表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
百物語・炎  作者: ひとみんみん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

12/16

幸せは間に合わない-百物語六話(語り部真之介-2)

 ………おや、また私か。

 この百物語はどういう順番になっているのかな。

 

 まあいい。


 次は私の同僚の話をしよう。

 私の同僚つまり医者だが幽霊を見るらしい。


 ストレートすぎるが本当に幽霊を見るらしい。

 脳を調べてみたいものだが。

 幽霊を見ると言う事は目に幽霊の光を結んでいるのか、はたまた脳において居ると幻覚を見ているのか。


 まあそれはさておき。

 幽霊だ。


 同僚の見る幽霊は何てことない。

 ビルの下やビルの上や道端などに居ることが多いらしい。

そこで見かけるのは同僚が車通勤だからなのだろうか。

 多分、自分で死んだ霊なのだろうと言っていた。


 それで、よく作り話で聞くじゃないか。

 そういう幽霊は死んだ瞬間を繰り返しているとか、恨みを持って優しくしてくれた人にとり憑くとか。



++++友人の話++++


『そういう死んだ幽霊はなんて事ない生前の格好をしてそこに立っているんだよ。何かを見ているみたいでね。一様に顔を歪めて、


『生き返りたい』

とね。


ある女の子の幽霊が学校で何か悩み事があって自分で死んだらしく。可愛い子だったからどうしてか声をかけた。するとね、


『生きていれば良い事があった。すぐ後にかっこいい先輩に心配されて声をかけられて、それで勇気を出して親に相談して心配されて転校させられて、転校した先で親友ができて、声をかけてくれた先輩と付き合って、結婚して、可愛い子供ができて、皆に囲まれて最期は安らかな死を迎えたのに』


と話してくれた。

そういう幸せな自分をずっと見ているそうだ。

そうして、心の底から生き返りたいって気持ちになったら上に行けると言った。

自分に話したら本当にもう1回生きてみたいと強く思ったと言った。


俺は無理はしないで、としか言えなかった。


『ありがとう。

辛い事があったら逃げちゃうかもしれないけど、もう一度頑張ってみる』


とその子は笑った』


++++++++++++++



 幽霊とはなんだろう。

 友人の見た幻覚なのだろうか。

 果たしてそれが魂の在り処なのだろうか。


 私は特に自分が幸せか幸せでないか、気にした事はない。

 

 皆はそれが結構気になるようだな。

 

 そうだな………詩的な事を言うと。

 幸せが来るのは間に合わない事もあるようだね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ