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魔剣使いの最凶冥王―ワールドアブソリュート―  作者: 神薙リンシア
第2章 リュウクド帝国編
11/48

第9話 ユキノとデート

いつもより長いです!

誤字脱字等がありましたら報告していただけると有り難いです。


先程リュウクド帝国についた俺達は


「一人百キエルだ」

門番に入国料を払っていた。


そう、ついでに言っておくとこの世界の金の単位は『キエル』だ。

因みに

一銅貨=百キエル

一銀貨=千キエル

一金貨=一万キエル

ー白銀貸=十万キエル

一白金貨=百万キエル

となっている。


「ふむ、キチンと四百キエルあるな、あとこのガラス玉に触れてくれないか?」

門番はそう言うと、懐から水晶球くらいのガラス玉を取り出す。

不審に思いながらガラス玉に触れると、ガラス玉が青く光りだした。

この反応を見るに犯罪者を見つける魔道具だと思われる。


「これで終了だ、ようこそリュウクド帝国へ!」

ニコニコしながら門を開ける。


 ✩ ✩ ✩


今居る場所は日本で言う所の商店街だろう。

そこで俺とユキノは店を周っている。


「フウマくんフウマくん!」

ユキノは俺の左腕を引っ張る。

案外、デートも楽しいな。


「なんだ?」

俺は笑いながら訊く。


「む〜ぅ、何か変な事考えなかった?」

頬を膨らませ、如何にも怒ってますという顔をする。


「いーや?デートも楽しいなと思っただけだぞ」

思っていた事を正直に喋るとユキノは驚いた顔をした後、笑いだす。


「ゆ、ユキノ?」

突然笑ったユキノにびっくりし、声を掛ける。


「いやね、フウマくんが考えてた事が普通だなってさ」

笑いが治まり、満面の笑みで言われる。

くっ、可愛い。


「いつも普通だろ?」


「全然」

おいこらどういう事だ。


「さ、パフェ食べに行きましょ」

ユキノは俺の後ろに回り、背中を押す。

俺が払うんですがそれは・・・。

ま、いっか!


 ✩ ✩ ✩


ユキノが歩を止める。


「あ、此処だよ」

そう言い、指を指す。

そこにあったのは洋風な外観とは裏腹に内装は和風、勿論畳は無いが。

そしてその看板には『喫茶アサガオ』と書いてあった。

え?アサガオ?


「さ、入ろ」

ユキノはそう言うとドアを開け、入って行く。

そういえばユキノの口調が変わったな〜。

ん?


「ユキノ、お前髪切ったのか?」

椅子に座りつつ訊く。


「ん、やっと気づいた・・」

ユキノは座り、少し悲しそうな顔をする。


「ああ、ごめんね」

頭を下げる。

ロングからショートカットにしたのか・・・・。

うん、ショートも良いな


「あ、すいません〜!カップル限定パフェくださ〜い!」

ユキノは店主が居るであろう厨房に向け、注文する。

カップル・・・限定・・・・?

ふむ、それはあの伝説の『あーん』ってやるやつじゃないの?


「はいよ、カップル限定パフェだ」

そして厨房から出てきたのはマッチョだった。

マッチョな店主はパフェを置くと


「可愛い彼女さんだね、大切にしなよ」

と優しい声色で俺に小声で話し掛ける。

店主良い人やな〜。


「勿論ですよ」

店主にそう返す。


「ごゆっくり」

マッチョ店主はそう言うと俺にウィンクをし、厨房へ戻って行く。

店主の背中を見送り、ユキノに向くと。


「はい、あーん」

と言いながらスプーンを近付けてくる。

俺はスプーンを手で止めた。

え、ちょっ、ハードル高いって!


「むむむ・・・どうやったって食べないつもりですね!なら・・・」

そう言いながらパフェを食べる。

と思ったら口に含んだまま顔を近付けてきた。

ん?ん?ん?ん!?


そのままキスされた。

そして口に無理矢理パフェを流し込まれた。


ふぁっ!?

俺があたふたしていると、自然に離れて行く。


「・・・・・・」


「・・・・・・」

ユキノが顔を真っ赤にしている。

俺も顔が熱いので赤くなっているだろう。

気まずかったのが更に気まずくなった。

そして店内に居るのは俺達だけではない。

他に3組程居た筈だ。そして全員こちらを見ていた。

終わった・・・・・・。



そしてその日その話で持ちきりだったのだが・・・・それはまた別の話。


 ✩ ✩ ✩


「なぁ、ユキノさんやユキノさん」

前を歩くユキノに声を掛ける。

が、反応は無し。


「ユキノちゃ〜ん、お〜い」

そう言っても反応は無し。

どうしたもんか・・・・。


「・・・・フウマくんさ・・・・」

ユキノが振り向き、俯きながら訊いてくる。


「なんだ?」

俺は内心話し掛けてくると思っていなかったので驚きつつ返す。


「・・・・さっきの・・・アレ・・・・嫌・・だった・・・?」

顔を上げ申し訳なさそうな顔で言われる。


「・・・・いや、嬉しかったよ」

そう返す。

事実だからな・・・・・恥ずかしかったけど。


「そう・・なんだ・・・・なら、良かった」

笑顔になり、俺に駆け寄ってくるのでちゃんと受け止める。


「で、次は何処に行くんだ?」

ユキノの頭を撫でながら訊く。

撫でると「ふにゃ〜」と言うのはご愛嬌。


「う〜ん、私はもう満足なんだけど・・・」

ユキノは顎に手を当て、俯き考える仕草をする。

その間に俺はユキノの頭から手を退かす。

何かボソボソと呟いているが声が小さく聞こえない。

ユキノに続いて俺も考える。


「まだ周ってないとこ周るか」

まだ殆ど店を周りきっていない事を思い出し、そう提案する。


「そうだね、周ろ!」

途端に元気になったユキノは俺の腕を抱き締め、笑顔で引っ張る。

俺は腕が千切れるかと思う程の激痛に耐えながら店を周ったのであった。



正直死んだ方がマシだと思う程だった。と、イベルリエル王国のギルドマスターに送られた手紙には書いてあった言う。


 ✩ ✩ ✩


日が傾き始めた頃、俺達は最果ての神殿へと向かっていた。


「そろそろ着くんだろ?」


「はい、もう着いてもおかしくない時間ですので」

ユキノが敬語になり、そんなやり取りをしていると・・・。


「ん?あのボロい建物か?」

俺は指を見えて来た半壊した神殿らしき物に向け、ユキノに問う。


「ええ、多分そうですね」

そう答えると、ポーチらしき物に手を突っ込み、中から分厚い本を取り出す。

そんなポーチいつ買ったんだ・・・・。


「この本によれば聖騎士が神殿を守ってるらしいです」

そう言うと分厚い本をまたポーチの中に突っ込む。

拡張されたポーチですかそうですか。しかもなんだよその本!そう思ったが俺は考える事を止めた・・・・・


「なるほど、んで通して貰うには称号を見せる・・・・・か・・・」


「はい、他の称号を隠蔽してステータスを見せれば良いと思います、流石にあの方の様なアビリティを持っている方は居ないと思うので」


「ま、そうだろうな、じゃあ行こ――」

「行こう」と言い終わる前に、ポケットから緑の光が出ている事に気付く。


「ギルドカードか・・・なんだろ」

そう言いながらギルドカードを取り出す、するとギルドカードが一瞬激しく光り、光りが治まると新しく『ランキング』という欄が浮かび上がっていた。


「ふむ、ランキングか・・・・」

そう呟き、ランキングの欄を読み上げる。


==========================

フウマ 15歳 ギルドランク:SSS


アビリティ:----

天職:----

職業:SSSランク冒険者

魔法属性:光

ランキング:圏外

==========================


「圏外・・・・まぁ、実装されたばっかりだからな」

そう適当な理由を付けて現実逃避した。


「何故でしょう、私は圏外じゃないです」

ユキノもいつの間にかギルドカードを取り出し、首を傾げていた。


「ん?どうし・・・・た・・・・!?」

俺はユキノのギルドカードを見た瞬間固まった。

何故なら・・・。


==========================

ユキノ 15歳? ギルドランク:S


アビリティ:----

天職:----

職業:Sランク冒険者

魔法属性:火

ランキング:5位

==========================

と書いてあった・・・。

マジでか・・・・HA☆HA☆HA☆・・・・。


「ぜってぇ1位に成ってやるよコンチクショウ」

そう俺は決心するのであった。そしてその瞳には狂気が映っていた。


「さ、早く行きましょう」

そう言い、また腕を引っ張られた、もう千切れても良いんじゃないかなと思って来た楓真君であった。


 ✩ ✩ ✩


「何者だ!」

腕が千切れる思いをしながら連れて来られた俺は心からうんざりしていた。

うん、まぁ、訊くのは当然だと思うよ?だってよくわからない奴が来てんだそんな簡単に入れて良い訳が無いからな、でもだよ?なんで称号も見せずに突破するかなこの嫁は・・・・。


「おいユキノ」

言い合いしているユキノを呼ぶ。すると不思議な顔をしながらこっちに向かって来る。


「なんですか?」

不思議な顔をしたまま訊いてくる嫁。

この嫁もうダメなんじゃないかな?


「あのなぁ、称号を見せないとさ」

呆れながらユキノに言う。


「あ!」

と、やっちまった的な顔をしながら如何にもな声を出す。


「よし、聖騎士達に謝ってこい」

ユキノに命令し自分はステータスを隠蔽しにかかる。


隠蔽前


============================

夏井楓真 15歳? レベル:Urknown ギルドランク:SSS


二つ名:冥王

アビリティ:武器召喚

スキル:隠蔽・神刀・空歩・瞬歩・天変地異・二刀流

素材生成Lv1

エクストラスキル:七天刀流・????・八咫鏡

冥王化・アイテムボックス・自動素材回収

状態:平常

職業:SSSランク冒険者

筋力:Urknown

体力:Urknown

俊敏:Urknown

魔力:Urknown

魔法耐性:Urknown

打撃耐性:Urknown

魔法属性:闇・無・時空・時間

所持武器:魔剣グリムガルド(+SSS)

神剣トリニティア(+SSS)

神槍ミストルティン(+SSS)

称号:勇者・時空魔法の使い手・魔剣の使い手

神の天敵・竜殺し・最凶・魔王を凌ぐ者

神を超える者・時の支配者・世界の支配者・冥王

神剣が導きし者・規格外・□者で/手に負え_いレベ¯ル

創造神に愛されし者

============================


ん?殆どUrknown・・・もう馴れたね!

スキルが増えた・・・ん!?素材生成Lv1!?Lvなんてあったの!?

しかも称号が文字化けって言うの?に成ってるし、しかも創造神に愛されし者って・・・何?また神に関係するのか・・・・これも馴れたな。

よし、頑張って隠蔽しよう!頑張れ隠蔽!


隠蔽後


============================

フウマ 15歳 レベル:157 ギルドランク:SSS


アビリティ:----

スキル:----

エクストラスキル:アイテムボックス

状態:平常

職業:SSSランク冒険者

筋力:57688

体力:97380

俊敏:84684

魔力:940734

魔法耐性:64378013

打撃耐性:6738194

魔法属性:時空・時間

所持武器:神剣トリニティア(+SSS)

神槍ミストルティン(+SSS)

称号:勇者・時空魔法の使い手・竜殺し

時の支配者・神剣が導きし者

============================


よし、これで大丈夫な筈!


丁度ユキノの方も謝罪が終わったようで、こちらに歩いて来る。そして改めて神殿の入口へ近付く、すると聖騎士達が集まってくる。


「次はなんだ?」

と隊長っぽい人が訊いてくる。


「俺のステータスを見てください」

そう隊長っぽい人に言うと、隊長っぽい人がびっくりした顔をする。


「まさか龍剣様か神剣様に呼ばれたのか?」

と言われたので頷き首肯する。


「なるほど、申し訳なかった、事情を訊かずに・・・」

隊長(もうこれでいいや)は頭を下げる。


「顔を上げてください、こちらも言わなかった事がいけなかったのですから」

と言い、俺も頭を下げる。すると隊長が顔を上げた様な気がした。


「ではお互い様という事で」

そう隊長に言われたので「はい」と返した。

そして俺達はそのまま長い廊下の様な通路を進んで行った。


何分か歩いた頃、隣にユキノが居なくなったのに気が付いた。


「ユキノー!何処だー?」

俺は大声で言った筈だが帰って来るのは静寂だった。

そして空間もいつの間にか通路ではなく真っ白な部屋に居た。

そして突然目の前に女性が現れる。誰だろうと思った俺だがすぐにわかった、この女性は夢の中に出てきた神剣さんだ。

出会った時と違うのは大人になっている事、髪の色が水色になっている事、そして服がピンクのゴスロリと呼ばれる者に変わっていた事だ、出会った頃は真っ白なワンピに白髪ロングで少女だった。


「こんにちは、私が神剣、神剣ユーリディアです」

ゴスロリを着た女性、ユーリディアが挨拶をしてくる。


「早速ですが第一試練を受けてもらいます」

そうユーリディアは笑顔で言ってくる。

第一試練?

どうも最近モンスターの美味しさにハマってフヘへと言っているKomeijiです。

夢中で書いていたら約5000文字行ってました、はい。


そして友人からユキノちゃんの絵を頂きました、はい、最初は鼻血が出るかと思いました。

挿絵(By みてみん)

という事で有難う御座います、嬉しかったです。

貰った時ショートもありかなと思い、今回ロングからショートに変えてもらいました、ユキノちゃんに。

byKomeiji

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