もう一人の私
国王視点です
「…誰?」
白と黒、縦半分に分かれたウサギの人形を抱きしめニッコリと無邪気に笑う幼い子…
「だから私は君で、君は私なんだよ」
もぅ、頭悪いなぁ…と頬を膨らませぶーたれるもう一人の私。
彼女が抱きしめている人形に見覚えがある。
「あ、コレ?」
どうやら、私の視線に気がつき人形を高々と掲げる私。
これは…確か…
「ベルゼルクちゃん!私の大事なお人形さんだよ!」
「…ベル」
昔、持っていた覚えがある。
確か…いつだったっけ…?
思い、だせない…
「思い出させてあげようか?」
「…えっ?」
まるで私の心を読んだかのような提案をしてくる。
いや、確実に読まれている。
「心を読んでるんじゃないよ。もう一人の私だから分かるんだよ。」
「……。」
心を見られているなら下手なことは考えられないな。
第一、胡散臭いし…信用ならない。
「で、どうするの?」
「…。」
こういう時はだんまりを決め込むのが一番である。
無駄に変な発言をして変なことになるのは嫌だし。
「…気になるでしょ?」
「っ…!」
ニヤリ、と怪しげに笑う。
次の瞬間、彼女の体から黒い蔦が飛び出し私の体を縛る。
「あ…ぅぐっ…」
「暴れたら食い込んじゃうよ?大人しくしておいて?あなたを殺す気は無いから。」
ミシミシと食い込む蔦。
だんだんと…意識、が薄れ、ていく…
霞んだ視界に映ったのは無表情で私を見つめる凍てつくような視線だった。
次回、国王の過去編スタート!デュ◯ルスタンバイ!!!




