強力な火力
特殊能力を抑える石を貰った。
この石があれば、
「わ、私でも魔法が使えるのでしょうか」
「うん、これで魔法が使えるはずだよ。……レイヴンに教えてもらうのもいいかもしれないね」
「! 確かに、さっきは杖を振り回しているだけだったのでそっちの方が……」
「でも初心者だから、杖を振り回す魔法が良いかもしれないね。いい杖も沢山あるし。そうだよね? レイヴン」
ミスがそうレイヴンに聞く。
でもどうして私の意見を聞いてくれないのかなと思っているとそこでレイヴンが頷き、
「そうだ、魔法初心者はまず杖を振って魔法の使い方を、感覚的につかむ方がいいだろう」
「その方が魔法が使いやすくなるの?」
「……そうだ」
「……よし、挑戦してみる。頑張って杖を振る!」
私はそう決めた。
やはりこの世界で魔法を使ってみたい欲求が私にはある。
完全無能力という全ての能力を無効化する能力とか……多分、これは魔法が使えなくなるような気がする。
それでは私は、
「魔法すらも使えなくなっちゃうものね。私の特殊能力だと」
「ソレハオモイツカナカッタ」
「……でも魔法くらいは私は使いたいな。別にレイヴンを置いていくわけじゃないから、良いよね?」
「それなら構わない」
すぐに頷いたレイヴンを見ながら、どうなのかなと思いつつ再び先ほどの練習場へ。
そして、言われた通りに杖を振ると、
「え?」
私の身長の三倍くらいの炎が吹きあがって、前方に飛んでいく。
そこには壁があり、その壁に大きな黒い跡が残ったかと思うと、ひびが入って崩れ落ちた。
「強力な火力。ミキの魔力は、呼ばれた聖女の中でも特に多いかもしれない」
レイヴンがポツリとつぶやいたのだった。
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