待ちぼうけ
国王視点です
あれから…どれくらい経っただろうか。
何回、四季が巡っただろうか。
何回、雨が降っただろうか。
後何回、太陽を見つめれば良いのだろうか。
今日もまた日課である墓参りへと足を進める。
皆の死体を見つけた後、レノが眠る崖に一緒に埋葬したのだ。
これできっと寂しくない。だって皆一緒なのだから。
紫苑の花が咲き乱れる墓の周りを掃除し、今日一日あったことを話す。
座ってただ何もない空間に話しかける。
皆がいつ帰ってきても良いように、毎日武器の手入れや城内の掃除を一人でやった。
敵が来ても一人で追い払った。
一人で森の手入れや、花壇の手入れをした。
ー絶対に帰ってくるからー
その言葉だけを信じて。
ずっと一人で待ち続けている。
失敗して怒ってくれる神の母は居ないし、一緒に内ゲバしてくれる空気読めない狐と元侵入者のチビも居ないし、お茶会を開いて一緒に議論してくれる引きこもりバンパイアも居ないし、笑顔で神出鬼没な金平糖商人も居ない。
…寂しいと思う心なんてとっくの昔に壊れてしまった。
いや、正確に言えば《捨てた》。
邪魔だったから、いらないと思ったから捨ててしまったのだ。
でも、時々思う。
泣いてしまったら楽になれるんじゃないかって。
でも、泣き方なんて覚えていない。
そもそも知らない。
「…やめよ。」
無駄な事を考えている時間があるなら部屋の掃除をしよう。
アルバムの整理でもしようかな…?
そう思って自分の部屋に戻る。
扉を開けるとそこには…
「おかえり、もう一人の私。」
お人形を抱いた小さな私が笑っていた。
テスト終わったぁあ!!!




