お願い
青葉視点です
後ろ髪を引かれる思いでモモの元を離れる。
確か国王達はこっち側にいたはず…
さっき佳奈様とゴットマザー様にはインカムで伝えたし大丈夫。
でも、国王だけ応答が無かったから今迎えに行っている。
町は見る影もない。
町の人の笑い声は悲鳴と変わり、物音は銃声と変わり、装飾品は肉片と化した。
あの平和で活気に溢れた町はどこにも無くなってしまった。
…激戦区だから仕方ないか。
「国王!」
視線の先に国王が映る。声をかけるが返事は無い。
集中しているみたいだな…
そのまま国王に突っ込み、腰を掴んで抱き抱える。
突然の事にびっくりして暴れる国王を落とさないように城へと向かう。
「何するの?!離してよ!」
「無理です。モモからのお願いなんで。」
「えっ…それってどういう…」
暴れるのをやめ、大人しく運ばれる国王。
多分動揺していて頭が追いついてないのだろう。
「…国王とゴットマザー様と佳奈様を連れて前線から下がってって…」
「モモは…?」
「まだ前線にいます。」
「下ろして!モモが…モモがまだいるんでしょ?!下ろしてよ!」
返答を聞いた途端さっきより激しく暴れ出す。
でも、非力な国王は俺の力には敵わない。
ジタバタ暴れて逃れようとする。手を伸ばしてモモがいる方へ向かおうとする。
でも、俺がそれを許さない。
「嫌だ…離して…離してよ…!」
「ダメです。俺の可愛い後輩からのお願いなんで。」
「モモ…モモを一人にしちゃう…あの子、一人ぼっちは嫌いなのに…!」
ずっと暴れられていると流石に辛い。
腕が痺れてきた。やむを得ないな…
「国王、ごめんなさい。ちょっと寝てて下さい。」
首に手刀を討つ。
ガックリと国王は気を失い、全体重を俺に預けてくる。
「モモ…お前との約束ちゃんと守るから。」
俺は国王を抱えて町を駆け抜けた。
約束は守る男ってか?
かぁ〜…かっこええな!!青葉!
青葉「あのー…俺女なんですけど…?」




