第65話 インターミッション
D01-61
小腹がすいたので軽く食事を摂ることにした。
手長猩猩は一日二食しか食べないようだが、ここはオレたちの流儀を通させてもらう。
食事の内容は、宴会にも出ていたが特に注目していなかった、大根のブツ切りみたいな筒状の緑色の食べ物(いや、というか、もう何かの茎でしょ)と、野鳥の肉を焼いて、ピリ辛の香辛料をまぶしたものだ。
デザートには宴会の時に沙耶さんも食べていたフルーツ、竹筒に入った果汁ももらった。
ヤズナとシルコワは食べないようだ。
ジッと見られているのもアレなので席を外してもらった。
オレと沙耶さんがダンジョンコアの前で床に腰を下ろし、二人で並んで食べる。
驚いたことに沙耶さんは生活魔法を使えるらしい。
何故、魔法が使えるのかと訊いてみると、ヤズナに教えて貰ったみたいだ。
まあ、考えてみたらオレもMPあるんだよな。
「あれ、でもヤズナって魔法は使えないはずじゃあ……」
「今は使えないというだけで、知らないわけではないのよ」
それは盲点だった。
大根みたいな茎は、切り口から垂直に表皮を縦に引っ張ると、繊維に沿ってスルリと簡単に剥がれる。
味は大味なサトウキビのような感じで、ほんのり甘く、瑞々しかった。
食事は手掴み、手がベタベタになったので、沙耶さんに頼んで魔法で洗浄してもらった。
食事の後は食休み。
「ねぇ、二人を呼ばないの」
「いやぁ、ちょっと休憩してから…」
呆れた顔をする沙耶さん。
「そういえば、シルコワの胸、チラ見してたでしょ? 」
嫉妬めいた感じでもないのが、沙耶さんクオリティなのかな。
そう思いつつも、そっと沙耶さんから顔をそむけた。
「あ、また手が……」
うぉぉぉぉーーっ、本当に首に手をやっているぞ。
ぜ、全然気付かなかった……。
「そういえば、この世界の女性ってブラジャーとかしないんかね? 」
しまった、つい誤魔化そうとして、踏み込んだことを訊いてしまった…。
「そうみたいよ、シルコワは旅の踊り子が、男を誘う為に身に着けているのを見たって言っていたわ」
「ないわけじゃないけど、身に着けている方が、むしろふしだらな感じなのか…」
「そういえば、下は男が身に着ける物だと、ヤズナが言っていたよ」
その言葉を聞いたとき、兼ねてからの疑問がむくむくと湧き上がり、沙耶さんに質問を投げかけていた。
「今朝、お風呂に入った時、ヤズナは下着をつけていなかったの? 」
「やけに食いつくわね、そんなにヤズナが気になるかしら? 」
ち、違うんだ沙耶さん、オレはただ、付いているか付いていないかを知りたいだけなんだ…。
「あ、そういえば沙耶さんも着けてないの? 」
「…ついでのように言うのね」




