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ルナの初恋 2026  作者: MOKO773
第一章 まねく

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8/22

008 触るんじゃないわよ

あわわわわわ


月の巫女ルナの監視というか護衛を任された女官はパニック中。


目の前で太陽の神官と月の巫女が抱き合っている。

黄泉への道と太陽の広場で忙しく行き交う人々が、抱き合う二人を横目でちらちらと見る。

行商人、職人、戦士、各神殿の神官や噂好きの女官達など、ちょうど昼ごはんを食べに屋台に出てきている。


本来、相容れない太陽と月。


太陽の神官レアンドロは、ぎゅっと月の巫女ルナを抱きしめる。赤い長いまつ毛を伏せて、腕の中のルナを見下ろす。ルナの顔が顕になった際、レアンドロは驚きの素の表情を見せたが、今は暖かい視線をルナに送る。

視線を感じたルナが、レアンドロを見上げて思いっきりガン飛ばす。ギャルメイクをしていないので、迫力はゼロ。それがまたレアンドロには可愛く映る。


二人を見守りながら、あわあわしている女官は、このハプニングを脳内で楽しむ。

かろうじて動く手足をばたつかせているルナ様、可愛い!

お顔が真っ赤だわ!!


「ちょっと、離しなさいよ」

ルナの足掻きは無駄で、レアンドロの腕はびくともしない。

「巫女様は足を挫かれたようだ」

「嘘、挫いていない!」

ばたつくルナをひょいとお姫様抱っこするレアンドロ。

慌てて女官は自らのスカーフをルナの頭に被せる。

レアンドロの太い腕はルナを抱えて、太陽のピラミッドの階段へ向かう。


「お待ち下さい。レアンドロ神官様」

女官が追いかけるが、レアンドロの歩幅が大きくて追いつけない。

「ルシオに巫女様を預かると伝えてくれ」


「触るんじゃないわよ!馬鹿」

「おい、羽をむしるな」

ルナは動く手でレアンドロの頭飾りの赤い羽毛をむしる。

レアンドロは暴れるルナを胸に引き寄せ、彼女の動きを封じる。


あらあ、更に密着して月の巫女ルナ様のお顔がますます赤くなったわ!

ふふふと微笑みながら、ルナ付きの女官は、急ぎ月の神官ルシオの居る宮殿に戻った。

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