森に向かう
そんなこんなで魔法の撃てる杖と特殊能力を抑える道具で何とか魔法を使えるようになった私はレイヴンに連れられて森に行く事になった。
ちなみにレイヴンは王子様なので、おつきの人というか護衛の人も何人もついてくるようだった。
屈強な武人ぽい人から細い魔法使い、といった人達に囲まれて、
「な、何だかあまり外には私、行かない方がいいのかな? 護衛とか大変そうだし?」
「ミキがそう言うのならば、こっそり抜け出す手を考えるか」
などと言いだしたレイヴンに、護衛の人達が、立場をお考えください、などと止めに入っていた。
それにうんざりとしたように、
「俺だって自分の身は自分で守れる。そもそも、ミス兄さんに昔は色々と連れまわされて、盗賊を倒したり魔物退治をさせられたりしていたから、その程度は何とかなる。……それとも今すぐお前達三人を倒せば、納得してくれるか?」
「そうは言いましても、不測の事態は何時でもあります。あまり危険にご自分から……」
「……うるさいからまくか」
レイヴンがそんな事を言い出して、護衛の人達がそれを必死に止めたりそして、ちらりと私の方を見る。
まるで私がそんな事を言い出したおかげで、こんな事にという攻める目だった。
けれど確かにレイヴンの立場上、危険には近づけない方がいい。
そう思いながら私は小さく呻いてから、
「レイヴン、私は護衛の人達と一緒の方がいいかも。レイヴンに何かあったら大変だもの」
「……俺の心配をしてくれるのか?」
「それは、まあ」
「嬉しい」
一言そう言って微笑まれてしまった私は、気恥ずかしくなって、うつむいてしまったのだった。
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