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ココロ
燃え盛る炎は村を包み込んで何もかもを焼き尽くす。
家も、畑も、人も、思い出も…
何もかもを一つ残らず焼いていく。
ガラガラと音を立てて建物が崩れていく。
人間の焼ける匂いがして気持ち悪い。
時々村の人の呻き声が聞こえる。
倒壊した家の瓦礫から人の腕や足が飛び出ている。
…それでもひたすら足を進める。
赤い光は地獄絵図を創り出す。
その光景は幼い自分にはあまりにも衝撃的すぎた。
別に大切な人が死んでいっているから悲しすぎて、とかでは無い。
どちらかと言えば村の人達なんて嫌いだ。
私を見つけたら石を投げてきたり、殴りかかってきたり…
私は何もしていないのに『忌み子』と言って私を嫌った。
殴られてボロボロになった私を抱きしめて治療してくれたお母さん。
その優しさすら嘘だったのだ。
全て嘘だったのだ。
もう、何も分からない。
自分は今泣きたいのか、死にたいのか…よく分からない。
涙の流し方なんて忘れてしまった。
ココロが死んでしまったみたいに何も感じない。
何処かに落としてきてしまったのか…でも、無かった方が良いのかもしれない、なんて。
空っぽになったココロ。
何も映さない虚ろな瞳。
機械のように進む足。
考えることを放棄した脳。
…ただ足を進める。
まだ夜は明けない。
推しが尊い




