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ルナの初恋 2026  作者: MOKO773
第一章 まねく

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003 やっぱ夏はかき氷

「飲み物、ください。お兄さん」


「なんて無礼な。神官様に対して」

神官の付き人っぽい少年が、月の神官ルシオの背後からルナを叱る。


「よい」

ルシオは少年を諭し、飲み物を持ってくるように指示を出す。

「あ、できたら、かき氷もありませんか?ここには抹茶は無さそうだから、イチゴシロップでも」

少年がルナを睨む。

「すみません。贅沢、言いました」

しょんぼり、ルナ。


「エリアス、氷も持って来なさい」

少年はエリアスという名らしい。

栗毛色の髪に茶色い目。くりくりした巻き毛の小柄な少年。

笑ったら可愛いに違いない。

一見、天使っぽいが、今は威嚇されているので、可愛さゼロ。


ルナは冷たい石の床にへたりと座った。

足が痛い。


それにしてもここは何処なのだろう。

古代遺跡を歩いていたら、風景が一瞬で変わった。

月の神殿から見下ろす都市の骨格は、風景が変わる前と同じみたい。

崩れていた石の建物は、今は崩れていない。

神殿は白い漆喰で塗られ、鮮やかな壁画装飾が施されている。

羽の生えた蛇。ホラ貝を吹いている猫のような生き物。

そもそも月のピラミッドの頂上に、神殿は無かった。


神殿から外を見ると、広大な都市を見渡すことができる。

空だけは変わらず青かった。



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