いだ。
自分の親にも見捨てられ、村の人にも見捨てられ、神様にも見捨てられ…
「あは、は…」
乾いた笑いが口から漏れる。
なんだか可笑しくなってきた。
第一神様なんているのかな…?
神様は人間が創り出した都合の良い創造物で、本当はいないのかもしれない。
考えていたら馬鹿馬鹿しくなってきた。
ゆっくりと祭壇に足を進める。
その時、後ろで物凄い音が響く。
慌てて振り返る。そこには銃を構えた人が…
「おや、生き残りかい?」
「ッ…!」
教会の扉を蹴破って入ってきたのはお父さんとお母さんを狂わせた人と同じ服を着ていた。
仲間か…
憎い…憎い、憎い憎い憎い憎い憎い…!!
私はシアワセだったのに…!お父さんとお母さんの嘘のアイで満たされていた…
それなのに…!
ーコイツらが壊したー
復讐してやりたい…!
でも、私だけじゃ何も出来ない。
魔法も使えなければ、武器も持っていない。
あぁ、あの剣持って来ればよかったなぁ…
なんて遅すぎる後悔をする。
私は今から皆みたいに死ぬのだ。
イヤ、だなぁ…
呆気ない人生だった。
友達も出来ずに石を投げられて…
それでもお父さんとお母さんは私を《アイ》してくれた。
「じゃあな」
カチャリ、と銃口が向けられる。
あの引き金を引くだけで私は死ぬ。
人間の命とは儚く脆い。あんなもの一つで死ぬのだから。
銃声が教会に鳴り響く。
あぁ、教会には似合わない音だなぁ…
腹部に痛みが走る。
ゆっくりと体が傾いていく。
最後に何か聞こえた気がした。
おはようございます
国王死んじゃったのかな…?




