第64話 オレと君、シルコワ、ヤズナの領域
D01-60
「じゃあ、シルコワやヤズナもあるわけだ」
「そうなりますね」
「どんな感じなの? 」
「なんなの、そのフワッとし訊きかた? 」
「いや、いまいち実感できない、っていうか良く解っていないんだよね」
「そうですね、私の場合は里がすっぽり入りますね、それ以外では手長猩猩の活動範囲が大体入ります」
「けっこう広範囲だね、手長猩猩の代表ってことは領主みたいなものなの? 」
「領主とは違います」
「まあ、シルコワはそれなりの魔性ですから、領域もそれなりです」
「…ヤズナ様には小娘呼ばわりされましたが」
「あ、根に持っていたんだ…」
「効果とかあるの? 」
-「なんかそんなこと言っていたよね、王の領域は広いけど薄いとか、浅いとか…」
「はい、私の場合は手長猩猩のEXP獲得量が160%になります」
「へー」
「気のない返事」
「ヤズナの方はどうなの? 」
「ワタクシの場合は少し特殊です」
「ヤズナ様は下級神ですから、本来なら神界を領域とされるはずです」
「上位の神々は下級神など、数に限りのある使い捨ての道具としか思っていないのです」
-「大神ラーミディリスは100のダンジョンを造るにあたって、100柱の下級神たちをダンジョンへと造り変えました、もっとも志願した中級神などもおりましたが」
「馬鹿な」
「まあ、上位の神々はそれだけ今の状況を重く見ている、ということなのかもしれません」
-「話を戻しますがワタクシの領域は神だった頃のものと、ダンジョンとなってからのものの二つあることになります」
-「神だった頃の領域は、今は封印されています、ダンジョンレベルが上がれば開放され、ダンジョンに組み込まれるはずです」
-「ダンジョンとしての領域はダンジョン内となります」
-「それから、異世界人は領域を持たずにこの世界に来て、しばらく過ごす内に領域が発生します」
-「ですが、異世界人であっても既に、ダンジョンマスター、ダンジョンパートナーであるお二人には領域があり、それはこのダンジョン内全域となります」
-「つまり、ご主人様、沙耶、ワタクシの三人で共有となります」
-「……シルコワ、良いのです、あまり神々を批判してはいけませんよ、どこで聞かれているか判りませんからね」
「は、申し訳ありません、ヤズナ様、肝に銘じます」




